◆◇◇第二段階 設定・要素◇◇◆
◇背景
きっかけはディストピアなので世界観はディストピアで。(最終的にはディストピアにはなりませんでした)
『もともと戦争が続いていて荒廃した世界ではあったが、異世界の魔女からのちょっかいで混沌とした状態に。そこに最終的に魔女が落ちてきたところから物語が始まる』という感じの設定。
主題となる一枚絵が『銃を突きつける軍人と、突きつけられる女性』なので、軍人が魔女の脅威を元から知っている方が自然なのでこうなりました。
◇軍人の設定
傭兵にしようと思いましたが、有名な小説と被ってしまうので軍人に。
時代設定的には第一次世界大戦レベルの銃器。(第二次世界大戦まで行くと近代的すぎてイメージと異なるので、第一次世界大戦のシンプルな暴力のレベルに)
まじめな人間で優秀。
名前は後付けです。
『夢を見ているような状態⇒悪夢⇒ナイトメア⇒ニトム⇒ニムト』という名づけの由来です。
◇魔女の設定
普通の人間ぶっている。
ルインは、ドイツ語の純粋(Rein)のもじりです。お前が言うなという展開が全体的にあるので純粋という外国語を調べました。魔女なのに純粋を名乗るのです。ちょうど台無しにする(Ruin)と響きが似ていたので、この名前にしました。
◇ミスリード
異世界から落ちてきた女性の視点から始めました。異世界に行ったら銃を突き付けられたという緊迫感を感じたかったのでまずは理不尽な状況に陥った女性という体で始めます。
落ちた時点で魔法でケルベロスを追い払っているのですが、荒廃とした世界を表現するために野犬に襲われて何とか追い払った体にします。爆心地にいるイメージなので、周りの木々や建物は薙ぎ払われておりその描写もしますが、実際は自分でやっています。
本人しか知りえない情報を知っているので二度読みしたときになるほどと思えるようにしたいです。その状況を分かりやすくするように、軍人視点では何が起こったのかわかっていません。後から見直したらこの描写は曖昧だったかもしれませんが重要ではないのでこのままにしました。
◇銃を突きつける
異世界に行ったら銃を突き付けられたという、理不尽な目に合う女性の描写から始まっていますが、実際は銃を突き付けている男性側がおびえています。
魔女:敵意がないことを示すように手を挙げて曖昧に笑うしかできなかった。
軍人:爆心地で銃を突きつけられても笑っている女に恐怖しか感じなかった。一目で魔女とわかる。
◇騙されてはいけない
読者に対しての投げかけ。何に騙されるの?とか、見抜いてやるぞと思いながら話を読むのと楽しいと思い差し込んでみました。
どこに入れるのか迷いました。あらすじ、前書き、文頭、文中。とりあえずあらすじに入れました。
女性が男性に騙されてはいけないと言っているようにミスリードを誘いたいので、怪しげな軍人として男性を描いています。本当は男性は魔女に恐怖して挙動不審になっているのです。
◇軍を裏切る
女性は軍人をなんとかうまく誘導しながら軍に保護されたいと望むという流れにしようと思いました。
しかし、軍人は軍を裏切ったという。女性が荒廃とした世界で逃げ場とした場所に行けなくなる、寄る辺がなくなり不安に駆られるという描写にしたかったところです。(魔女の本心としては小癪なと思っています)。
『実際は軍人としては魔女をすぐ軍に差し出したいが、あまりの恐怖にそれができないでいる。魔女と行動を共にしている時点で軍に対する裏切り者なので、自分は裏切り者だ、帰れない。それは魔女を不用意に軍に近づけないようにするための牽制でもある。引き渡すにもタイミングが重要』というような設定です。
なぜ軍を裏切るようにしたのか、設定の動機は忘れましたが、魔女の思うように進めたくなかったので魔女を困らせたかったからかなと思います。
◇「銃は怖くないのか」
二度目に突きつけるときのセリフです。あらすじでは一度目っぽいですが。か弱い女性を脅す卑怯な行為ですが、実際は魔女は銃すら怖くないのかという純粋な疑問を軍人は口にした描写です。