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天 落 者  作者: 吉吉
第1章 異世界転落
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生誕祭と魔石

「………………」


 言葉が出ない。ここは大迷宮で、オレは地下に降りてきたはずだ。なのに目の前には草原が広がっていて、空には太陽が燦々と輝いている。そう言えば、オレの感覚が狂ってなければ、今は真夜中の筈だ。と言うことは、ここは常に昼なんだろうか?


 とりあえず考えていてもしょうがないので、周りを観察してみる。目の前には草原があり、その草原を分けるように道が続いている。道は遠くに見える森の前で左右に分かれているようだ。


 次に後ろを見てみる。小高い岩山があり、オレが出てきた部屋はその岩山の中をくり抜いて作られていて、入り口の脇には西洋の神殿の様な柱が立っている。


 オレは岩山に登ってみる。高さは100mくらいだろうか? 簡単に頂上へ登ることができたが、中の部屋には階段があるのにも関わらず、岩山の上には階段は見当たらない。というか、10層から10mくらいしか階段を降りてないのに、何故100mの岩山があるのか?


 他にもストーンバレットを上空へ撃ってみたが、何かにぶつかることもなく、見えなくなってしまった。


 ……まぁ神様が作った空間なんだから、きっとそう言う場所なんだろう。オレは考えるのを諦めて、とりあえず受け入れることにした。


 さて、それじゃあどうしようか? 今、上に戻っても真夜中だから、泊まる場所が無い。かと言って、このままこの層を探索する気にもなれない。幸いこの辺りには魔物の気配は無いし、空を飛ぶ魔物も見えない。それじゃあ、ここで朝まで休むか。


 オレは岩山の山頂の平らな場所に、簡易宿泊場所を置く。出てきた部屋の近くだと、他の冒険者が来るかもしれないからだ。そして、簡単な食事をして、眠りに就いた。


 夢の中で、また女の子に話しかけられたが……やはりわかるのは声の感じと話しかけられているという感覚だけだった。


「また夢か……」


 なんだろう? 同じような夢をまた見るとは。今まではこんなことはなかった。夢を見ることはあっても、なんの脈絡もない意味の分からないものばかりだったんだが。もしかしてここが大迷宮だからだろうか?

 もし、また同じような夢を見たら、その時改めて真剣に考えてみよう。


 さて、時間的にも丁度いいし、地上へ戻るか。オレは水晶のある部屋へ行き、大迷宮の入り方へ戻った。そして、入り口で必要のないものを売り、商業ギルドへと向かった。



 商業ギルドに着いたが、今日はやけに混んでいる。何かあったんだろうか? 順番待ちの番号札を受け取り待つこと30分、やっとオレの番になったので、受付の人に聞いてみた。


「いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件でしょうか?」

「その前に聞きたいんだが、今日はかなり混んでいる気がするんだが、何かあったのか?」

「はい、2ヶ月後に国王様の生誕祭があるので、その為に希少なアイテムがないか多くの商人たちが来ているのです」


 これはもしかして国王様に近づくチャンスか?


「それって、普通の商人でも国王様に献上することが出来るのか?」

「いえ、国王様に直接献上するのではなく、商売の国らしく希少なアイテムが一堂に会するイベントを行うので、それに出品するのです。もちろん国王様も来られますし、物によっては国が買い取ってくれます」


 なるほど、つまりそれに希少なアイテムを出品出来れば、国王様の目に止まる可能性があるわけか。


「参加されるのですか?」

「ランクは黒なんだが可能か? 冒険者もやってるんで、大迷宮でレアなアイテムを手に入れようと思うんだが」

「はい、可能です。過去には黒ランクで出品し、このイベントで名前が売れて、成功を収めた商人もいますので」


 ならば参加するしかないな。商業ギルドで参加登録出来るそうなので、登録しておく。


「では、イベントの1週間前には王都へ到着しているようにしてください。ご用件は以上でしょうか?」


 そうだった、用があるから商人ギルドに来たんだった。


「えーと、干し肉の作り方の情報と、馬の扱いを練習できる場所を紹介して欲しい」

「畏まりました」


 あとは税金として金貨を納めなければならないんだが、ギルドカードに入金しておけばそこから自動的に引いてくれるらしいので、金貨100枚を入れておく。これで要件は終了だ。


