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とととてん  作者: くる
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壊れた世界2-19

 張田がとつとつと説明する。

「しかも自分の危険も顧みず奴らに体当たりして音楽準備室に入ってきたり、非常階段でも噛まれる危険を冒してまで自分がおとりになったり……」

 それは事実の説明だった。……だがその解釈が、圧倒的に間違っていた。

「……けど、今全部わかった。あなたが、この事態を引き起こした張本人なんでしょ?」

「……っ!?」

 思わず絶句した。

 いくらなんでもそれは……

 俺だって半ゾンビに襲われる町の人を見て何も思わなかったわけじゃない。それなのにこの事態を引き起こした犯人が俺だと言われるなんて、心外にも程があった。本気で一撃殴りたい衝動に駆られるが、ついさっきの眼のこともあり、強いて気持ちを抑え込む。

 けれど張田はそんなこと気にせず、疑念を確信した風に、続けた。

「そう考えると全部の辻褄が合う。半ゾンビに体当たりしたりおとりになったりできるのも、あなたが奴らから襲われることがないと知ってるからなんでしょ? だからさっき奴らは、あなたを攻撃しなかった」

 それは違う!

 心からそう叫びたかったが、できない。なぜなら、理由を言えないから(・・・・・・)。だからやるせない気持ちを持ちながらも、ただ「……っ」と口をつぐんだ。なおも張田は続けた。

「美術準備室で奴らを殺そうとしなかったのもそういうことなんでしょ? つまりあなたは、奴らの仲間(・・)だから、殺せなかったんでしょ」

 しかし今度は反論する。

「違う! あの時は、まだ奴らが本当に死人だと自信を持って言えなかったからだ! さっきも説明しただろ!?」

「嘘つかないで。あなたはそんな正義漢じゃない。それはこの少しの間一緒にいただけでもわかったわ。あなた自身、その説明に納得がいってなかったじゃない。あなたは本当はなんの躊躇いもなく人を見捨て、人を切り捨て、時には人を殺し得る。……そんな人間でしょ?」

なんでもいいので、感想をもらえるとうれしいです

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