43話
アメリア・ランディーネという人間を屠る。
それだけのために全てを捨てた二人は、強かった。
アメリアのことを完璧に把握し、完封してきている。
さいわいにも、私が新しくいじった術式は把握に時間がかかっている。
だが、それ以外の魔法はノータイムで術式を破壊してくる。
さっき作ったばかりの術式でも同じだ。
つまり、今のところ私は常に新しい術式を考えて術式を組むという作業を、全く新しい術式を敵が破壊するのにかかる時間以内で発動させなければならない。
その時間およそ一秒足らず。
だが、その時間もどんどん短くなってきている。
いずれはほとんどノータイムになるだろう。
一つ疑問がある。
攻撃をやめるとどうなるのかだ。
結論から言うと、攻撃は辞めることができない。
悲しいことに、私の方が攻め続けなければ必ず二人が大規模攻撃を仕掛けるからだ。
神が戦う時の最も大きな戦力のものさしは魔力の量と質の差だ。
そして、二人は神の中でも魔力の量も質もある。
それこそ私よりも。
それであれば、攻撃を私が防ぐのは難しい。
しかも、あの二人は私よりも魔法をはやく発動できる。
ダメ元で防御しようとしても、それよりもはやく体を貫かれてしまう。
要するに、ひたすらに意味もなくて神経を使う攻撃をし続けるしかできないのである。
しかし、常に新しい魔法を生み出すということは難しい。
私にも分かるくらい、だんだんと魔法が雑になり、考える暇がなくなっていく。
そして、次の魔法を作ろうとした瞬間
その瞬間に、
私が作ることのできる最大出力の炎よりもはるかに大きい炎が舞い上がった。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
それはつまり、私の完全敗北ということだろう。
簡単に言えば、私は騙されていたのだ。
最初からあの二人の一瞬の間は演技だった。
そして、私の集中が途切れる瞬間をひたすら狙った。
案の定、私は騙されてしまった。
半ば残念なような、虚しいようなそんな気持ちになった私だが、命の灯火が消えることはなかった。
咄嗟に目を瞑ってしまった私が目を開けると、横に誰かいるのが伝わった。
目を開けると、ラノールドがいた。
正真正銘、帝国の皇帝で私のことを友人だと言ってくれたラノールドだった。
そろそろクライマックスになってきているかも⋯⋯⋯⋯。
今後の自分に期待しています。
それはさておき、
続きみたいなって思ってくれた人も、思っていない人も、惰性で読んでくれている人も、是非評価ポイントをお願いします。