「ありがとうございました」



 ギルドを出たオレは、街の外にある牧場へ向かう。ここで乗馬や御者のやり方を教えてくれるらしい。早速、馬に乗せてもらい乗馬の訓練を始める。スキルがあるお陰かあっという間に乗れるようになったが、今回の目的は馬に乗ることではない。オレは記憶石と記録石を取り出し、馬と魔力を繋げる感じで馬の動きを記憶石と記録石に覚えさせる。多分、これで大丈夫だと思うが……。


 馬を返す時、牧場主が驚いていた。どうやら初めて乗るのに馬の扱いが上手だったかららしい。スキル様様だ。


 その後いつもの岩山へ向かい、ヒートリザードの干し肉を作りつつ、ゴーレムの実験を行ったのだが……。


「ダメだな、上手く体重を支えられないか……」


 その後何度か試してみたが、結局ゴーレムはうまくいかなかったので、一旦諦める。まぁ、ヒートリザードの干し肉は上手くいったので、ヨシとするか。そういや大迷宮を出たら、またお世話になる約束だったな。ついでだから、セイブンさんに国王様のイベントについて聞いてみるか。


 お店に顔を出すと、丁度ロンソーさんがいたので声をかける。


「おお、お帰りなさい、ヨシキさん。今回はどうでしたか?」

「まぁぼちぼちかな? ところであとでロンソーさんとセイブンさんに聞きたいことがあるんだが……」

「ええ、なんでも聞いてください。今日もお泊りになられるんですよね?」

「あぁ、なんかいつも悪いな」

「いえいえ、恩人ですから」


 なんか甘えっぱなしな感じがするが、やはり喜んでくれるのでついつい頼ってしまうな。ここはお礼にまた黒牛の肉を出すか。オレは黒牛のヒレを出して、夕食の材料にしてもらうことにした。もちろんミリィをはじめ、セイブンさん一家に喜んでもらえたのは言うまでもない。



「それで、聞きたいことって何でしょうか?」


 夕食後、ロンソーさんが聞いてきた。


「あぁ、実は……」


 オレは国王様の生誕祭のイベントについて話をする。すると、


「ああ、あのイベントですね。あれは面白いですよ」


 経験豊富なセイブンさんがいろいろ教えてくれた。なんでも、国王様の誕生日に希少なアイテムを会場に集め、多くの人に見てもらうイベントを行っているそうだ。多くの希少なアイテムを見ることによって、商人としての目を養ったり、知識を増やして貰おうというのがこのイベントの趣旨らしい。国からはちゃんと鑑定士も来るので、偽物はまず出る事はなく、安心して本物を見ることが出来るそうだ。


「なるほど……。ちなみにどういうアイテムが注目を集めるかわかれば教えてほしいんだが」

「そうですね、まずは希少なアイテムです。例えばエリクシールや高レベルの魔晶石、アイテムバッグです。ですが、最近は毎年出品されていますので注目は集めますが、そこまで騒がれる事はないでしょう。」


 たしかに、毎年出品されるアイテムじゃ、今年も出てきた、ぐらいにしか思われないか。


「他には職人の手作りで、1点ものの武器や防具なども注目を集めます。こちらは物にもよりますが、強い力を秘めたもの、装飾の素晴らしいもの、あるいはその両方を兼ね備えたものなどは希少なアイテムよりも注目を集めます」


 なるほど、1点もので他に無く、さらに装飾や性能が素晴らしければ、貴族などが欲しがりそうだ。


「あとは魔道具などもよく出品されます。こちらは魔道具を作る職人が、日々新しい物を開発しているので真新しいものが多く、かなりの人が見にくるので注目を集めやすくなってます」


 真新しいものが好きなのは、どこの世界でも同じってことか。


「注目を集めやすいのは以上でしょうか? 偶に古代遺跡から発掘されたものも出てかなり注目を集めるんですが、そういうものはほとんどが研究機関が集めてしまい、なかなか手に入りませんので……」

