53話 (ラノールドside)
少し時間を巻き戻そう。
ラノールドがあかりから、アメリアとデートするという任務をお願いされたのは、帝国への視察が決まった時だった。
アメリアが席を外したタイミングでラノールドにあかりから打診したのだ。
ラノールドは心底舞い上がっていた。
当たり前と言えば当たり前だろう。
せっかくの、好きな人との距離を縮める絶好のチャンスなのだ。
さらに、自分の思いを伝えるチャンスでもある。
だが、その任務には一つ条件がついていた。
かならずドレスを一着見繕ってきてほしいと。
そしてそれを着た姿をあかりに見せろと言われたのだ。
当然ラノールドはアメリアがドレス嫌いであり゙、もはやトラウマレベルになっているとはつゆ知らず、アメリアに似合うドレスを買おうと考えて最高級の店を選んだ。
接客する店員から商品まで、細かく調節させた。
アメリアのためだけに頑張ったと言っても全くもって過言ではない。
事前にお願いされた時の内容としては、あかりさんがアメリアのことを何らかの理由によってひたすらねちっこく叱る。
そして、アメリアが辟易し始めた頃にアメリアに声をかけてデートに誘うという計画だった。
「デートプランはどうすれば⋯⋯」
とあかりさんに聞いても
「好きにしてくださって結構ですよ」
と言われたため、あらゆる場合に備えて台本まで書いた。
だが、案外あっさりとアメリアはついてきてくれた。
私のことは嫌いではないのだろう。
うん。そういうことだと信じてる。
街を歩くことを提案したあたりからアメリアが楽しみにしているように見えたので、正解だったのだろう。
もうこの姿だけでも見れてよかったと思う。
ラフな服装のアメリアも人一倍かわいい。
安堵したのも束の間、気がついたらアメリアが二メートルくらい先にいた。
せっかくのデートなのに⋯⋯と悲しむ気持ちが大きい。
何やら食べるものを決めようと悩んでいるように見えたので、せっかくだし奢ると提案したらたくさん買ってきた。
まあ、アメリアの分なら幾らでも払ってやるさ。
そして、その後はちゃんとペースを合わせてくれた。
正直、このまま先に行かれたらと思うと悲しくなるので一気にまた嬉しくなった。
時間になったということでドレスを買いに行きたいが、上手く誘導できない。
半ば強引に店に押し込んでしまったが、きれいなドレスを見れば気分も上がるだろう⋯⋯と思っていた。
だが、アメリアの表情をみて、それは間違いだったと否応なく悟らされる。
アメリアは、この世の終わりかのような顔だったからだ。
更新遅れましたーー!
ラノールドさん頑張れー
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