奏光戦士シンフォニーライト!! ~新戦士が来たから題名もちょっと変わったよ~
単発と言ったな?
ネタが沸いたので書いてみた(゜∀゜)
そこは、端的に言えば廃墟だった。
つい数分前まで多くの人々で賑わっていたショッピングモール。
そこを徹底的に破壊しつくしたのは、マグロの化け物、クルージングジャーク。
海の中を絶えず高速で泳ぎ、止まることはないという特性そのままに、奴は建物内を爆走し、ありとあらゆる障害物を破壊していった。
異界よりバラまかれた邪悪の権化。人の心に入り込み、暴走させ、人間を怪物に変化させる力を持つ、ジャークシード。
それによって生まれた化け物の被害は留まることを知らず、右肩上がりに増えていた。
現れれば警察程度では歯が立たず、かといって自衛隊の出動には時間がかかり、人々はいつ化け物が生まれ、自分たちが襲われるか戦々恐々としていた。
しかし! そんな化け物から人々を守るため、敢然と立ち向かう存在がいた!
身体にピッチリ張り付くレオタード! ヒラヒラのなんていう名前か分からない飾り! 薄い本が厚くなること請け合いな衣装に身を包み、聖なるバトンで化け物を二人がかりでボッコボコ!
戦う美少女変身ヒロイン!
その名も、奏光戦士シンフォニーライト!
さぁそこのマグロ! 二人のお仕置き(うらやましい!)で倒されるがいい!
*****
「って、変身する暇なかったね」
「ね」
はい、現場の粕屋虎一です。
現在、俺は幼馴染の巨乳美少女二人とともにショッピングモールへとデートしにやってきていた。
ポニーテールでうなじが眩しい活発系巨乳美少女の陽元灯。
黒髪ロングでお淑やかな文系巨乳美少女の月城夜美子。
二人の間に挟まる俺!
ふふふ、モールにいる男どもの色ボケと嫉妬の視線が心地いいぜぇ(にちゃぁ)。
そんないつもの日常を謳歌していた俺たちだったが、いきなり非常ベルが鳴り、すわ火事か!? と思ったら、目の前を人型のマグロが見事な姿勢で爆走していった。
「見事……っ!」
「あーちゃん何言ってるの!?」
そんな微笑ましい会話はさておいて、慌てて人の目のない所にいこうとした俺ら。
いや違うぞ? いかがわしいんじゃないよ?
けれど避難しようとする人々のせいで身動きができず、どうしたもんかとわちゃわちゃしていたら、そのマグロの前に降り立つ小さな人影が!
「危ない!」
誰かが叫んだと同時、爆音とともに吹き飛ぶマグロ。壁に激突し、地面に叩きつけられてびったんびったんするマグロ。
一体、何がどうなったかと思い、マグロを吹き飛ばした何者かをみやれば、そこにいたのは、小さな女の子だった。
ウェーブのかかったボブカットに、意志の強そうな大きな目。はっきり言ってロリ系美少女である。
だが注目すべきはそこではなかった。
まず髪の毛が輝くようなライトグリーン。瞳もエメラルド色で、衣装はなんとピッチリレオタードに各所に小さな緑色の布地が張り付いている特徴的なもの!
なにより、振りぬいたままの姿勢で、手には見た事のあるバトンが。
「あれは……!」
「まさか……?」
二人が驚愕するが無理もない。
あれは、紛れもなく、シンフォニーライトだった。
なんで分かるかって?
俺、視力いいから!
じゃなくて、俺の幼馴染二人が、そのシンフォニーライトととして活動しているからに他ならないからだ!
けど、他にいるなんてきいてねぇぞ? あのファッキン毛玉、また情報を小出しにしやがったな。油で揚げて産廃として処理してやらなきゃ(使命感)。
灯と夜美子は新たなシンフォニーライトの登場に驚いて、俺は毛玉の処刑方法を考えていたせいでフリーズしていたら、緑のロリっ子シンフォニーライトはバトンをクルリと回す。
何故殴りにいかない?
壁に叩きつけられたダメージで痙攣しているマグロを倒す絶好のチャンスなのに。
と思ったら、バトンが輝き、伸びていく。
「え?」
「うそ」
驚いた。そりゃもう驚いた。
光るバトンは形を変えて、光の弓へと変化したのだ。
そんな機能あんの!?
ウチの二人は打撃オンリーですが!?
「バイオリンアロー」
静かな、それでいて耳にすんなりと入ってきたロリっ子シンフォニーライトの声。
光の弓に、光るバイオリンがつがえられる。
それが矢かよ。
内心のツッコミはさておいて、ロリっ子シンフォニーライトは問答無用で光るバイオリン(矢)を発射。うつくしいエメラルドグリーンの軌跡を残し、まだビクビクしているマグロへ着弾。
「ほぉぉぉんぉぉぉぉぉぉぉっ!」
何か変な断末魔とともに消滅していった。
うお。矢の大きさもそうだけど、威力もえぐいな。
ってかあれなに? マジであれなに?
