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魔女の家  作者: monika
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wordで書いたもので投稿の仕方がよく分からず、少し読みづらいかもしれません。


   魔女の家    

パァーン パァーン 「ヒャァ!」と変な声を高く上げて、警官として不似合いなブクブク太った体がドスッ!と歩道に倒れこんだ。 「アハハ!情けねえ!」 撃たれた左足の脛を反射的に手で押さえようとするが腹が邪魔で手が届かず、ゴロゴロと転がる様に爆笑したくなるが銃声を聞きつけた別の警官が向こうから駆けつけて来た為止むを得ずジュンは近くの森へ向かって逃げた。       さっきのデブ警官に最後の二発を撃ってしまってもう弾がない、というかあのデブが俺がただ夜中に一人でいるだけで怪しんで連行しょうとしたせいでこんな森を走り回る羽目になってしまったじゃねえか、イライラしながらもジュンは木の根後ろからパトカーと救急車のサイレンがかすかにに聞こえた。きっと今頃大騒ぎしているだろうし、警官をいっぱい連れて俺を探しに来るだろう、それはそれでスリルがあって楽しそうだ。             「うっ!」    逃亡劇に興奮していたジュンに突然強いめまいが遅い、立ち止まった。立っていられない程頭がクラクラして思わず湿った土の上に座り込んだ。     「なんでこんな時にっ!」 まただ、最近めまいがよく起きる。おまけに風邪のような体調不良が起きるし、熱も出るし、体もだるい。おかげで盗みや強盗とかする元気がなくて食いモンに困る程金欠だ。何かの病気か?病気だとしても病院なんか自分みたいなホームレスなガキは追い返されるだけだし、第一金がない。 めまいが少し収まった所でジュンは辺りを見渡した。真っ暗でよく見えないが人は自分しかいないようだ。うまく警官から逃げ切ったらしいがいつ追いかけ回してくるか分からない、もっと遠くに逃げなければ。                フラつきながらジュンは立ち上がり、歩き出した。しばらく適当に歩いていたら砂利道に出た。右へ見たら通行止めの錆びて色あせた看板が立っていた。どこへ続くのか分からない位先が真っ暗で見えず不気味だったためジュンは左へ進んだ。         「はぁっはぁっ、ここまで来れば大丈夫かな・・・疲れた・・・」 疲労と空腹に襲われながら砂利道を進んでいくと、ガードレールと道路が見えた。道路の左右を見て車が来ていないことを確認してジュンはガードレールを乗り越え、広い道路に出た。 月明かりに照らされ正面のすぐ先にも細めの道路があるのがわかり、さらにその先に家らしきものが見えジュンは家を目指して歩き出した。 「うわぁ、ボロボロじゃん・・・」 家までたどり着いたジュンが目にしたのは、田舎ならどこにでもありそうな普通のガレージ付きの二階建ての木造の廃家だった。 雑草が開いているガレージの奥まで生い茂り、家を包み込むように屋根まで伸びたツタと葉っぱが生えていた。暗闇の中に唯一の明かりである月に照らされた廃家の姿にジュンは恐怖を感じた。真っ暗な部屋を見せる窓から誰かが自分を監視している、そんな事をつい想像してしまったジュン、慌てて首を左右に振って、 「こんな真っ暗なとこウロウロしても危ねえし、朝が来るまでここに隠れるしかないか・・・」    、と言い、ガラスが割れている窓から中に入った。   壁の至る所にスプレーで意味不明な文章や不気味な性器と顔の落書きが描かれていた。アルコール瓶や缶、避妊具が床にたくさん散乱しており、ここはそういう者達の溜まり場のようだ。      ゴミの山を抜けた先に階段があった。横の壁に「あがれない だれかいる」と落書きされていた。構わずジュンは二階へ上がった。廊下の壁にひまわり畑と花瓶に指したバラの二枚の絵画が飾ってある。部屋の扉は全部で四つ、ジュンは階段の右手の「あかない、こわれない」とスプレーで書かれたドアをギィーと嫌な音をたてながら開けた。何だ、普通に開くじゃないかと思いながら見たのは奇妙な部屋だった。  ベッドに色あせたピンクのシーツと枕、ほこりを被った可愛らしいうさぎやクマやハリネズミや色んな動物のぬいぐるみがたくさん置いてあった。机と床に可愛らしいドレスを着た人形数十体が座った状態で置いてあり、その顔全てにクレヨンで描かれた満面の笑顔を浮かべた茶髪の女性の絵が貼られていた。壁にも同じ女性らしき絵や家族の絵がほとんど隙間なく貼られていた。暗闇で見る女性の笑顔が妙に不気味である。              「気持ちわりぃ・・・」               本棚には子供向けの小説や絵本が置いてあり、クローゼットにはドレスやらワンピース、靴におもちゃが溢れてドアが閉まらなくなっているようだ。タンスにはキャラクターのステッカーが大量に貼られており、引き出しから下着がはみ出ていた。タンスの上にもぬいぐるみがたくさん置いてあった。化粧台には化粧が散らかり、アクセサリーが溢れた小箱があった。  この部屋の異様な雰囲気と不気味さから逃れたくてジュンは隣の部屋へ駆け込んだ。この部屋は至って普通な書斎兼寝室のようである。本がたくさん置いてある。         「こっちはまだマシだなぁ、何なんだ、さっきの部屋は、」  この家は妙におかしい気がした。家具も生活用品も全て残されていた。今いる部屋のカレンダーの×印が三月十四日で止まっている。机の上に書きかけの仕事用の書類らしき物があり、ベッドには読書の最中に突然、読者が消えたかのように本が無造作あった。この家の住人が忽然と消えたかのようだ。  しかし、そんなことより疲れていたジュンはベッドに腰を下ろし途端にホコリが宙に舞ってジュンは少し咳込んだ。                        「っまぁ、朝には出ていくっー」                         突然ジュンに強いめまいが襲い、そのまま気を失ってベッドに倒れ込んだ。

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