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43話 標的は魔法使い

 聖哉の洗脳が終わり、信者数は99人になった。


 当面の目標である100人まで、あと1人となった。


 記念すべき100人目が、聖哉にならなくて良かった……。


 まだ、リストに載っている、メイド女学院の客の洗脳が全て終わっているわけではない。


 しかし、100人目については、少し特別な人間を信者に加えたいと、前から考えていた。 


 魔法使いを、洗脳して信者にしたい。


 今、世間をさわがせているサイコロステーキ殺人鬼は、おそらく魔法使いだろう。


 わずか15分間、目が届かなかったスキに、女子高生を数千個のサイコロ状の肉片に変えているのだ。


 普通の人間に、そんなことができるとは思えない。


 モノを切断する魔法を使う、魔法使いと考えて良いだろう。


 確認しなければ、どの程度、強力な魔法使いなのかは、わからないが、洗脳して自分の手駒にしたい。


 サイコロステーキ殺人鬼が、ルパン〇世に出てくる、石川五〇衛門のような切断能力を持っていると仮定しよう。


 警官の信者に銃撃させても、おそらく弾を切り刻んで、無効化してしまうだろう。


 屈強な信者で取り押さえようとしても、その信者をサイコロステーキに変えられてしまう可能性が高い。


 正面から立ち向かっては、勝ち目が薄いし、被害も大きくなりそうだ。

 

 それゆえ、正面からサイコロステーキ殺人鬼と戦う気はない。


 一番いいのは、不意打ちが成功することだ。


 寝ている時を狙って、洗脳を済ませるとか、あるいは、油断しているすきに麻酔を打って、動けなくして洗脳するとか、そういう展開が望ましい。


 ただ、後者のような、サイコロステーキ殺人鬼の意識がある状態で、危害をくわえようとするのは難しいだろうな。


 切断魔法を発動させる時間を与えれば、俺がサイコロステーキにされてしまう。



 とにかく、正面からは戦わず、からめ手で洗脳するつもりだ。


 しかし、正攻法でいかないとは決めていても、場合によっては、流れで、戦闘になる可能性もある。


 そのようなケースを想定して、被害をなるべく小さくし、勝てる可能性を高めるためのアクションを起こさなければならない。


 そこで俺は、対サイコロステーキ殺人鬼との戦闘において、有効なカードとなるような魔法使いを集めることにした。


 実は、魔法使いの所在をつかむのは難しくない。


 女神様からもらった、ピンク色の、だっさいスマホに入っている、魔力探知アプリというアプリを使えば良いのだ。


 このアプリでは、魔力を持った存在が、地図上に点として表示される。


 正確な、魔力量の大きさの等倍で点が表示されるわけではないが、魔力が大きい人間や動物ほど、大きめの点で表示される。


 つまり、大きい点が、魔法使いである可能性が高いということだ。


 魔力探知アプリを使って、すでに俺は、何人かの魔法使いの目星をつけていた。


 アプリをチェックしていて気付いたことだが、魔法使いの中には、仲間を集めてグループを形成している者もいるようだ。


 グループの魔法使いは、相手にすると厄介そうなので、まずは一匹オオカミの魔法使いから狙っていきたい。


 この魔力探知アプリの便利なところは、気になった点には、目印をつけて、メモを書き込むことができるところだ。


 例えば、今、俺が見ている、地図画面には“サイコロステーキ殺人鬼?”とメモの書き込まれた、大きめの点が動いている。


 報道によって知った過去の事件現場の立地、点の大きさなどから、今、画面に映っているコイツが、サイコロステーキ殺人鬼ではないかと、俺は考えている。


 ただ、これはあくまで俺の予想で、もしかしたら、サイコロステーキ殺人鬼ではないのかもしれない。


 人員もそろってきたので、この点の存在を、信者に偵察させている。


 こいつが、女なのか、男なのか、社会人なのか、学生なのか、年齢は何歳くらいなのか、日ごろ、どんな場所に立ち寄って、どこを拠点としているのか、どんな家族構成で、どんな生活を送っているのかを詳しく調べ上げるのだ。


 それから、なるべく安全かつ確実な方法で洗脳したい。


 ただ、先ほども言ったように、サイコロステーキ殺人鬼に挑む前に、戦力を集めたいし、魔法使いを洗脳する練習もしたい。


 俺は、スマホ画面の地図を一旦、より広域の表示に切り替えてから、今度は別の点にフォーカスする。


 そこにも大きめの点が動いていて、俺が書き入れた“魔法使い? 練習1号”というメモが表示されていた。


 今、表示されている、この大きめの点も、魔法使いである可能性が極めて高い。


 サイコロステーキ殺人鬼を獲得するために、この魔法使いを洗脳するつもりだ。


 ただし、どんな魔法を使う魔法使いなのかはわからないし、本人が、魔法使いとしての自覚を持っているのかもわからない。


 魔力の量こそサイコロステーキ殺人鬼よりは小さそうだが、使う魔法の内容によっては、サイコロステーキ殺人鬼よりも強力な魔法使いである可能性もある。


 油断はできない。


 サイコロステーキ殺人鬼の場合と同様に、“練習1号”についても情報収集を行っている最中である。

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