バトンにギミックあるなんて聞いてないんだが?
「バトンって弓矢になるんだ?」
「そんなの聞いてない」
「ですよねー」
マグロがやられたので三人でのんびりしていたら、ふいに気配が。
振り返れば、そこにはさっきまで戦っていたロリっ子シンフォニーライトの姿。
変身解かねぇのか。
まぁそうだよな。まだ俺らを含めて結構な人数残ってるからな。
はいそこ、何で逃げねぇのとか言うな。
逃げようとしたらサクッとマグロが死んだからだよ。
「あなたは……」
「戦う気がないなら力を手放しなさい」
「なんですって?」
夜美子が口を開いたが、それを遮って上から何か宣うロリっ子。
いきなりの事に灯が喧嘩腰になった。
はいステイステイ。灯ステイ。
「なるほど。同業者だからこっちの事も分かるってことか」
「……」
ちっ。格好良く言ってみたが、このロリっ子俺には目線一つ寄越さねぇ。
その大きな瞳で見てるのは灯と夜美子のみ。
シンフォニーライトに変身するためには妖精界にあったバトンを使うしかない。
バトンをもたらすのは妖精。うちらはもっふとかいうファッキン毛玉が持ってきて、なんやかんやで二人が変身することになったし。ああ、思い出しただけでムカつく。後でケツからG用の殺虫剤を充填してやらなきゃ。
それはともかく、コイツがシンフォニーライトならファッキン毛玉以外の妖精が存在して、なおかつ他のバトンを持ってきているはずだ。
それなら灯と夜美子がシンフォニーライトとして活動してるのも分かる。
妖精が見えない一般人からはシンフォニーライトの詳細は謎の妖精パワーによってぼやけてよく見えない。
けれど妖精が見えればくっきりはっきり見える。そうすりゃ二人が変身しているのは一目瞭然。
変身したら髪の色とコスチュームが変わるだけで、顔や特徴はそのままだからな。
「あなたたち、二人で頑張っているとは思うけれど、こういった時に対応できないのなら覚悟が足りない。すぐにバトンを渡して」
「なんですって? いきなり何言ってんの!?」
「あーちゃん落ち着いて」
「でもよみこ、コイツいきなり偉そうに」
灯は単純だから煽られればすぐに噛みつく。それを俺と夜美子が抑えるのがいつもの風景だ。
「すぐに感情的になるのは戦うのに向いていない。そんなことではいけない」
「ちょっと、あなたも煽るようなこと」
「あなたも内心では苛立っているのが分かる。それに、弱腰すぎる。戦う者の自覚がない」
「ちょ」
確かにそうだろう。
戦うには相応の覚悟、度胸が必要だ。
ただし、二人とも俺と同じく一般人だ。
なりゆきで戦うことになっただけだ。
それでも、ここまで言われる筋合いはない。
「途中参戦してきて随分偉そうだな。今までこの二人がどれだけのジャークシードを倒してきたか知ってんのか?」
「……」
こいつ、俺を完全に無視してやがる。
「おい、あれ……」
「シンフォニーライトか?」
「二人じゃなくて?」
「一人だぞ」
「ちっちゃくね?」
「だね」
そうこうしているうちに周囲には逃げようとしていたはずの人たちが集まってきていた。
そりゃそうだ。
いつもは戦いが終わればすぐに去ってしまうシンフォニーライトが残っている。しかも二人ではなく一人。
しかもちっちゃい。
そうなれば一般大衆の興味は俄然掻き立てられる。
今も携帯端末で動画を撮っているのが何人もいる。
あー困ります! うちの幼馴染二人を撮影するのは俺だけの特権なんで! 今すぐ消せやゴラァッ! 特定してウイルス送り付けんぞテメェっ!?
「……すぐにバトンは手放して。後はわたしがやるから」
ロリっ子はそう言い捨てると軽やかに跳躍して、モールから姿を消した。
*****
「本当になんてことだもふ! ジャークシードが現れたのに、変身することなく手柄を別の奴に奪われるなんて! いったい今まで何体のジャークシードと戦ってきたもふ!? もうこんなことは御免だもふ! これ以上手柄を奪われたらぼくが勝手に地上に来たことを怒られちゃうもふ! しっかりするもふ! ジャークシードを全部回収して、お咎めなし! むしろ褒められる計画が台無しになるもふ!」
うっせぇ黙れファッキン毛玉。
そもそもジャークシードを地上にばら撒いたのはテメェらのミスだろうが。
やっぱりコイツにはケツから凍らせる殺虫剤をぶち込まなきゃならねぇようだな。
「もっふ、うるさい」
「そもそもバトンがもう一本あるなんて聞いてないんだけど」
「ぼくも知らなかったもふ!」
こいつ、マジかよ。
はぁ。なんなんだよコイツ。
ファッキン毛玉、妖精のもっふ。
文字通り毛玉で、見てくれは可愛らしいが性格が最悪だ。
こいつを見つけたせいで俺の灯と、俺の夜美子が戦う羽目になるし。
普段は惰眠をむさぼり、さらには俺の買い置きしてあるお菓子を平気で食い尽くし、好き勝手に行動をする。
だからこうして夕方にお菓子の買い出しをしなくてはならなくなる。
まぁ、幼馴染二人も一緒だからプチデート気分……毛玉が邪魔だがなぁ!
