なんで中性やねん!
青空と美しい白い街並みの真ん中で。
それは聳え立っていた。
それはは真っ白の石造りで窓枠や屋根は木で出来ている。
建物に絡む蔦が古さと歴史のある建物の雰囲気を強調していた。。
この建物は雲でできてない、扉なんて古い一枚の木で出来てる、年輪が歴史をさらに強調してる。。
ーーーーーー ロッシ ーーーーーー
俺とニケは雲でできた街の前にたどり着いた。
雲で高く積み上げられた雲の外壁がある。
『すげーー。。』
俺は思わず見上げた。
白い雲のブロックが積み上げられててちゃんと中世の街の外側にある外壁みたいや。。
入り口の門も雲でできてる。
そして俺は初めてこの世界でチェスカ以外の人間を見た。
開け開かれた門の前で四人の衛兵が街に入る人々のチェックをしている。
「ロッシ、君は僕に飼われた動物の赤ちゃんで僕はビーストテイマーを目指してる冒険家志望、って事で街に入るよ」
『わかった!そこら辺はもうチェスカに任せた、俺なんもわからんし』
俺はチェスカとこの街にたどり着くまでに話した事を思い出した。
「身分書を見せろ!」
「はい」
チェスカが身分書なんだろうな、皮でできた一枚の羊皮紙を渡した。
「うむ、サッキの街からか、遠いところから来たのだな?」
「そうなんだ飛空艇に乗ってね」
ニコッと少し怪しむように睨む門兵に笑顔で返した。
「ふーーーん、で、その鳥はなんだ?」
「これは僕の相方のロッシ、動物さ生まれたばかりなんだ!僕はここでこの子と一緒にビーストテイマーとして冒険者になるんだ!」
「あっはっはっは!お前が!?冒険者だって?っはっはっは!お嬢ちゃんそれはまだまだ早いよ」
あ、チェスカが俯いて震えてる、、門兵の何気ない言葉で怒りそうな気配がする。。
『おい、チェスカ!笑って、だねって言え!じゃないと街に入れへんくなるで!』
。。。
「だね!」
チェスカはしっかり笑顔も作って答えた!
えらい!俺はチェスカに横顔に頬擦りした。
「お嬢ちゃんも色々苦労してるんだろうな!もし何か困ったら俺に言いな!できそうなら味方してやるからさ!」
「ありがとう」
「じゃあいきな!冒険者ギルドは入って大通りを右だ」
「おじさん!ありがとう!」
俺達は街に入った。
後ろから「俺まだおじさんじゃないのにな」って独り言を、俺は聞こえないふりをしたわ。
俺は目の前の街並みの景色を見てゴクリと喉を鳴らした。
真っ青な空の下でその街は白く輝いていた。
白く切り分けられた石のような雲を煉瓦がわりに三階建ての建物が並び道もしっかり雲の煉瓦で舗装されていた。
建物の窓窓から色々な色の花が顔を出し白い街並みを色付けている。
雰囲気は中世の街並みのようだ。
川が白い街の真ん中を流れてる。
美しい街だな。。
「ギッルッド!ッギッルッド!」
チェスカはこの美しい街並みなんて気にも止めずるんるんで大通り向けて歩いていく。
街の中に入って来ると、なんか目線を感じるようになった。
周りの一般人の人達がめっちゃ俺を見てる。
目線が痛いわ。
やっぱ俺って珍しいんかな??
恐竜やもんな、しかも飛竜的なやつ。
もしかしてドラゴンの赤ちゃんとかと間違われてたりしてたりして。
まぁそんな事ないかーー。
こんなかわいい恐竜の赤ちゃんだし、こんな可愛いつぶらな瞳だし、こんな美しい羽はえてるし!
怖くないない。
「ロッシここだよ!」
『うおーーー!冒険者ギルドかーーー!!!』
街の中で一際大きな建物に異国語の字で扉の上に冒険者ギルドと書いてあった。
俺は言葉の類は理解できるみたいや。
でも違和感めっちゃある。
読めるのにどう読んでるんか全く理解できひん。
ははは。。
青空と美しい白い街並みの真ん中で。
それは聳え立っていた。
冒険者ギルドの建物は真っ白の石造りで窓枠や屋根は木で出来ていて、建物に絡む蔦が古さと歴史のある建物の雰囲気を強調してる。。
すごい建物や。。
このギルドは雲でできてない、扉なんて古い一枚の木で出来てる、年輪が歴史をさらに強調してる。。
『すげーーー』
「ああ凄いね!ここから僕らの冒険者ライフが始まるんだ!すっごい楽しみだねロッシ!」
『そうやな!めっちゃ楽しみや!!』
「うん!」
チェスカがニコッと笑って俺を撫でた!