「いや参考になったよ。ありがとう」


 セイブンさんのお陰で、いろいろアイデアが出てきた。そうだな、何があるかわからないから、念のため複数の物を用意しておいた方がいいな。さて、明日からいろいろやらなければ。



 翌朝、ミリィ達に見送られてセイブンさんの邸宅を後にして、冒険者ギルドへ向かう。まずはこの街周辺の魔物の種類について調べる為、2階の資料室へ行く。


 目当ての魔物は……いた。この辺りではこの1種類だけみたいだな。この街から南西に行った草原と森と湖があるエリアに生息しているらしい。距離は普通の冒険者だと大体1日半くらいだ。と言う事は、オレなら数時間で行けるな。あとは、このエリアで何か依頼があればいいんだが。


 1階へ戻り依頼の掲示板を確認する。草原だとグラスボアやグラスウルフ、森だとフォレストウルフやオーク、湖だとラバーフロッグやパラライズサーペントか。ここはまだ戦ったことのない魔物のいる湖の依頼だな。さて、どちらにするか……。


 迷ったのでもう一度2階の資料室へ行き、素材の利用価値を考慮してラバーフロッグにする事にした。依頼内容はラバーフロッグの腸(洗浄済み)で1匹金貨2枚、上限20匹までで期間は10日。腸なんて何に使うのかわからないが、結構いい金額だ。

 他の素材としては、皮は弾力がありゴムのように伸縮する。だからラバーフロッグとよばれているのだが、これが結構需要があるらしい。魔石は水属性だがそこまで強くなく、そして肉は食用にでき鶏肉に近い味だが、鶏肉よりも美味しいそうだ。となると、唐揚げにしてみたくなるな。そういえば、オーク肉もまだトンカツにしてなかった。


 オレは依頼を受け、必要なものを買い揃えてから街を後にした。




「デカイな……」


 オレの目の前には海と間違えるくらい大きな湖がある。海みたいに磯臭さは無いから湖だとわかるが、対岸が全く見えない。旅行なんかは全然行けてなかったから、こういう景色を見るとちょっと感動する。


 しばらく景色を眺めていたが、魔物の近づく気配がしたので仕方なく対応する。湖から顔を出してきたのは、体調3mはありそうな蛇の魔物が2匹だ。鑑定するとパラライズサーペントと出てくる。


「コイツが先に出てきたか……」


 まぁ、襲われたならしょうがない。それにこいつの魔石はラバーフロッグよりも強い水属性の魔石だから丁度いいか。だが、水の中に居られると攻撃がし辛いな。そう思っていると、向こうから2匹同時に攻撃してきてくれた。あまり素材は傷つけたくないので、いつも通りにストーンピラーで顎を打ち上げ魔石をくり抜く。


 このやり方が1番早くて素材が綺麗に手に入る。大迷宮なら魔石を破壊するのが手っ取り早いんだが、普通だとそうはいかないからな。


 すぐに血抜きをして解体する。ちなみに素材としては、牙や骨は水属性の武器や魔道具に使え、皮は水の抵抗が無いので水着や水中装備に。肉は毒があり食べると痺れてしまうので食えないが、毒袋の麻痺毒は敵を無力化する時に使える。


 使えない内臓と肉を地面に埋めてから、ラバーフロッグ探しを始める。気配を探すと、草が生い茂っている辺りに無数の魔物の気配がする。行ってみると、


「うぉっ、いるなぁ……。しかもデケェ」


 そこにはひしめき合っているカエルの群れがあった。大きさは1.5mくらいで、足を伸ばせば2mになるだろう。

 もしかして今は産卵の時期なんだろうか? そう思っていると、1匹がオレに気がついて飛び掛かってきた。落ち着いてストーンピラーで顎を打つが、


「なっ!」


 ラバーフロッグは、ボヨヨーンという効果音が聞こえそうなほどに跳ねて湖の中に落ちた。そうだった、コイツらは打撃系の攻撃に強いんだった。しかし、ここまでよく跳ねるとは……。さて、どうする? 出来れば素材は傷つけたくないんだが。