「それにしても、あの子、バトンを使いこなしてたよね」
「そうだねぇ。説明書でもよんだのかな?」
「あるの?」
「さぁ?」
とりとめのない話の内容は、昨日のショッピングモールで出会ったロリっ子シンフォニーライトのことだ。
まずファッキン毛玉は全く知らない。役に立たない。
そもそも二人に渡ったバトンだって、よく調べもせずにとりあえず持ってきただけだということが判明。
ほんとになぁ……。
色々な負の感情が渦巻いていく。
「はぁ……んん?」
あまり二人の前で取り乱したくないので気分を変えるために息を吐き出せば、前方に人影が。
まだまだ明るい時間だから、ただの通行人かと思えば……あれは、紛れもなく、もう一人のシンフォニーライトに変身したロリっ子だった。
「随分と早い再会だな」
「え……あ、あんた!」
「昨日の……」
俺がロリっ子に話しかければ、二人も気付いて警戒態勢に入る。
「バトンを貰いに来た。渡して」
こいつ、本当に話を聞かないな。
「ふざけないで」
「まず話を」
「話す事などないばふ! 妖精界のお宝を返すばふ!」
ああ? なんか耳障りで変な語尾のが聞こえてきたぞ?
「あ、ばっふもふ」
「そうばふ、ぼくはばっふばふ」
うわ!? また毛玉が増えた! しかもこっちのファッキンな奴よりでかい。
「もっふ、勝手にバトンを持ち出すなんて何を考えてるばふ!」
「早くなんとかしなきゃって思ったもふ」
「だからって勝手にやっちゃだめばふ」
「うるさいもふ! そもそもばっふがジャークシードを開放しなきゃよかったもふ!」
「うるさいばふ!」
おいおいおい、ちょっと待てやこら。
このでかい方の毛玉がアレか? 前に聞いたジャークシードを地上にばら撒いたうっかり妖精がこいつか?
「おいそこの毛玉、てめぇが元凶か」
「なんばふか? 文句あるばふか?」
「大ありだ馬鹿野郎。お前のせいで俺らは大迷惑だ」
「だから僕がこうしてきたんだばふ」
大きな毛玉はドヤりながらロリっ子の頭の上に乗る。
うぜぇ。
「僕は妖精の女王様から正式にジャークシードを回収する役目を仰せつかったばふ! それで、バトンを持って、こっちに来たんだばふ。でも本来は三つあったバトンも一つしかなくて、それでバトンも探しつつシンフォニーライトの適格者も探してたら、そっちの二人が変身してたばふ。慌てて最後のバトンに相応しいこの子を見つけたばふ」
おいおい、あっちの毛玉の方がマトモそうだな。
「僕は女王様に選ばれたばふ! その僕が選んだこの子が正式なシンフォニーライトばふ。もっふが選んだのは偽物ばっふ。だからバトンを返すばふ」
「いやもふ!」
「もっふ、観念するばふ」
「いやもふ! まだお菓子食べたりないもふ! バトンを返したら戻されるもふ! まだ遊び足りないもふ!」
やっぱこっちのは害悪だな。
「そういうことだから。あなたたちはバトンを渡して」
「そういわれて、はいそうですかなんて簡単に言えないわよ」
「そうだよ。私たちは、そりゃあ最初は嫌々だったけど……」
「あなたたちは選ばれてない。私は選ばれた。ただそれだけ。早く渡して」
こっちもこっちで面倒くせぇなおい。
何かこのロリっ子、選ばれた事に拘ってるっつーか、イキってる感じがプンプンすんだが?
あれか? 主人公症候群か? 自分は特別なんだーって思い込んでんのか?
はっ(嘲笑)。
「話にならない。なら、強引にでも」
ロリっ子がバトンを構える。
灯と夜美子もバトンを構え、臨戦態勢だ。
そういえばあのバトン、どっから出すんだ?
さてどちらもヒートアップして対話になっていないので、一番冷静な俺がひとまず──。
「しゃがめ夜美子っ!」
「──っ」
これぞ長年の信頼の賜物! 俺の言葉にスムーズな反応を見せる夜美子。
あー! キスしてって言ったらキスしてくんねーかなぁーっ!
「な、なに!?」
そんな事言っとる場合じゃねぇ!