「じゃあ入るよ!」
『お、おう。。』
ギギッと二枚の大きな木の扉をチェスカは両手で押した。
そして。
「たのもーーー!」っと中へ大声で叫んだ!
『え“!』
中にいた人たちの目が全員こっちを向いた!
いっぱいの冒険者の人たち、怖そうな人がいっぱい、酒を飲んでる人たちもいる、めっちゃ絡まれそうやん!
『アホか、チェスカなんでそんなことするねん。。』
「なんでってロッシ!こんなの勢いが大事だろ??」
『お前めっちゃ怖い人に睨まれたやん、ってかまだ見られてるし』
「大丈夫だよ!行こう!」
ニコッと笑ってチェスカは受付のカウンターのような所へ向かった。
入って右側はカウンターと掲示板のあるスペースになってて反対側の左側は冒険者ギルドでよくあるスタイルの酒場になってる!
ガボガボと木のビアグラスに入ったビールを飲んでる人達もいるし、なんか真面目に話し合ってる人達もいるな。。
それにしてもまだ日中なのにめっちゃ人いるやん。
俺を肩に乗せてチェスカはスタスタと受付のカウンターへ歩いて行く。
周りの目線が痛いわーー。。
スッとチェスカはカウンターの前に立った。
「こんにちわ!初めまして僕はチェスカ!冒険者登録をしたいんだ」
っとニコッと笑った。
「はいはいちょっと待ってねん」
カウンターの中には短髪金髪のお兄さん。
異世界鉄板のおっぱいポインポインのお姉さんちゃうんかい!
「お待たせ、何かしら用事は?ってあんたちぃここ初めて??きゃわいい女の子じゃなぁーーい」
うお。
男やのに化粧ばっちりやん、しかもじゃなーーーいって。。
あっち側の人。。
オカマさん。
ブルブル、、っと俺の体は勝手に身震いしてた、これは転生前の世界でオカマの人にモテまくった俺のトラウマかららか。。
「この竜ちゃんも可愛いじゃなぁーーい」
お兄さん?お姉さん?は俺に手をのばして俺を撫でた。
俺はもう蛇に睨まれた蛙の如し、まな板の上の鯉、身動き一つできなかった。
それはもう、あの金色のドラゴンに見つめられた時とかビックマーダートビットと出会した時と同じや。。
恐るべし、オカマ。。
「僕達は冒険者になりにきたんだ!」
チェスカはしっかり胸を張って答えた。
「ふーん、、」
オカマのお兄さんが俺達をまじまじ見てる。
「やっぱし初めてなのねぇー、そしたらこの冒険者記録用紙に情報を書いてねぇ」
オカマの受付のお兄さん?は方肘をついてこっちを気怠そうな目で異国の文字の書かれた紙を差し出した。
「ありがとう!」
そういうとチェスカは用紙に羽ペンで記入し始めた。
『う、、』
チェスカが前屈みで字を書くものやから俺はオカマのお姉さん?にめっちゃ近いた。。
オカマのお姉さんが?は指先でクイクイと俺にちょっかい出してくる。。
俺はイヤイヤっと首を背けるんやけど指が追いかけてきて。
うん、遊ばれてる。
「できたよ!」
チェスカは冒険者記録用紙を差し出した。
「ふーーん、あんたちぃはチェスカちゃんに、ロッシっちゃんねぇん」
ブルブル、う、寒気が。。
オカマの受付のお姉さんは下から舐めるように見上げてる。
「私は受付嬢のヴォイド ノヴァティスパよヴァーティーちゃん、って呼んで♡」
ぐは!
ヴァーティーちゃんのウィンクに貫かれた。。
鑑定。
あ。
俺ダメージ3くらってる。。
ウィンクにダメージがあるなんてヴァーティーちゃん怖。
異世界のオカマ怖。。
めっちゃ名前っこいいのに、わざわざヴァーティーちゃん
「ヴァーティーちゃんすごい可愛い名前だね!」
ニコッとチェスカが笑った!
