古びた古書店物語
初投稿ですので色々と力足らずとは思いますがよろしくお願いします
初投稿ですので色々と力足らずとは思いますが、宜しければ見てください。
1914年10月アメリカ〜
古紙の匂いが鼻を突く…
そう、ここが俺(ジェームズ・ジャクソン 19歳)の本屋だ
「客…来ないなぁ…」
と、気休めを口に出しても客足が増すわけではない
新品だったはずの商品も時間と共に日に焼けた古紙の匂いを出してくる
そんな事を考えていると、店の入り口が開いた
客か?
「おーいジャック!買い物に来てやったぜー」
力強い声が耳を刺す
……一応客のようだ
「何だよパーカー…俺の耳はまだジィさんじゃないんだから、そんなデカイ声出すんじゃねぇよ…」
彼はジョン・パーカー、声と同じようにガタイのいい俺の幼なじみだ……茶色い天然パーマの20歳
「それで?俺の数少ないお友達様が何をお求めですかな?」
「お前は相変わらずやる気無いなぁ!」
分かってるなら要件をさっさと言えよ…
「ドイツ語の本置いてないか?」
「ドイツ語?パーカーお前ってドイツ語が読めたのか?」
「いや、読めないから勉強しようと思ってさ」
良かった…パーカーの奴がドイツ語まで覚えていたら俺が唯一奴に勝っている学力まで負けてしまう
だがここでドイツ語の教科書を売り、奴がドイツ語をマスターしてしまったら…
いずれ勉学でも負けてしまう…
「すまないパーカー…今はドイツ語の教本は無いんだ…」
あぁ…また俺の嫌な所が出てしまった…
でも本当に必要な本なら、俺に在庫を調べさせるだろう
「そうか〜ならジャック、フランス語の教本は?」
「フランス語?何故そんなに語学にこだわるんだ」
「今ヨーロッパで大戦争してるよな、それで俺は陸軍所属だろ?だから万が一アメリカが戦争に巻き込まれた時に、何か向こうの言葉を喋れたら良いと思ってさ!だからドイツ語じゃなきゃ駄目って訳ではないんだ!!」
成る程…やっぱりパーカーには勝てないな…
俺も少しは成長したかな?
「なるほど、流石はパーカー様ですねっと、それじゃフランス語の本持ってくるぞ」
「おう、宜しく頼むぜ!」
確かこの辺にあったはずたが…
「ジャックお兄ちゃん何探してるの?」
振り向くと俺と同じ淡いブロンドの髪をした、ツインテールの少女がいた…俺の妹
厄介なのに見つかってしまったな…
「本探してるの?私も手伝うよー」
「お前は身体弱いんだから無理しないで休んでろ!!」
強い口調で言う
でないと、手伝いをなかなか諦めようとしないからだ
「むぅぅ…」
焼いたパンみたいに頬を膨らませ…しぶしぶ部屋にもどって行った、「けほけほ」と軽い咳をしていた所を見ると、体調は相変わらずのようだ…
「全く…身体弱い癖に頑張ろうとするんだから…」
誰かとは大違いだ
本探しに戻る。
5分ほど探してフランス語の本は見つかったが、偶然隣に居たドイツ語の教本が俺の胸を少し引っ掻いた
続きます
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