俺が意味もなくしゃがませた訳じゃない。
少し離れた俺の視界には夜美子の頭上から垂れ下がってきた気味の悪いひも状のものが見えていた。
それは蠢きながら、彼女の首に巻き付こうとしているように見えたので、慌てて声を出した訳だ。
素直にしゃがんでくれたお陰でひも状のものはスカって上に戻っていった。
その光景を見た灯がすぐさま夜美子を引っ張って離れる。
俺も僅かに離れるが、位置的にひも状のものが見えていただろうロリっ子は平然と上を見ていた。
この野郎、気が付いていてワザと無視しやがったなっ!
「ジャークシード」
上を見上げて呟くロリっ子。
あ? 上を見れば、そこにいたのは……クラゲ? 半透明なドーム状の頭(?)から垂れる幾本もの触手……触手!?
「く、こんな所で……」
灯が歯噛みする。
まだ時刻は夕方。通行人は多くいて、厄介な事に俺らの言い争いを見物している野次馬も多かった。
ロリっ子の声はよく響き、つられて上を見たやじ馬たちが空に浮かぶクラゲを発見。
しばしの沈黙。からの。
「う、うわぁ!」
一人の悲鳴を起爆剤に、パニックが起こる。
「あそこの公園!」
夜美子が指さすのはすぐ近くにある公園。
昔、小学生の頃はこの公園でよく遊んだなぁ。灯と泥だらけになって、夜美子も巻き込んで。
って昔語りはいい。
今はとにかく人気のない場所に行って変身だ!
「シンフォニーアップ」
まじか!?
このロリっ子、こんな場所で堂々と変身すんのか!?
眩しい光と共に現れたのは、緑系統の衣装を来たロリっ子。
「バイオリンアロー」
あ、名乗らねぇのか。
前回も見たバトンを変形させた弓からバイオリン型の光を矢として打ち出すアレを撃ちだす。
容赦なく撃ち放った光るバイオリンはあっさりとクラゲをぶち抜き、天へと昇っていく。
いや、威力高すぎだろ。
「即応性がない。あなたたちは、やはり戦士としての自覚が足りない」
弓をバトンに戻したロリっ子は、終始冷静なまま、灯と夜美子を見ながら口を開く。
「戦士として選ばれたのなら、常在戦場は当たり前。それが出来ないあなたたちは、やっぱり不適格。選ばれし戦士ではない。ただ偶然に力を得ただけ。それならすぐにバトンを渡して。きちんとした戦士を選んで渡すから」
うわ、言いたい放題だな。
ってか、こんな場所で人目を気にせずに変身するか普通。
いくら変身後はぼやけて見えるからって、変身シーンを見られたらすぐに特定されんぞ? 分かってんのか? 分かってねぇなコイツ。
今の世の中、化け物に襲われる恐怖で逃げる奴よりかは「いいね」を得るためならずっと撮影を続けるような奴の方が圧倒的に多いんだぞ。
下手したら変身シーンを録画されて、それをネタに脅されてあんなことやこんなことをされちまうんだぞ?
ほら周りを見てみろ。
多くのレンズがこっちを見てるぞ。
クソが! 撮ってんじゃねぇぞ!
「そうやって周りの目を気にするのはアイドル気取り? 馬鹿な考えは捨てて。遊びじゃない」
こいつは周りの目を気にしなさすぎだ!
野次馬がどんどん集まってくる。
まずい、このままじゃシンフォニーライトと俺たちが何か関わりがあると感づかれる。下手したらこの光景を動画に撮られてネットにアップロードされてしまえば、訳の分からない連中に突撃される危険性が!
まずいまずいまずい!
どうする? このまま慌てて離れれば怪しまれる。かといって会話を続けていると……!?
「どけ!」
「!?」
イキってるロリっ子を突き飛ばす。
色々文句はあるだろうが全部後だ!
眼前に迫りくるのは、数多くのひも状の触手!
あのロリっ子、仕留めたと思って実は仕留めきれてないパターンか!?
だが丁度いい!
そ の 触 手 を い た だ く !
( ;゜Д゜)<ぐふぅ。
*****
ぐ、つ、冷たい。寒い。
なんだここは……真っ暗だ。
さっきまで歩道にいたのに。
──愚カナ。
誰だ!?
──タダノ人間如キガ、我ニ歯向カウトハ。
反響する声の主は、俺のすぐそばに浮いていた。
クラゲだ。
そうか、ここは精神世界ってやつだな(超速理解)。
──丁度イイ。オ前ヲ依リ代トシテ使ッテヤロウ。
あ、やっぱりこいつ素の状態だったか。
大体のジャークシードが人間に憑りついて化け物になる。その時には人型のワニやらマグロやらになる。
なのにコイツときたらクラゲのまんまだったからな。
こいつらの詳細な情報がないから、憑りつかなくても行動できるのかどうかとか、一切分からないんだよ。
──気デモ触レタカ。マァイイ、必要ナノハ器ノミ。精神ハココデ死ネ。
おいおいおい、このクラゲ俺に勝つつもりか?