 オレが最初の1匹を飛ばしたことで、他のラバーフロッグもオレに気づき、喉を膨らませて威嚇を始める。とりあえず少し離れてひらけた場所に移動する。すると、16匹ほどがこちらを追いかけて来た。


 仕方ない、素材として欲しいのは首から下の肉と皮と魔石だ。魔法庫から風の魔道具を出し、魔力を込める。


「ウインドアロー」


 魔力を強めに込めた風の矢は、ラバーフロッグの眉間に突き刺さり、数秒で16匹全てが動かなくなった。そしてすぐに魔法庫にしまい、オレはその場を後にした。



「ふぅ、やっぱり魔法の相性ってのはあるもんだな」


 オレは少し小高い丘に移動して、ラバーフロッグを解体しながらひとりごちる。念のため風属性にしたが、ストーンアローでも大丈夫だったかもしれない。だが、地属性は魔法の中でも物理攻撃に近いからな。

 そんなことを考えながら黙々と解体する。


 血抜きをして魔石を取り、喉の鳴き袋が1番伸縮性があるのでここを先に切り取る。それから皮を剥いで肉を取り、腸を取って全ての素材を洗浄の魔道具で洗う。あとは使わない部分を地面の穴に入れて1匹終了だ。と、そこで思い出す。


「そうだ、ゴーレムにやって貰えば良いんだ」


 その為にゴーレムを作ったのに何をやってるんだか。そういえば、オレは記憶術 強 を持っているんだよな? なのになんでこんなに忘れっぽいんだ?


 とりあえず、ゴーレムにラバーフロッグの解体を覚えさせて後は任せる。その間に、記憶術について色々検証してみると……。


「そういう事か……」


 どうやら記憶をしても、思い出そうとしない限り思い出せないようだ。パソコンで言うと、 写真を保存してもファイルを開かない限り、写真は出てこない。写真を保存したことを忘れていたら、永遠に写真は見れない、と言う仕様のようだ。実に微妙なスキルだ。


 一応、他に何か忘れていないか思い返してみると……。


「あの魔石だ!」


 そうだ、あの魔道具屋で買った、魔石に魔法陣が直接刻まれた魔石、あれを確認しようとして忘れていた。慌てて取り出して鑑定してみると、


 人工魔石 土

 ーー人工的に作られた魔石 土属性


「は?」


 人工魔石?

 魔石は人工的に作れるのか?

 土属性という事は、作った人が土属性だったんだろうか?

 魔石はどう作るんだ?

 何か魔道具が必要なのか?


 一瞬で様々な疑問が湧いてくる。そして刻まれた魔法陣を見る。これは、大気中の魔素を吸収する魔法陣だ。山田さんの研究所で見たことがあるが、魔霧の渓谷の様に魔素が濃い場所じゃないとあまり意味をなさない。


 つまり、この魔石は大気中の魔素を集めて魔石に蓄える為に作られた失敗作なんだろう。魔石にはギリギリの大きさで魔法陣が刻まれている。魔法陣のサイズが変わる事は無いはずだから、魔石が全然成長してない事が伺える。


 だが大切なのは、魔石が人工的に作れると言う事実だろう。魔石は魔力が結晶化したものだったよな? 結晶と聞いて真っ先に思いつくのは宝石だ。確か宝石は高温高圧な状況で作られる筈だ。だったら魔力を凝縮したら作れないか? ストーンバレットがメタルバレットになったんだから、それ以上に魔力を込めていけば、あるいは……。


 考え込んでいると、目の前に何が動くものがある。見るとゴーレムだ。どうやら解体が終わったらしい。素材が綺麗に解体されて、部位毎にまとめられている。


「おお、ありがとな」


 つい、ゴーレムにお礼を言ってしまった。まぁ、いいか。ゴーレムは魔道具が使えないので、素材を洗浄してから魔法庫へ仕舞っていく。ついでにゴーレムも仕舞う。


 さて、人工魔石の実験もしたいがもう夕方だ。とりあえず飯にしよう。ラバーフロッグの唐揚げも食べたいが、まず先にトンカツだろう。オレはオーク肉を厚切りにし、小麦粉、卵、パン粉を付ける。フライパンに油を多目に入れて

