3話
国王がうちの屋敷に来ることは基本あり得ない。
うちでは、かなりいろいろな実験をやっているからな。
万が一でも、危険があったらいけない。
しかし、国王がやって来た。
まぁ、つまりこれはかなりの大ごとだと考えているということを示している。
ちなみにあのバカ王子は、状況を一切理解していないし、突然父親が来たことにただ驚いているだけだ。
しかし、ここに来たということは、私に何か頼みがあるのだろう。
王子のお守りはイヤだと言うのが顔に出ていたのか、王子のお守りではなかった。
その頼みというのは、
「私が死んだ後、この国をバカに渡すな」
と言ってきた。
国王はかなり体調が悪くなっているため、直に国王がバカ王子になるだろうが、バカに王位を渡さないでほしいらしい。
でも、どっちみち王国は私が何をしようが滅びるだろう。
なんてったって、帝国がいるから。
帝国は、古くから続いている国で、多くの領地と優秀な配下を持っている国として有名だ。
わが国とは、根本的に国力差があったのだが、今の国王がこの隙間をちゃくちゃくと埋めていっているという状況だった。
まあ、うちの国王は国が大好きだからしゃーないんだけどね。
しかもそれを隠さずに私に頼み事のできる図々しさも備えている。
だからこそ、断れないんだよねー。
とか思ってたら、
いつの間にか持っていた魔道具によって妹を拘束して、
「オレの愛国心が分かったならさっさと願いを聞け!」
と言ってきた。
ちなみに、私はこの魔道具、一瞬で壊すことができるしなんなら国王に当てずに拘束を解くことができる。
なのにわざわざ最高品質の魔道具使うとか、頭イカれてると思う。
けど、そういう所も私は国王のいいところだと思う。
けど、そういうことされると、たいてい私折れたくなるんだよ。
何なんだよあいつは。
そのため、大抵の場合私が折れてしまう。
ということで、めんどくさいその仕事を引き受けることにした。
そして、バカを当てつけに炎で丸焦げにしたあとで屋敷に入ろうとすると、
拘束魔法が発動した。
私は普段、魔法を完璧に察知して解除することができるのだが、油断していた。
ということは、油断していた私が気が付かないほど魔法が上手いってことだろう。
そして、魔法の発動条件に見覚えがあった。
これは、帝国の魔道具だ。
帝国の魔道具は、発動方法が変だけど魔法の性能は良いタイプのやつが何故か多い。
今回は、すぐ近くで魔法を使った人がある場所に入ったら発動するとかなのだろう。
わが国では、魔道具と言うだけで無条件に国宝級に貴重なので私も知らないことが多い分野だ。
そして、帝国で生まれた魔道具は威力がひたすらに高い。
だからだろう。
珍しく、めちゃくちゃ拘束されている。
これは、かなりすごいことだ。
うちの国であれば、魔法に関してはトップ狙えると言っていいかもしれないレベルになる。
そして、ゆっくりと魔道具使った犯人がでてきた。
しかもさらに魔力の流れを乱して、魔法を解けないようにしてある。
その男はフードをかぶっていたのだが、その魔力に見覚えがある。
あいつには、会ったことがあるなって思ったら、フード外してくれた。
そして、その顔をみた瞬間、思い出したかったけど誰かわからない。
でも妹が小さく、「帝国の皇帝!?」って言ってたので多分皇帝だ。
あいつは、ちょっと前の合同訓練で見たことがある気がしてきた。
国王直属の魔法使いをバッタバッタなぎ倒していた人だと思う。
しかし、前に会ったときは、私と同程度の魔力を持っていることは分かっても、ただのゴリ押しだったので、かなり練習したのだろう。
魔力が綺麗に流れている気がする。
そうこう言っている間に、なんか皇帝の方から近づいてきた。
どうしようかなぁ。名前わからないよー。
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