馬鹿が。格の違いを見せてやるぜ。
──愚カナ。
おらぁっ!
渾身の右ストレートぉっ!
──ゴフォッ。
はっはぁっ!
やっぱりな。
ここは精神世界。つまりは気合がモノをいうのだよ。
以前俺はボスクラスのモノホーンジャークさんに乗っ取られそうになった事があるが、あの時も最後は気合、いや、俺の欲望が勝った!
ならばやるべきことはただ一つ!
昂れ! 俺のリビドー!
迸れ! ドピンクの欲望妄想!
テメェの触手を俺のものにして、俺は俺の野望を成就する!
──ナ、何ダ、コノ邪ナエネルギーハ!? 我ヲ超エル!?
フヒヒヒヒ! その細い触手さえあれば気付かれずに悪戯が出来るってもんよ!
バスに乗っている時に、灯にサワサワして必死に我慢してるところが見たい!
電車で本を読んでる夜美子にサワサワして顔を赤くしてる所が見たい!
授業中に居眠りしている灯にサワサワして震えてるところが見たい!
黒板に答えを書いている夜美子にサワサワしてビクビクしているところが見たい!
紐だろ!? 細いだろ!? なぁ!? そいつがあれば悪戯できるんだるぉっ!? 置いてけよ、触手置いてけぇ!!
──塵ガ。
フィーヒヒッヒ!
そいつがあれば気付かれずに縛ったりできんだろぉっ!? 憧れのπスラが見放題だろぉっ!?
灯はリュックを背負って両手フリーにするのが当たり前だし、夜美子は夜美子でバッグは肩にかけるけど斜めにしないし!
俺はπスラが見たいの! 二人のが! じっくり見たいの!
この触手があれば!
お前、πスラのためにボコるわ。
──オ前ハココデ死ネ。
πスラぁっ!
──グヌァッ!
πスラぁっ! πスラぁっ! πスラぁっ! πスラぁっ! πスラぁっ!
──エ、グバ……。
ハァ~~~~~~~~~……。
パァーイππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππππッ!
パァイッ!
──ベブ……ブリャ。馬鹿ナ、我ガ……。
はははははははっ!
さぁ! さっさとその触手を渡せ! モノホーンの時はうっかりミスで失ったが、今度は上手くやってやる!
さぁ! ハリィッ! ハリィッ! ハリィッ!
上質なπスラをわが手に!
その時、俺に電流走る。
いってぇなコイツ! 触手で刺してきやがった!
──バカナ、ナゼ効カン? 一撃デ人ノ精神ナド溶カシ尽クス毒ナノニ!
ハハハッ! 効かん効かん! 根性や気合で何とかなるっつーならば! 効かないと思い込めば効かん!
──デタラメナ。
だがいい刺激だ。そのお陰で分かったぜ。
大文字のΦは、πスラだったんだ。
──?
丸を斜めに走る線。これは、これこそが、πスラなんだ。
──???
紀元前から続く数学の歴史。その中でも多くの文字が公式に使われてきた。πとは円周率。円の直径に対する円周の長さ。
──??????
つまりはおっπ!
古来より男はおっπに並々ならぬ執念を燃やしてきた! それは古の数学者たちも同様! 小難しい理論を構築するために日々頭を悩ました彼らは、癒しを求めた。だがそのままでは変態って言われるだろう? ならば誤魔化すしかない! だから記号にした! πと! こうすれば真顔で言っても誰もおっπのことを言っているとは思うまい! その思想は連綿と現代にまで続き、多くの学者たちの助けとなっている!
──ナニガイイタイ?
真顔でππ言っている数学者ってムッツリじゃね?
──全テノ数学者ニ謝レ!
サーせん。
ってお前に正論言われたくねぇわ!
いい加減くたばれ! そして触手を俺によこせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!
──イヤダァ……コンナヤツニィ……ッ!
核は貰ったぁ!
フィーヒヒヒヒ!
フィーヒヒヒヒ!
フィーヒヒヒヒ!
夢のπスラ生活だぁ!
*****
「こいち……?」
「こーちゃん……?」
愛しい二人の声に、意識が現実世界へ戻ったのが分かる。
目を開ければ、誰もいない。
でも解る。
俺の背後には、二人がいる。
これってあれか? 精神世界じゃ結構長くいても、現実世界じゃそんなに経ってないっていうやつか?
なら俺がロリっ子を排除して触手を受け入れた直後か。
「ねぇ、こいちなんでしょ?」
「返事してよこーちゃん」
ああ、この耳に入ってくるだけで俺の全遺伝子を起立! させてくれるこの声……。
甘美!