「あんた分かってるわねーー!友達になれそうよぉ」
「僕もヴァーティーちゃんみたいな強そうな人が好きさ!」
ははは、笑顔でサラッとチェスカはほんまに大物やなーー。
「あんた私も好きよー私の恋愛対象は男だけだけどねぇん」
「ははは!僕もだよ!」
「うふふふ、ほんと私に怯まないなんて大物よあんた、先に仕事やっちゃうわ」
「ああ!」
「鑑定するわね」
「分かった!」
「鑑定」
。。。
「ふむふむ、レベル、ステータス高いわね、、スキルは、、鑑定 捕食 突撃Lv、1 仮死 風魔法Lv、1 つつくLv、1。。。」
「どうだい?」
「普通ね」
ゴン。。
おい、チェスカ。。
チェスカがスーパー全力で落ち込んでる。。
おでこをカウンターにつけて暗い顔で机を眺めてる。。
「そんな落ち込むこないわよぉん、チェスカちゃん」
「だって、、」
「んふふふふ、ほんと可愛いわねぇん、ちょっとやることやっちゃうからちょっと待ってねぇん」
ヴァーティーちゃんは用紙に鑑定の結果を書き込んでいく。
「あなた技能スキルは自覚あるの?」
「ないよ」
「ん、分かったわ」
んん?技能スキル?
。。。。
「さっできたわ!あとはお金ね!銀貨三十枚よ」
「あ!」
ガバッとチェスカが体を起こした。
「お金、ない」
「うふふふ、あんたおバカさんねぇん」
「しまったぁーー」
チェスカが頭を抱えて悶えてる。
『チェスカ、今まで倒してきたモンスター買い取ってもらったら?』
「あ!そうだね!そうだった!」
「え?何?どうしたの?」
優しく微笑んで見つめてたオカマのヴァーティーちゃんがチェスカ急な変化に驚いてた。
『その腰のポシェットに手を突っ込んで、何も言わずに』
「ああ分かった」
『言っとるやないかい!もう喋らずに手を早く』
俺はアイテムボックスの出口をポシェットの中に作った。
ズルルルルっとアイテムボックスから倒した後にしまっていたヒュージスワローを引っ張り出した。
「ギルドはこれを買い取ってくれるのかい?」
「これはヒュージスワローね」
「これもあるんだ」
チェスカはビックスワロー数体とトビットも出した。
「うん、この子達は買い取れるわ、そしたら解体に回して明日代金を登録額から差し引きして払うわねぇん」
「ありがとう!」
「はい!これが冒険者登録カードよぉん」
「これが。。」
キラキラした目で受け取るチェスカ。
「ありがとう!」
「初めはFランクからよぉん、めざせEランクねぇ」
「そっか!分かったよ!」
「いいわねぇ、あなた、あちしそろそろ今日の仕事終わりなのよぅ、ちょっとカフェでも行かない?」
パチッパチッっとなんか意味ありげな目配せをヴァーティーちゃんは送ってきた。
『チェスカ、意味ありげやし行ってみようや』
「分かったいくよ」
「あんたほんと分かってるわねぇ!そしたら、あっちのレストランの椅子で待ってって、仕事ッパッパっと終わせちゃうからねぇ」
ははは。
多分チェスカは俺に答えただけやったと思うけど、まぁ、よかったな、ははは。
「分かった!じゃああっちでヴァーティーちゃんを待ってるね」
そう言うと軽く手を振ってチェスカは受付のカウンターを離れた。
俺は確認しなあかん事を確認してみた。
『なぁ、チェスカ心の中で俺に話しかけてみて』
「あ、うん分かった」
『だから、心の中でやって』
『こうかい?』
『あ!いけてる!』
『何がだい?』
『俺ら今話さずに喋ってるやの?』
『そうだね、だからなんなんだい?』
『念話で話してたらチェスカも声を出さなくっていいっけ事やんか』
『あははは!ロッシ!当たり前じゃないか!』
『お前、分かってて声に出してたんかーーーい!』
『あはは、ごめんごめん念話で話すこと忘れてたんだよ!声に出して話して声に出さずに話してってすっごい難しいよ!』
『そ、そうか?』
『そうだよ!』
そう言うと空いてた席にチェスカは座った。
。。。。
うーーー周りの目線が気になる。。
ガッハッハッハ!
って俺達をみて笑ってたり、あんな女子供がとか、あの竜欲しいなとかめっちゃ噂されてる。。
まぁ俺を欲しいって言ったやつは俺から褒めたるけど!
ほかの奴らはなんか嫌な感じや。。
『チェスカ他の冒険者の、、』
「おい!嬢ちゃん!!」
『い!?』
もう絡まれた??
