60話
ファーストさんの素早い調査で参加者の人数が分かった。
今回参加する者達の家柄は、
前の誘拐事件によって降格処分となったバレー侯爵家、
財務を司る要職につくマリー公爵家、
軍事を司る要職につくフランベル辺境伯家、ラルム辺境伯家
外交をの要職につくサハル公爵家、
経済や物の値段など、物流を司る王家を手助けする役職につくサレス公爵家
あと、サレス公爵家と同じような部類だが古くから商会を運用し、莫大な利益を上げているアウレリア伯爵家、アウール伯爵家の計八つらしい。
そしてその中で、おそらく示し合わせて貴族会議に行こうとしているのが伯爵家二つを除いた六つの家柄だ。
二つの伯爵家は、貴族会議を商談の場だと思って行くはずだ。
その二つの商会の商会長兼当主の二人はライバルで、お互いに今回の貴族会議中に売り込みを行い、向こうより売り上げを高めようと張り切って準備を進めているらしい。
その残りの六つの内、辺境伯家を除いた四つの公爵家および侯爵家は派閥をそれぞれ持っている。
互いの派閥は敵対していて程よく均衡が保たれていたはずだ。
しかも、バレー侯爵家つい最近降格した。
一部の均衡が崩れ始めているというのは理由の一つなのだろうが、それにしたって不気味だ。
だが、何もしない訳にはいかないし、何かしなければいけない。
まずは、辺境伯家に話を通しておこう。
辺境伯家に向かうのは大変だが、不可能ではない。
だが、辺境伯家へと向かった事が、仇になった。
今回はお忍びで行く訳にはいかないだろうと、一応何人かの文官には伝えた。
だが、何処から情報が漏れたのかも、いつどのように行動に移したのかも分からないままに、帝都には公爵家連名の旗印が掲げられ、帝都は要塞と化した。
全ては、俺が辺境伯家へと馬車を走らせた後で起きたことだった。
辺境伯を訪ねた時、彼らには既に情報は伝わりながらも、皇帝への忠誠心からなのか、暖かく屋敷へと迎え入れてくれた。
辺境伯家の屋敷は文字通り辺境の辺境にある。
しばらくは、何もできなさそうだ。
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