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58話「格闘大会1日目夜間」

お久しぶり!

まだホームには帰宅していません。

飛行機乗る前の充電スペースで書いてます!

 さて、アユムが第六予選会場でジロウと商売に励んでいた頃、街の正反対の第3予選会場では波乱が起きていた。


『冒険者組合推薦枠、ビーバー選手! まさかの前年度準優勝レイモンドに完勝!!』


 予選会場の中心には背丈130cm程度の小柄な男、全身黒づくめで皮膚すら見せず、顔も鬼の面を被っている。一見して怪しい風体の小男が拳にを突き出したままの体制で、まるで剣の達人が一撃必殺を放ったあとの残心の様に、隙なく佇んでいた。


『一撃!! 未熟な魔纏と身体強化とは言え一撃! 今年はレベル限界40まで上げてきたレイモンド選手を最低限のレベル限界21のビーバー選手がまさかの一撃!』


 マイク片手に興奮してまくし立てる大会役員の女性。それほどまでに異常な結果なのだ。


 だから、とあるものは仕込みを疑った。

 だが、レイモンドが即座に否定した。


「俺の努力が仕込み程度で打ち破られてなるものか! 俺の誇りを汚す様な詮索はやめろ!!」


 身ぐるみ剥ごうとビーバーに詰め寄った冒険者仲間と不信の視線を送ってそれを静観していた大会委員にレイモンドの叱責がとぶ。


 今年の大会、初日最大のサプライズはアユムではなく、去年ダジルを破り優勝まであと一歩まで迫ったレイモンドが完璧な準備をもってしても一撃で葬り去ったこの小柄な黒づくめの少年であった。


 そして、クラス40の決戦が終わる。アユムがやらかした第六会場はお寒い状況での戦いであったが試合巧者のラムズがソードスタイルを披露し、対戦相手を終始圧倒して決勝大会へ駒を進めた。


 そして今、会場では男たちが太鼓を叩きながら会場中心部でリンカーが予選会場で行われた戦いを振り返っていた。アユムの勇戦に普段寡黙な男は嬉しそうに試合を振り返り、語っている。所詮は格闘バカなのである。


 会場の端、選手控えの場でリトルホワイトコッコの一匹に手を引かれてアユムはクラス40の予選決勝を戦った2人の前に来ていた。


「コケ!(2人の戦いに水差しちゃったんだから、ちゃんと謝って)」


 状況があまり理解できていないので、始終アユムは首を傾げていた。だがコッコ達に滔々と、アユムが彼らの試合の前にイベントぶち込んでしまったせいで、メインイベントへの注目が薄れてしまった事を教えられた。2人の前に来るまでにアユムも理解してのだろう青い顔になっていった。


「あの、おふたり………先ほどは……」


 アユムがそこまで言うと2人も理解して警戒を解く。

 態々何なんであろうかと2人はアユムを警戒していた。

 いや、アユムと言うか、アユムの後ろにいる師匠達を警戒していた。彼らも後輩として師匠達を尊敬と、無茶振りを振られたトラウマを持っていたのだ。


 言葉を詰まらせてしまったアユムをみて2人は、ホッと安心する。2人はアユムの試合を見て、武人として理解してしまったのだ。今のままでは勝てないと。


 だから年相応に反省し、慣れない謝罪に言葉を詰まらせるアユムに何だかホッとしていた。


「とにかく、場を壊してしまってすみませんでした!」


 勢いよく頭を下げるアユム。


「……気にするな。どうせジロウさんの仕込みなんだろ?」

「そうそう、あの人達。後輩に気遣いなんかしないからな、仕方ないと言えば仕方ないさ」


 アユムに2人は軽い調子で返す。まるでアユムも被害者だから気にするなと言わんばかりに。


「でも、僕も言われて気付いたんですけど……、申し訳ない事をしたので謝らせてください」


 アユムは気持ちの良い後輩である。


「そして、お詫びの印としてこちらをお納めください」


 そっと差し出される布に包まれた物。ちょっ、アユム。それ袖の下……。


「茹でて塩ふって食べると甘くて美味しいですよ。自慢の一品です!」


 2人に包みを持たせると、格闘大会の時以上にワクワクした表情で2人を見上げるアユム。


 今からでも食べて感想が欲しいと言ったアユムの表情に2人は苦笑いを浮かべ、そして街の噂を思い出す。


『ダンジョン農家』アユム。化け物達に育てられた完璧超人の農家。


 意味がわからなかったが、2人は今のアユムを見て納得するのだった。その後その作物を作る際の苦労話や食べ方のこだわりを、屋台が忙しくなり、アユムを探しに来たマールにアユムがひきづられていくまで懇々と聞かされるのであった。


 そして、大会1日目は、歌に、下手だが情熱的な楽器演奏に、何より人々の笑い声に彩られながら終わりを迎え、格闘大会は2日目が始まる。


 格闘大会2日目、コロシアムスケジュル


 08:00 アンダー20 準決勝(1〜4予選会場代表者)①

 08:30 アンダー20 準決勝(5〜8予選会場代表者)②

 09:00 クラス20準々決勝 1vs2 3vs4 ③

 09:30 クラス20準々決勝 5vs6 7vs8 ④

 10:00 クラス40準々決勝 1vs2 ⑤

 10:30 クラス40準々決勝 3vs4 ⑥

 11:00 クラス40準々決勝 5vs6 ⑦

 11:30 クラス40準々決勝 7vs8 ⑧

 12:00 アンダー20決勝 ①勝者vs②勝者

 12:30 クラス20準決勝 ③の勝者同士

 13:00 クラス20準決勝 ④の勝者同士

 13:30 クラス40準決勝 ⑤vs⑥

 14:00 クラス40準決勝 ⑦vs⑧

 14:30 休憩及び会場整備

 15:00 クラス20決勝

 16:00 クラス40決勝

 17:00 領主からの総評及び各カテゴリー優勝者表彰


民衆の間では近年なく予選で波乱が次々起こったクラス20が密かに注目されていた。


そんな事とはつゆともしれずアユムは2日目を迎える。



ここまで読んでくれてありがとうございます。


鱈「昔の会社の友人が思わぬ方向に進んでおった!!!」

パ「ほう」


鱈「ジャンル次第だけど仕事だせるぞ?って言われたけど『そんな高尚なもの書いてません(^_^;)』て返してもうた」

パ「ほうほう(前足準備おっけー」


鱈「本が出たら買ってくれるらしいので伝えておいた♪ あちらの作品も出たらやってみる♪ 楽しみが増えたーーーー!」

パ「(素直なのか、バカなのか、変態なおっさんなのかわからんな・・・とりあえず)灼熱爪!!」


鱈「ぐぇ!」

パ「わしが活躍できるチャンス不意にした罰や」


と言うことで友人の活躍を祈念しております。

そして、ぐう鱈も負けないように頑張らねば!


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アームさん
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