ズイッっと筋肉質のムキムキマッチョの鼻の下のチョビ髭おじさんがチェスカの前に立った。
「なんだいおじさん?」
あかん、早すぎ、お決まりとはいえもう絡まれるとか最悪や。。
「お嬢ちゃんが冒険者しようなんって30年早いからさ、おばちゃんになるまで自分の村に帰んな」
「あははは!おじさんはそんなに強いの??」
「わしはDランク冒険者!お嬢ちゃんとは2ランクも上なんだよ」
「でも僕は今冒険者になったばっかりだからFなんだ!Dランクなんてすぐさ!」
「ガッハッハ!気の強い嬢ちゃんだ!見た目も良い、よしわしが世話してやろう!そうしたらすぐランクなど上がるぞ」
キモ、目がチェスカを舐め回すみたいで、なんの世話したいんかわからへん、世話してもらいたいの間違いちゃうんか。。
「ありがとう!でもいいや!おじさんと冒険したいなんって僕は思えない!」
「何!?せっかくのわしの誘いを。。」
「がっはっははは!」
「あっははははは!」
「あいつ断られてやんの」
「そりゃ断るよ、キモいもん」
「それはそうだな!」
周りで飲んでた冒険者たちが笑ってる。
フルフルフル、っとチョビ髭おじさんが顔を真っ赤にして目を充血させてる。
怖わ。。
今にも爆発しそうや。
「わしをバカにして許せん!」
チョビ髭おじさんは大きの大きな大剣を鞘をつけたまま振りかぶった!
『チェスカ!くるぞ!』
「ああ分かってる!」
ブンっと振り下ろされる大剣の大振りをチェスカは横へ避けた。
ブワッと振り下ろされた大剣の風が襲う!
風かいいな、風魔法使ってみたい!
『風魔法!(キュキュウ!)』
俺は叫んだ!
すると体の端々から力が口の前に集まってきた。
ブゥン!
横薙ぎに振られる大剣をチェスカはジャンプしてかわした!
ガンガン!ガラガラ!!!
チョビ髭のおじさんは机や椅子を吹き飛ばしながら大剣を振り抜いた。
あんな攻撃当たったら肋骨一本や二本じゃ済まへん!
ギラリと飛び上がったチェスカを睨みつけるチョビ髭のおっさん!
空中にいるうちに叩きつける気や!
『風魔法いけ!!!』
俺は初めての風魔法を口から放った!
おっさんに強風が襲う!
ぐらりとおっさんは体制を崩した!
「えーーい!!」
ッガン!!!!
そこに空中からチェスカは大きなスパナで殴りつけた!!
「う、お、、」
チョビ髭のおっさんはふらふらとふらついてついて倒れた。。
案外あっさりDランク冒険者を倒してしまったやん俺ら。。
実はめっちゃ強いんちゃう??
「うぐぐぎ。。」
『あ!まだあいつ気を失ってないわ!』
チョビ髭のおっさんは両腕で床を押して立ちあがろうとしてる。
ざわざわとギルド内が騒めく。
「うぉぉ!」
一気にチョビ髭のおっさんは立ち上がってまた俺達に駆け寄って来た!
「はぁい!そこまでよぉ」
迫るおっさんと構える俺達の間にヴァーティーちゃんが突然現れた。
え?
どうやって急にそんなところに??
バシッとチョビ髭のおっさんのおでこをヴァーティーちゃんは抑えた。
青ざめた顔をして尻餅をつくチョビ髭のおっさん。
「あわわわ」って相当怯えてる。
「この状況から見て、どうせウィンズちゃんがあんたに変なこと言ったんでしょ?きっと俺が面倒見てやるみたいな事でも言ったのね、ウィンズちゃん、、私の面倒見てくれちゃってもいいのによぉーー?」
「あ、ああ、そんな、め、めっそうもねぇ」
ガチガチと震えるチョビ髭のおっさん。
クルッとヴァーティーちゃんはこっちを向いて。
「うちの冒険者が迷惑かけちゃってごめんねぇ〜」
ヴァーティーちゃんが俺達を見てニコッと笑った。
ブルっと俺の身体にも寒気が襲った。
「貴方達もこれからはうちの冒険者なんだからこの子みたいに周りの人に迷惑をかけちゃダメよぉ〜」
顔を近づけるヴァーティーちゃん。
怖いって。。
「うふふふ、じゃあカフェいきましょぉー」
「あ、ああ!行こう」
チェスカちヴァーティーちゃんはギルドの出入り口の扉に向かって歩き始めた。
ギィィィっと扉を開けた時、ヴァーティーちゃんはふっと振り返って。
「あ、ウィンズちゃん今日夜こちらのギルドにまたいらっしゃい」
ニコッと怖い笑顔を作り出すヴァーティーちゃん。
「今みたいな事したらどうなるか、しっかり教えてあげちゃうわ♡」
チュッと投げキスをチョビ髭のおっさんに飛ばして扉を閉めた。
「う、うわぁーー!ヴァーティーちゃん!待ってくれ!もうやらねぇだから!だから。。」
ギルドの中から悲鳴にも似た叫びが聞こえてきた。。
何があるって言うんや。。
そして俺達は雲の街のカフェに向かった。