ごはん炊くのめんどくさいな……。よし、今夜はそうめんにしよう!
『ごはん、炊かなきゃ……』
そう思いはじめて、早2時間。
お風呂の掃除して、洗濯物取り込んで、片付けして──やること多すぎるのに、ずっとダラダラ寝転んでスマホゲームをしていた。
ごはんはセットしてから1時間かかる。
まずはごはんを炊いて、それから他のこともしなきゃ。
早炊きでもいいけど、ただでさえ備蓄米、おいしくないのに……。
あぁ、そういえばお米、そろそろなくなりそうだったっけ……。
鶏のからあげは山ほどある。キャベツもある。あとはごはん……
あっ。
そうめんがあったやん!
そうだそうだ。
そうめんはごはんの代わりになる!
そうめんといっても人によるだろう。
昔、大阪に住んでた頃は、そうめんは具だくさんの冷やし中華みたいな料理だった。
故郷の山陰では、というかうちだけかもしれないが、そうめんといえば麺とつゆ、あとはわさびだけ、そして必ず焼鳥を添えて食べるものだった。
私はからあげとそうめんはめっちゃ合うと思っている。同意はいらない、勝手にそう思っている。
買い置きしてあるのは一番級に安いボロそうめんだ。
悪くいえば雑巾みたい、良くいえば備蓄米みたいな食感のしろものだ。だからおかずにからあげはもってこいだ。
そうめんほどものによって違うものを他に知らない。
父は三輪そうめん信者だ。
ゆえに家では必ず三輪そうめん+焼き鳥だった。
一人暮らしをしはじめて、神戸や姫路にいた時は播州揖保乃糸をいつも食べていた。福崎町のもちむぎ(そうめんちゃうけど)も1回だけ食って、今でも恋焦がれている。
お金がなくなりはじめて、岡山の鴨方そうめんを買うようになった。まぁまぁうまかった。
激安そうめんを買うようになったのは、8年前ぐらいからだ。
貧乏になったので、とにかく安いものを買うようになったのだ。
そういうそうめんばかり食っていて、ある日久々に揖保乃糸を買った。4束300円ぐらいのを。
つるつるとお上品な食感──
細いのに絡まない、絹のような食べ物だったんだな。
うんうん。全然違う。
でも私は6束100円ぐらいのやつでいい。
コシがなく、ぷっつんぷっつん切れるしもつれる、雑巾みたいな味と食感のやつでいい。
茹で時間なんて計らない。
ちっちゃい鍋で、差し水とかもしない。テキトーだ。
なぜなら自分で食べるものだからだ。
そして何より、メインは鶏のからあげと、そして──
おちゃけなのだー!
ところでいつか真面目に作りたくなった時のために知っておきたいのだが、差し水はしたほうがいいのか、それとも火力の調節で吹きこぼれないように茹でたらいいのか──
わからないので、これだけ知っておきたい。
夏真っ盛りだ。
外を歩いていたら倒れそうになった。
こんな日でも食欲の衰えない私は、熱いものでも余裕で美味しがれる。夏といえばやはりカレーだ。
考えてみたら私、冷たい麺類って好きじゃない。
冷やし中華はまず食べないし、パスタやうどんも熱いのが好き。
そうめんと和蕎麦だけだ、好きなのは。
おかずになるものも、冷たくていいのは冷ややっこともずくぐらいだ。
しかし、それらの中で、夏に食べると決まってるのは、そうめんだけだ。
それ以外の季節に麻婆そうめんにしたりすることはあるので、夏を過ぎて余っていても余裕で使い切れるのだが──
夏!
といえば、そうめん!
不思議だ。
そんなこと決まってないはずなのに。
それとも決まってることなのか!?Σ( •̀ㅁ•́;)




