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30.旅立ちの日

……文章、上手く書けません。

(浅山 藤四郎視点)


俺とナフリーが大人になった (※意味深) 日の翌日……


「んんっ……」


「……ご主人様、お目覚めですニャンか?」


「ああ……って、やっぱり床で寝てんのか……」


目覚めた俺を見ていたナフリーは、床で服を着て寝ていた。


やはりベッドは慣れないらしく、諸々が終わった後に服を着て床に寝そべったのだ。


……相変わらず、俺は誰に説明してんだか……


「お兄ちゃん、ナフリーちゃん、おはよ~。」


「ああ、おはよう。」


「おはようございませすニャン。」


部屋の外から聞こえる茜の声。


これから魔王城への旅路が始まるとは思えない、普段通りの日常が始ま……


「お兄ちゃん、昨日はお楽しみだったようで何よりだね~。……覚悟してね?」


「……ナフリー、俺はどうも虎の尾を踏んだらしい。」


「いや、どちらかと言うとアカネ様は虎に惚れてる方では……」


「例えだ例え!」


……この後、俺は何とか茜を宥めたのだが……それはまあ、別に語る程のものでもないか。


いやだから、俺は誰に(ry



ともかく、茜との言い争いから数時間後……


「ああ、藤四郎さん達も来ましたか。」


「ふむ……何かあったね?」


「大方、藤四郎チャンとナフリーチャンが大人の階段上って、茜チャンが嫉妬したってところっしょ。」


「……正義(ジャスティス)、何で分かるんだよ!?」


「3人の顔を見れば分かるっしょ。」


「……マジか。」


集合場所に辿り着いた俺達を待っていたのは、正義(ジャスティス)に俺達の現状を当てられるというなかなかに反応し辛いものだった。


「……ナフリーはん、今幸せか?」


「エルリス様……はいですニャン!」


「そうかそうか。……ルル坊も喜んどるやろ~な~。」


……ルル坊って、多分ルルネンさんの事だよな?


エルリスさんとルルネンさん、どんな関係なんだ?


……と、思った矢先……


「勇者の皆様、ごきげんよう!……私はメアリー・ズンダルク・レブラトラと申す者ですわ!」


「そして私めはロウル・バルガイアと申します。これでも、メアリー殿下の従騎士をさせていただいている身でございます。」


「……エルリスさん、どうしてこの2人がここに居るんだ?」


「ん?そりゃ2人も旅に同行するからやけど……」


「ハァ!?」


「ニャン!?」


「えぇ!?」


「本気ですか!?」


「ほ、本気かい!?」


「ちょっ、冗談キツいっしょ……」


どうして王国の第二王女が、魔王討伐の旅に同行すんだよ!?


「冗談ちゃうわ。……メアリーはんは王国随一の魔術師やし、ロウルはんは王国随一の盾使いや。同行せぇへん理由があらへんやん。」


「だが、メアリー殿下は王国の第二王女で……」


「そんなん気にしとったら、救える命も救えへん!」


「う、うぐぐ……」


「それに、これでも精一杯メアリーはんの意見を何とかマシにした結果なんやで?……魔王が出現してすぐの頃なんて、単身魔王討伐の旅に出ようとして止められとったからな。」


