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彼と私の関係

作者: 紫華

すべて事実のノンフィクションです。キスなどの話もでますが、過激な表現はしません。読んでいて綺麗に読めるように書くつもりです。

彼と私の出会いは3年前。私が中学校2年に上がる時に転校し、その学校に彼はいた。

幼い時から転校の多い私は物珍しく見られるのにも慣れていた。

見た目がそこそこの私はどこに転校しても、男子にチヤホヤされた。

男の子のように育てられたこともあり、女子のネトネトした友情…気に入らないことがあれば仲のいい子をすぐハブにするような友情が好きじゃなかったせいもあり、男子との方がすぐに打ち解けられた。そのかわり性格の悪い女子にはいじめ抜かれたけど、べつにどうでもよかった。

(どうせまたすぐ転校するから、テキトーに男子と遊べばいいや)そんな考えだった。

転校した初日の始業式。

体育館に全校生徒が集まる。私は仲良くなれそうな人、格好いい人を物色していた。

私は2組に入るらしく、2年2組の後ろに並ばさせられた。

2組で1人、浅黒い肌の美男子を見つけた。(わぁ〜…あの人タイプかも♪)

色黒好きな私はその人に興味をもった。

その人の親友らしき人が隣りの3組の列にいた。その人もなかなかの美男子だった。

それが私が彼を初めて見た時だった。

私はその時、彼よりも同じクラスの浅黒い肌の人、A君が気になった。

だけどしばらくは話もできないような日ばかりだった。

しばらくしてA君が同じクラスの女の子と付き合っていることを知った。

でもあまり気にしなかった。

あんまり可愛くないその子からA君を奪うことぐらい簡単にできるって思ったから。

その日から積極的にA君に話し掛けるようにした。

思ってることを素直に言う私はA君を前にして、普通に

「格好いいよね〜。」

などと口にした。

A君が部活で足の骨を折り、歩くのが大変なのに照れているのかA君の彼女は何も手伝おうとしなかった。

私はチャンスと思い、A君の分も給食を作ったり、机を動かしてあげたりした。

この頃からA君と仲のいい彼とも少し話すようになった。

はじめて話したのはあまりに腰パンをしていてパンツが丸見えだったので、私がそれを注意した時だった。

彼にその時のことを聞いたら、『なんだコイツ馴々しい』なんて思っていたらしい。笑)

夏休みに入り、夏祭りでA君に会った時にメアドを交換した。

その時すでにA君は彼女と別れていて、メールを毎日何百通もした。

まだ付き合ってもないのに『可愛い』などを連発してくれた。

夏休みが終わる1週間前ぐらいにA君から『付き合おう』と言われた。

私はもちろん『うん』と答えた。

私のはじめての彼氏。

毎日好きって言ってくれたし、会えばたくさんくっついてキスしてくれた。

だけどA君とは長くは続かなかった。

A君はキス以上のことをすごく求めてきた。

A君は大好きだった。

だけどまだ中2だし、勇気がなかった。

そのことをA君の親友の彼に相談していた。

夜に2人で会って…。

その時、彼は1コ上の先輩と付き合っていた。

だけど相談していて、不思議と彼ならキス以上を求められても答えられる気がした。A君よりも彼を好きなことに気付いた。

彼と2人でいるのを友達に見られてしまったこともあり、A君から別れを告げられた。

こうして私の初交際は、1ヵ月半という短いものに終わった。

そしてここから私の片想いの日々が始まった。

A君と別れてからは前にもまして彼とよくメールをするようになった。

2人で遊ぶことも増えた。

だけど彼には彼女がいるし、遊ぶといっても特に何をするわけでもなく、一緒にカラオケに行ったり、公園のベンチでとりとめのない話をするぐらいだった。

だけど私はそれで満足だった。

今まで人に感じられなかった信頼感と、初めて人をこんなに大切だと想うことを知った。

幼い頃から姉に虐待を受けていた私は、(家族ですらそんなことをするのだから…)と人を信じることができなかった。

だけど彼は信じられる気がした。

だけどまだ自分のことを話す勇気なんてなかった。

姉から暴力を奮われる度に自分の手首を切り裂いた。

全く痛みなんて感じなかった。

イヤ、痛みがある事に安心していた。

自分は生きている、ちゃんと此処に存在してるって実感できたから。

手首から微かな痛みを感じる度に、心の傷が癒されていく気がした。                        

少しづつでも彼との距離が縮まっていく気がした。

1コ上の彼女と別れても彼はすぐに他の彼女をつくったけど、彼が名札をくれたから、私は自己満足かもしれないけど彼と日に日に仲良くなれてる気がした。

中2のクリスマス。

彼は彼女がいるのに、私と会ってくれた。

雨が降っている中、公園のベンチで手をつなぎながらいろんな話をした。

『雪になるといいのにね』

『彼女と会わなくていいの?』

『手あったかいね』幸せだってすごく思った。

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