32話
さてさて、読者の皆様の中には
「だから何?記憶があると何かあるわけ?」
となり、今まで読み飛ばしていた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ここからが重要なのです。(多分)
前の二話の中で重要なのは、アメリアの身内は変人であるということだけですので、他は忘れてくれてもいいですよ
さて、そんなどうでもいいことは置いておいて、この記憶を見たアメリアが何を得たのかである。
アメリアの中には今、彼女が生きてきた分の記憶と歴代当主やその血縁の記憶がある。
アメリアの頭の中はすでにランディーネ侯爵家の者達が使った魔法の分析を始めていた。
アメリアは魔法バカなので、分析は比較的得意なのだ。
アメリアが知らない魔法は古代魔法が多いが、古代魔法はその一つ一つが複雑な術式の絡み合いで、分析は普通にムリなのだが、アメリアは何故かできる。
歴代の魔法の中で、アメリアが知らない魔法は三個だけだった。
分析にはエネルギーを使うらしく、グースカ眠っていた。
一方、あかり達はその頃苦戦を強いられていた。
聖ヨガ公国の騎士達や魔法の使い手に対して、一切の攻撃が効かない状態になっているのだ。
剣も魔法も全て弾いて逆にこっちに来てしまう。
そして何より、ここにきてから私を含めた全員の動きや魔力が落ちているのだ。
アメリア様が待機といった理由がよく分かった。
彼らの動きは私たちの普段の動きと比べれば、断然遅いし杜撰だ。
普通に戦えば勝てるだろう。
アメリア様もそれが分かっていたからこそ、私たちが普通に戦える環境を用意しようとしてくださったのだ。
それに気がつけなかった自分は愚かだ。
相手の策略に陥って、アメリア様を守らねばと言う思いのみでここまで動き、結果自分の身を危険に晒してしまう無能だったわけだ。
部下ももう、取り返しのつかないほど亡くなった。
自分の失態は、自分の命で償おうと覚悟を決めた時、そのお方はあらわれた。
美しく、麗しい銀髪。
漆黒の瞳は、敵を鋭く捉えている。
私の敬愛する主であり、尊敬する人でもある。
少しでも面白いと思ってくれた方は是非評価お願いします。
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