表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/96

7話 ムチムチ猫耳メイド女学院の乗っ取り

 俺は洗脳を終えた、受付店員の金岡洋一(かなおかよういち)に質問する。


「金岡さん、俺には、アンタの記憶が見えたから、うっすらとは理解したつもりだけど、整理したいので、質問に答えて欲しい」


「はい、教祖様!! 何なりと、ご質問ください!!」


「この受付の奥には、どんな部屋があって、何人の人間がいる?」


「この奥には事務所と、女の子たちの待機スペースがあります。事務所には、店長と店員の合計2名、2人とも男です。待機スペースには現在、6名の女の子が待機しています」


「よし、わかった。それでは金岡さんにお願いしたいことがある」


「ハイ!! 何でしょうか!!」


「まず、何かしらの理由をつけて、店長を、この受付まで呼び出してほしい」


「そして、店長がここまでやってきたら、身動きができないよう、金岡さんが店長を、後ろから、はがいじめにしてくれないか?」


「ハイ、わかりました!!」


 金岡はビシッと俺に向かって敬礼すると、きびすを返して、受付の奥へと消えていった。


 しばらくして、白髪の短髪頭で、目つきが悪く、どこかヤクザっぽい雰囲気を持ったおっさんが金岡と一緒に、奥から出てきた。この男が店長だろう。


「金岡よぉ。この人が、お前が言っていたお客さんかい?」


 店長が聞こうとした、まさにその瞬間、金岡はサッと後ろに回り込み、店長を、はがいじめにする。 


「か、金岡、貴様!! わしを裏切るつもりか!! これはどういうことだ?」


 店長が、激しく体を揺すりながら、迫力のある声で吠える。


 事態がよくつかめず、動揺しているようなので、俺が教えてやることにした。


「代わりに俺が説明しますよ、店長。このムチムチ猫耳メイド女学院は、今日から俺がもらいうけます」


「はっ? 何を言ってやがる? 小僧、そもそもお前は何者だ?」


「申し遅れました。私は、こういう者です」


 そう言って、店長の額を右手でつかむ。


 意識を集中させて、黄金の光を店長の頭に流し込む。


「ぐわああああああ。めがみ……うつくしい……」


 店長は、うっとりとした顔で、ヨダレを垂らしながら意識を失った。


 金岡が後ろから、はがいじめにしているので、ガクッと首だけが下がる。


 あとは同じようなことの繰り返しだ。


 店長を起こして、店長と金岡、二人がかりで、奥にいた20代後半の若い店員を連れ出させて、洗脳する。


 男性店員の洗脳が全て終わったら、今度は、待機していた6人の女の子を、ひとりずつ、事務所に呼び出して洗脳していく。


 ついでに、風俗初体験で、ドキドキしながら受付まで来ていた、寺田くん、という20歳の大学生も洗脳した。


 この時点で、店内にいる人間の洗脳は、全て完了したわけだが、まだ店の乗っ取りは終わっていない。


 客のところに派遣されていて、まだ店に戻っていない女の子やドライバーたちがいるだろうし、出勤日やシフトがずれている女の子や店員もいるはずだ。


 あと、店と契約していて、非番の送迎ドライバーもいるだろう。大きな車を持っていると思われるので、ドライバーも全員、お店の近くに呼び出して洗脳したい。


 結局、ムチムチ猫耳メイド女学院に居座って、洗脳を続けること9時間。


 一通りの洗脳が終わる頃には、日付が変わっていた。


 ナギや稲田さんを含めて、男性店員6名、送迎ドライバー12名、デリヘル嬢25名、受付まで来ていた客7名の合計50名を洗脳することができた。とりこぼしがまだ、ありそうだが、それについては一旦、休んでからにしよう。


「俺も今日一日、興奮したし、さすがに疲れたな。そろそろ帰って休もうかな」


「ねぇ、(だい)ちゃん教祖様(きょうそさま)♡」


「どうしたんだい、ナギ?」


「大ちゃん教祖様、ナギの部屋で休まないっちか? ナギの部屋、お店から近いよ。大ちゃん教祖様のおうち、ここから遠いでしょ?」


 確かにそうなんだよな。足立区のあのアパートに戻ろうと思ったら、車で40分くらいかかってしまう。


「ありがとう、ナギ、お言葉に甘えることにするよ」


 歩いて数分の場所にあるということだったので、深夜3時の暗い中を俺とナギはマンションへと歩いて行った。


 部屋に入ると、疲れたので早々に、ナギのひざ枕で眠ることにする。


 頭に、ナギの柔らかい太ももの感触が伝わる。


 不思議なものだ。12時間くらい前には、逆に俺が、ナギにひざ枕をしてやっていたのに。


 これから、やらなければならないことが腐るほどある。


 ムチムチ猫耳メイド女学院の客をもっと洗脳していきたいし、ガタイの良い男手が集まったら、強引な手段で洗脳を行って、信者を増やしても良いかもしれないなと思っている。


 俺は充実感と、心地よい疲労感におそわれながら、眠りについた。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