 トンカツを焼き揚げていく。その間にキャベツを千切りにして皿に盛る。そして、揚がったトンカツを切って皿に盛り付ける。残念ながらソースはなかったので、大迷宮で手に入ったシーズニングラビットのソルトホーンで食べる。


「ん、うまい」


 魔物の肉だから豚肉とは多少違いがあるかと思ったが、トンカツそのままだった。脂もかなり乗っているので、レモンを絞って食べてもうまい。あっという間にトンカツ3枚を平らげてしまった。


「ふぅ、うまかった。あとはご飯があれば言う事はなかったな」


 やはり日本人だからか、トンカツを食べているとご飯が食べたくなった。今のところ米を見た事がないが、もしかしたら食の大迷宮にはあるかもしれない。今回の件が終わったら行ってみるか。



 さて、飯も食った事だし、人工魔石の実験をしてみるか。いつも使っている地属性の魔法がイメージしやすいので、まずはこれでやってみる。


 地面に座り、心を落ち着けて魔力を操る。イメージするのは、そうだな、地属性だからトパーズだろうか。魔力を両手の間に集めていき、その魔力を結晶化するイメージで凝縮していく。すると、1分もしないうちに魔力が固まっていくのがわかった。その固まった魔力に更に魔力を凝縮すると……。


「ーー出来た」


 茶色い半透明な、親指の爪くらいの半球状の魔石がオレの手の上に出来上がった。意外と上手くいったが、魔力を結構消費したな。魔霧の渓谷を出てから、ここまで魔力を消費した事はなかった。まぁ、消費したと言っても10%くらいだが。


 さて、魔石は上手く作れたが、素朴な疑問が湧いてきた。これはどこまで大きく出来るんだろうか? 気になったので、魔力が50%になるくらいまでやってみることにした。


 手の上の魔石に魔力を再び凝縮して足していく。うん、さっきよりも楽に出来る。これはオレが慣れてきたのか、もしくは最初に魔力を固める方が大変なのか。


 魔石は凝縮された魔力を吸収して少しずつ大きくなっていく。30%ほど魔力を使ったが、まだ行けそうだ。ただ、大きくなればなるほど、成長しづらくなっていくようだ。そしてオレの魔力が50%程になる頃には……。


「出来た……」


 手のひらにちょうど収まるくらいの大きさまで成長した魔石が出来上がった。オレの最大魔力の半分を使えば、このくらいの大きさの魔石が作れる事がわかったが、もしかしてもう魔物から魔石を集めなくてもいいのかもしれない。まぁ、魔物の魔石と人工魔石とでは何か違いがあるのかもしれないが……。


 とりあえず鑑定して比べてみる。まずはよく使っているストーンワームから取った魔石だ。鑑定してみると、


 ストーンワームの魔石 地属性

 ーー主に防御系の魔法と相性が良い


 えっ? 魔石に魔法との相性があったのか? ストーンワームの魔石は防御系の魔法と相性が良いってことは、攻撃系の魔法と相性が良い魔石もあるって事だよな?


 調べてみると、ハリケーンイーグルやスノウウルフの魔石は防御系の魔法と相性が良かった。逆にアイスバードやヒートリザード、今日倒したパラライズサーペントは攻撃系の魔法と相性が良いと出てきた。また、ライティングウッドやラバーフロッグは鑑定しても相性の良い魔法は出てこなかった。


 更に鑑定してわかったが、ヒートリザードの熱の魔石は、火と風の複合属性の魔石で、スノウウルフの冷気の魔石は氷と風の複合属性の魔石だった。


「まだまだ知らない事ばかりだな」


 まぁこの世界に来てから、半年も経ってないんだから当たり前か。


 っとそうだ、肝心のオレが作った魔石も鑑定してみなきゃな。鑑定してみると、


 人工魔晶石 地

 ーー人工的に作られた魔晶石 地属性


「は?」


 魔石は魔晶石になっていた……。




お読みいただきありがとうございます。

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