おっと、触手が。
三( ゜∀゜)三
ハハハハハ
「そんな!」
「うそよ!」
ああ、そんな心配しなくても。
すぐにモノにすっからちょっとまっててな。
「待ってて!」
「すぐに助けるから!」
あ、やべ!
今ここで二人が変身なんかしたら身バレしちまう!
「それを渡して」
「ちょっと!」
「やめてよ!」
ナイスだロリっ子!
振り返ればロリっ子がバトンを持った二人の手を押さえている。
一見、すぐに剥がされそうだがそこは変身ヒロイン。シンフォニーライト状態だと超人のように跳躍だけで二階建ての家を飛び越え、ワンパンでコンクリートブロックを砕ける。
だから非力な見た目のロリっ子とはいえ変身していればただの人間を片手で押さえ込むことは可能。
いいぞ! そのまま押さえ込んでいろ!
ん? 喋れない?
お? 口の中にまで触手塗れじゃねぇか!? いかん、早急に制御する!
!
……口の中が触手塗れの状態でキスしたらとろっとろになるんじゃね?
急げ! 早く!
「ちょっと! 離してよ!」
「ん~!」
「あなたたちが手を離せばいいだけ」
ん~……なるほど。
こうか!
「あれはもう人間じゃない」
「ふざけないで!」
「こーちゃんはこーちゃんだよ!」
「現実を見て。あれが人間?」
щ( ゜∀゜)€
川川川川川
いいぞ、触手が動く。
ひとまず、周囲でこっちを撮ってる連中の制裁からだな。
おらぁっ! のんきにしてんじゃねぇぞ!
触手伸ばし~の。
スマホやタブレットを捕獲し~の。
壊し~の。
ふひひ。勝手に灯や夜美子を撮影した罰じゃ。
ほれ逃げろ~。やれ逃げろ~。
怖かろう? 化け物がいるのに逃げない危機意識のなさを呪うがいい!
テンション上がってきた!
「見て。あれはもう手遅れ」
ゞΨξξΨ〃
щ( ゜∀゜)€
㎡㎜㎜㎜㎞
「こいち! 止めて!」
「こーちゃん! 正気に戻って! ジャークシードになんか負けないで!」
俺は正気だ。
そしてクラゲジャークにも勝った。
何も問題はないよ?
「なにをしているんだもふ! さっさと変身するもふ!」
「邪魔するなばふ! 大人しくするばふ!」
「邪魔はそっちもふ!」
いいぞ毛玉ども。
争え。そして相打ちで共倒れになれ。
俺はこの触手をものにして! えちえちで! とろっとろな! 性活を目指す!
「いい加減にして」
「くっ!」
「あっ!」
クルルァッ! ロリっ子テメェッ! なにしてんだゴルルァッ!?
灯と夜美子からバトンを奪いやがったな!? 指を痛めたらどうしてくれんだ!? ギプス案件になったら心行くまで俺が看病すんだぞ!?
いいなそれ。
「悪く思わないで。バイオ──」
ヒャッハァ! 馬鹿の一つ覚えだなぁ! お前のモーションは見切ってんだよぉ! 灯と夜美子のふとした無防備姿勢を見逃さぬ俺の眼力! 舐めるなよ!?
お前のなんざ記憶したくないがな!
バトンを弓にするのにいちいちクルクル回転させる初動に合わせて触手を展開。鞭のようにしならせて手の甲を掠る様に放つ。
「く」
いい反射神経だ。
すぐにモーションを中止して後退る。
だが! 触手にはこういう使い方もある!
「くぁっ!」
地面を這いずる蛇のように移動させた触手によって足を刈り取り、体勢を崩した瞬間に束ねた触手でハンマーパンチ!
いくら超人とはいえ、ダメージはあるだろう?
「こいち! 止めて!」
「そんなことしないで!」
おおっとここでレフェリーストップ?
いやまぁ、二人からしてみれば女の子に暴力を振るうのはNGなんだろうが、個人的にはこいつにムカついてるし。
何より、今の状態なら全部ジャークシードのせいに出来るからやりたい放題だしな!
あ、二人がロリっ子を庇った。
ち、あと二、三発はやりたかったんだがしょうがない。
「く……」
「ねぇ、お願い。バトンを」
「それがあればこーちゃんを助けられるの」
二人とも……俺のために……。
よし、もっと触手を制御しなくては! 透明化できないかな(わくわく)!
「でも……」
「いい加減にしてよ! アンタがどういう気かは知らないけど! アタシたちのこいちがあんなんになってるんだから!」
「私たちにとって、こーちゃんは大事なの。バトンがあれば助けられる。それなら、私たちは戦うよ」
う~ん、透明化透明化。
もうちょっと、こう、ん? あ~、もうちょっと?
「わ、わたしは、選ばれたから……」
「選ばれたのならアタシたちだって一緒だよ」
「うん。もっふが見えたし、バトンだって使えた。なら、私たちだって」
おお! 透明化成功!
ふぇへへへ! いよっしゃぁ!
