18話
あかりが、なんか魔力を撒き散らしている。
だが、別に暴走というほどではないようにみせている。
魔力がなるべく周囲に影響が出ないように抑えているからだ。
しかし、あかりの中では確実に魔力の暴走が起きているらしい。
あかりの周りに魔力が増えてきている。
しかし、そこをなんとかするのが私の役目だ。
さっさと終わらせてあかりから話を聞くことにしよう。
私は魔力暴走の応急処置として作った魔力を吸う術式を使って、慎重に暴走している魔力だけを吸う。
魔力というのは、暴走している本人の意思があらわれて本人の意思が感じられるようになる。
そこには、もっと私の役に立ちたいけど何もできないと考えているあかりのジレンマがあった。
そして、暴走していた魔力をやっと全て吸い出した後、暴走した原因を考えることになる。
それはさておきここで、魔力暴走について解説しよう。
人には生まれつき魔力が備わっている。
基本的に魔力量は、自分が管理できる範囲までしか自分の体に留めることができない。
そのためとどめていない魔力は自然に流れていく。
しかしまれに、魔力を自然に流せなくなる事がある。
魔力がたまったままになってしまうのだ。
実はこれは、誰にも起こりうることと言われている。
魔力暴走が起きる原因の9割は、精神的なストレスや負担から発生するものだという研究があり、実際にその説は事実だとされている。
つまりそのくらい、魔力と心と体はつながっている。
そのため、一時的に管理できない暴走した魔力を吸い出したところで精神的ストレスという根本的な原因を取り除くことが大切になる。
つまりあかりは、私の役に立てないことについてストレスを抱いていたらしい。
それが魔力暴走の原因になったのだろう。
様子を見ている間にあかりは目を覚ましたらしく、しばらく呆然としたあとで我に返り、私にさっそく謝ってきた。
彼女はどうやらかなり思い詰めているらしい。
とりあいずは誤解を解くことにした。
あかりに、いつも自分にできることを考えてくれていることを褒め、仕事を与えていなかったことを謝った。
だが、あかりはただ褒められているだけではイヤな人だと思ったので、仕事を与えることにした。
今までは実質無職だったからね。
というわけで、軍の将軍になってもらった。
彼女は剣も魔法も得意で人望もあるので適任だろう。
ということで、戦士として向いていそうな人を選抜して作った軍隊の訓練と新しい人材の発掘を任せることにした。
これで彼女も頑張って仕事してくれることだろう。
大きな仕事は楽しいしやりがいがあると感じているだろうから。
あかりという人は冷静に物事を判断しながらも豪快さも兼ね備えている訳だし、みんなからも慕ってもらえるいい将軍になるだろう。
ということで、私はちょっと休もうかと思ったが、その前に一つ私の父親のラルフに頼みたいことがあるんだった。
ズバリ、温泉である。
多分ラルフは興味ないと思うので、研究設備の増設を報酬にしてラルフを釣り、温泉が近くにないか、あるとしたら温泉施設が作れそうかの報告をお願いした。
温泉は、私が割と好きなものの一つである。
温泉は王国内でも結構入っているのだ。
しかし、それだけではない。
もしも温泉が見つかれば、源泉かけ流しの温泉を全力でアピールする温泉街ができるのだ。
ここにはいろんな資源があるが、ほかにも色々と発展させたい。
というような、割とちゃんとした理由もある。
決して温泉が大好きで、温泉に入りたいからではない。断じて違う。違うからね!!
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