「……本当に王女か?」


お転婆なんてレベルじゃねぇぞ……


「だって、民が危機に晒されている中で呑気に王城暮らしなんて出来ませんわ!」


「やからって戦力が足りへんにも程があるわ!」


「そ、それは……」


良くも悪くも民思いなのだろう。


だが、未熟故に国王や第一王女とは違って真っ直ぐ過ぎる……


……少なくともメアリー殿下は、勇者召喚という後ろ暗い事を出来るタマじゃねぇな。


「まあ良い。ただし、死ぬなよ?」


「わ、分かっておりますわ!」


本当に、こいつ腹芸とか出来るタイプじゃねぇな。


「ま、勇者でもねぇ俺が決めちまうのもアレだし、後は茜達で決めてくれ。」


「ん?……私は別に良いけど……」


「まあ、僕としても王家が許可を出してるなら……」


「ボクも構わないよ。」


「俺チャンも構わないっしょ。」


……勇者4人は満場一致でメアリー殿下の参加を許可したため、俺はもう何も言わなくて良いだろう。


「あの、ご主人様……本当に大丈夫ですニャン?」


「まあ大丈夫だろ。……2人とも、バフ無しのナフリーより強いしな。」


「……まあ、そうですニャンね。」


「うっ……そんな落ち込むなよ。」


こういう時、俺は公平に物事を見る。


だから、例え恋人でも実際の実力差は容赦なく言う。


……まあ、それはそれとしてナフリーは可愛いけどな。


「ハァ……やはり、鍛練するのみですニャン。」


「……程々にな?」


「分かってますニャン。……とはいえ、あの2人もご主人様に(なび)いたら……」


「いや、俺はナフリー一筋だから……」


浮気はしねぇ。


絶対に、だ。


……だが、ナフリーからの返答は意外なもので……


「あ、別にあたし以外の誰かを好きになっても良いですニャンからね?……あたしを好きでさえ居てくれれば。」


「ん?何を言って……」


「あれ?もしかしてお兄ちゃん知らない?……この世界、普通に一夫多妻制だけど……」


「……ハァ!?」


思えば、この世界での恋愛とか結婚とか、そういうの無縁だと思ってたから聞いてなかったが……この世界、一夫多妻の制度が当たり前にあったらしい。


もっとも、ハーレムなんて負担がでかいだけなので、やる人は滅多に居ないそうだが。


「そういう訳なので、あたしさえ正妻にしてくれてれば、あたし以外の恋人を増やす事は構いませんニャン。」


「え、ナフリーはそれで良いのか!?」


「……まあ、勿論こうしてご主人様を独り占め出来てる時間も捨てがたいですニャン。でも、他の恋人達とご主人様について話し合うのも楽しそうですニャンし……」


「マジか……」


ナフリー、本当にそれで良いのか?


いや、今のところ他に恋人を作る気もないけど!


「……あたしの家はお父様がお母様しか娶らなかったので、確かに1人の男性に恋人が沢山居る感覚は分かりませんニャン。でも、あたしはご主人様なら恋人が沢山居ても構わないと思っていますニャン!」


「ナフリー……ちょっとリアクションに困る。」


「ニャン!?」


ナフリーは真剣に話してたんだろうが、一夫多妻制が無い国で育った身としては浮気を容認する妻みたいでちょっと引いちまう……


いやでも、そうか……


……取り敢えず、近場から可能性は消しておこう。


「茜……は別に心配ないな。」


「ま、私はシトラちゃん一筋なんでね!」


「司は……どうだ?」


「ふむ……ボクには既に藤四郎君以外で心に決めた人が居るからね。問題ないよ。」


「んん!?何気に気になるっしょ!」


正義(ジャスティス)君にだけは言わないよ。……言うのは、覚悟を決めた時さ。」


「ふ~ん……聞かなかった事にするっしょ。」


茜は心配ない。


司は……今後はあまり触れない事にするが、少なくとも俺に惚れる事はない、と。


「じゃあ、後は……エルリスさんも問題ないよな?」


「……ウチ、下手な事は言わへん主義やねん。」


「んん?」


「いや、別に今は(・・)好きとちゃうで?せやけど、今後どうなるか分からんやん?」


「……あ~うん、そうだな……」


エルリスさんは、少し思うところがあったらしい。


「……気を取り直してメアリー殿下とロウルさんも、別に問題ないな。」


「ええ、ありませんわね。」


「私めもありませぬな。」


この2人は会った直後だが、流石に恋愛に発展しないだろう。


……これ、フラグじゃないよな?


とか何とか思ってると、エルリスさんが皆に声をかけ始めて……


「ほな、皆この馬車に乗ってぇな。」


「ん?貴族用の馬車か?」


エルリスさんが提示した馬車は、貴族が乗ってそうな馬車だった。


「まあ、見てくれはそうなんやけどな?……中は凄いで~。」


「え、そうなのか……って、えぇぇぇ!?」


俺は半信半疑で馬車に入ると、そこは貴族の屋敷内かと思う程に広く、豪華な作りになっていた。


「これはウチのスキル、【次元収納】を利用した馬車でな?部屋も結構あるんやで~。」


「……全員で9人だから、9部屋か?」


「いや、も~っとあるで~。」


「何でだよ。」


「そりゃ、旅先でパーティーメンバー増やすかもしれへんやろ?……せやから、可能な限り部屋は拡張しといたんよ。」


……俺は絶句した。


ここまでの物を簡単に作れるって、エルリスさんは本当に凄かったんだな……


「ほな、ウチは外で馬の操作するから、あんた等はのんびりしといてぇな。」


「ああ、分かった……」


こうして、俺達は魔王城行きの旅へと出発した。


しかし、この旅があんなに危険なものになるとは、この時の俺は思っていなかったのだった……

ご読了ありがとうございます。


藤四郎はナフリー一筋とか言ってますけど、確実にハーレム築きます。


後、余談ですが設定集公開しました!


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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