「でも、戦うのは怖いし……でも、こんな事、他の人にさせるのも……だから、わたしが」
「そっか。だからあんな風にしてたんだ。アタシたちを戦わせたくないから」
「なぁんだ。優しいんだね」
次は毒だな!
ヤバめな威力はいらん。ほんのちょっとでいい。ってか痺れもいいが興奮作用ない? 神経に作用するやつはないのか? あ、なんかとろみのある奴が出てきた。
「わたしが……わたしがやらなきゃって」
「んも~。そんな事で悩んでたんだ~」
「あーちゃん、茶化さないの」
ん~?
毒を出せるようになったのはいいが、効果がなぁ……。まず実験だな。
どうしようか。ん~、そこらの不良とか、良心が痛まない奴らを探すか。
「じゃあ、一緒に戦おう!」
「いっしょ……?」
「そう。一緒に。私だって、一人じゃ心細かっただろうし、絶対に無理だと思う。でもね、あーちゃんがいたし、こーちゃんだって協力してくれた。だから、戦えた」
「ん! 一人より二人。二人より三人! 今まで以上に楽になれるよ!」
「らくに……」
「うん。だから、バトンを。それで、一緒にこーちゃんを助ける手助けをお願い」
「てだすけ……」
「そう! こいちを助けたいの! お願い」
「わかりました」
「へへ、そうこなくっちゃ!」
「うん、じゃあ一緒に!」
「ええ、一緒に」
「「「セッション!」」」
ん?
「「「シンフォニーアップ!」」」
うおおおっ!?
三人同時変身バンクは気合が入った作画です!?
光と共に三人の美少女がカラフルな髪色と衣装を身に纏う!
裸を見せろおらぁん!
「暖かな温もりの使者! サンライト!」
「静かなる安らぎの使者! ムーンライト!」
「雄大なる癒しの使者! アースライト!」
「「「我らシンフォニーライト! 邪悪なる者よ、退け!」」」
キメポーズは大事。
ってか俺が触手に集中していた間に何があった?
ふむ、灯が無邪気な感じで接して、夜美子が言葉を尽くして説得した黄金パターンかな?
これがあるから友人が多いんだよな。
たまに勘違いした野郎やら後輩どもが襲撃してきて返り討ちにするのもワンセットなんだが?
「いいですか? バトンに変形するように命じればいいんです。ただ、楽器に関するもの限定です」
「楽器! ……なにがあるっけ?」
「いいから! 早くこーちゃん助けるよ!」
「うん!」
あ、条件緩いな。
「バイオリンアロー」
ハッ! 馬鹿の一つ覚えで!
「シンバルカッター!」
おおっと!? 夜美子の手に青く輝く円盤状の物体が。
まさかの打楽器(斬属性)。殺意高いな?
昔、音楽室でシンバル片手に「気〇斬!」ってやったやつ挙手!
( ゜∀゜)ノ
( ゜Д゜)‰ ノ
ぐおおおおお!?
俺の触手が切られたぁっ!
「連続掃射」
げぶぶぶぶぶぶ!
なるほど、連携で隙を埋める。
いい判断だ(ノД`)・゜・。
「ハァァァァァァァッ!」
灯よ、ここはバトンを変形させるところだぞ?
何故君はそのまま直接殴りに来るんだ?
「どっせい!」
一番痛い!
はぁ、はぁ、もっと!
「三人の力を一つに!」
「オッケー!」
「わかりました」
うん。夜美子がいると戦いの進め方がスムーズだな。
「「「「トライアングルバインド!」」」」
三人を頂点とした光り輝く三角形が俺を拘束する!
美少女に拘束される……アリだな!
いや待て! このままじゃせっかく手に入れた触手が! 浄化されちゃう!
「「「ユニゾン! ウェーブ!」」」
あああああああああああああ!?
浄化されちゃうぅぅぅぅ!
「こいちぃ、よかったよぅ」
「もどったぁ」
「…………」
ああ……俺のπスラ性活がぁ……。
*****
「今日って体育あったっけ?」
「ないよ。あ、あーちゃん体操着忘れた?」
「うん」
今日も今日とて学校です。
しかし、なぁ。
お二人とも、近いんですが?
クラゲジャークの力を失ったあの日の翌日から、俺の両腕には二人がぴったりと張り付くようになった。
二人曰く、俺が危ない行動をしないように押さえている、ということなのだが。
傍から見れば美少女二人と腕を組んで、ことあるごとにいちゃつく男、という構図。
つまり、両手に花!
ククク、羨ましいだるぉ?
殺意のこもった野郎どもの視線が鬱陶しい。
あと一部の女子生徒の視線が痛い!
だが俺はへこたれない!
このいい匂い! そして両腕に押し付けられるおっπの感触! 捨てられぬ!
という訳で夜美子さんや、こ、こ、恋人つなぎなんて試してみませんかね!?
あと灯さんや、関節は極めないで!
「よーし、粕屋、お前は死ね。という訳で今日は転校生を紹介するぞー」
ホームルームのためにやってきた担任が俺をディスりつつ爆弾発言を繰り出す。
教師の言う事かー!
「はじめまして。地堂蒼華です」
え? ロリっ子?
同い年かよ。
「これから、よろしくお願いします」
この場を借りて、全ての数学関係者の方々に謝罪いたします。
すいませんでした!
ちなみに、作中ではジャークシード相手に手遅れみたいな台詞がありますが、シンフォニーライトの力で浄化されますので、元に戻ります。
ただ、邪な心も浄化されるので気持ち悪いくらい善人になってしまうという現象が。
虎一は……浄化されてんのか?
・粕屋虎一
本作の語り部。欲望に忠実な男子高校生。
美少女な幼馴染二人を愛し、二人を満足させるために触手を求める頭のおかしい男。
前作でボスクラスをやり込めた経験からか、ジャークシードに自ら突っ込む危険性を持つ。
幼馴染二人以外の異性には塩対応なのでロリっ子には厳しい。
クラゲジャークの力を失って以降、二人がべったりと張り付くようになって嬉しい。
名前の由来がカスやこいつ。なのでカスさがパワーアップ?
・陽元灯
虎一の幼馴染で、活発系美少女。
シンフォニーライトのサンライトへ変身する。
あまり考えるのは得意ではなく、考える前に体が動く。
今回は変身後の出番は少なかったが、率先して前に出て敵を殴りに行く前衛タイプ。
前作で虎一を異性として意識したものの、そういった事に初心なため一歩踏み出せなかったが、今回、虎一がロリっ子を庇ってジャークシードに憑りつかれたせいで恋心が暴走。物理的に虎一を拘束(腕組み)することに。
最近の通販履歴は「蒸れない首輪」「音の静かな鎖」「室内用ポール」「どこでも外鍵くん」
・月城夜美子
虎一の幼馴染で、文系美少女。
シンフォニーライトのムーンライトへ変身する。
勉強もさることながら学ぶことが好きなので様々な知識を持っている。
今回は変身後の出番は少なかったが、的確に相手を観察し、戦闘を優位に進めていく指揮官タイプ。
前作で虎一を異性として意識したものの、そういった事に初心なため一歩踏み出せなかったが、今回、虎一がロリっ子を庇ってジャークシードに憑りつかれたせいで恋心が暴走。灯に引っ張られるように物理的に虎一を拘束(腕組み)することに。
最近よく見る動画は「超解・パニックルーム」「山の買い方」「海外移住の手続き、教えます」「専門家が教える法律の抜け穴」
・地堂蒼華
今回初登場のロリっ子。同い年。
シンフォニーライトのアースライトへ変身する。
ばっふに押し付けられたバトンで変身し、人知れずジャークシードと戦う。
作中ではイキり言動っぽいが言葉が足りないだけで「あなたたちは戦いなんて怖い事はしなくていい。わたしが全部引き受けるから」的な優しさがある。あれ? これも上から目線じゃね?
ばっふのおかげでバトンの機能を最初から理解していて、その点はアドバンテージがあった。
灯と夜美子の説得で簡単に絆されて仲間になり、虎一に庇われた(触手ぅ♪)ことでトゥンク❤したチョロイン。
最近愛読しているのは「男のオトし方~気になるあの人からへんたいふしんしゃさんまで~」
・もっふ
外見はファンシーな毛玉だが性格は自己中心的で俗物的なファッキン生命体。
実は地上に来たのが独断だったことが判明。ジャークシードがばら撒かれたドサクサの最中にバトンを持ち出し、事態を収拾するという大義名分を掲げて娯楽とおいしいお菓子のある地上へとヒャッホウ! と来た。
だからジャークシードの事もバトンのことも詳細を知らない。
・ばっふ
もっふよりでかい毛玉。
うっかりでジャークシードを開放し、地上にばら撒いた元凶。
「うっかりしてたばふ」なんて一言で慌てもしないので妖精界のトップにガチ説教くらい、バトンを手に地上へシューッ! された。
蒼華と出会い、強制的にシンフォニーライトへと変身させた。
妖精界のトップにバトンの機能を書いたメモを渡されていたのでそれをそのまま蒼華に渡し、仕事をこなした気になっている。
・マグロジャーク
マグロ、ご期待ください。
瞬殺で終わったのに期待もクソもあるか!
本当なら超高速の突進で全てをなぎ倒す凶悪さを持つ。
・クラゲジャーク
本作の被害者。
透明化からの触手で劇毒を打ち込むアサシンタイプ。
波長の合う人間がいなかったので素の状態で出現したが、虎一によってあらゆる意味で台無しにされた。
たぶん舞台裏でモノホーンさんと一緒にやけ酒しながら愚痴りあっている。




