表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とととてん  作者: くる
38/74

壊れた世界2-18

 たまらず俺も顔をしかめて張田に問い詰める。

「……なんのつもりだ、張田」

 しかし張田の表情はこれまでに増して真剣だ。とても冗談を言っている風には見えない。

 張田の後ろでは燐が動転した様子で「は、張田部長……!?」と驚嘆の声をあげるが、張田はそれを気にも留めない。

 一方俺の後ろでは徐々に半ゾンビがその足を動かし始めていて、さっきまでとは別の焦りが一気に込み上げてくる。

 まずい、このままだと……

 俺は、今度は焦りの混じった声で張田に言った。

「わけわからないこと言ってないで、早くどけ、張田。このままだと三人とも食われちまうぞ!」

 しかし張田は一向にどこうとしない。

 ただカッターナイフを俺の方に突きつけたまま、黙ってその場に立ち塞がる。

 燐はどうしたらいいのかとおどおどしながら張田と俺の方を見やるが、何か状況を変えられそうな雰囲気はない。

 その間にもじりじりと背後の半ゾンビは俺に近づいてきていて、さすがに俺も焦りを隠さず張田に聞いた。

「だから、なんのつもりだ、張田! このまま俺を半ゾンビにでも食わせる気か!?」

 そこでようやく張田が答えた。

「……いいえ、どうせ食われないんでしょ、土禍くんは」

「はあ?」

 本当に訳が分からなかった。

 食われないって……どう考えてもこのままここでモタモタしていたら、俺が半ゾンビに襲われるなんて火を見るより明らかだ。それなのに何を言っているんだこいつは……!

 俺が強いいらだちを覚えていると、その理由を張田が説明してくれて、しかし俺はこの日一番のいら立ちを、張田に感じることになるのだった。

 張田は説明した。

「最初からおかしいと思ってた」

 張田の説明は、最初から最後まで間違っていた。

「急にこんな事態が起きてみんなパニックになって逃げ惑うばかりなのに、土禍くんだけは冷静で、わざわざ遠くから妹を助けに来ちゃうぐらい勇敢で……」

なんでもいいので、感想をもらえるとうれしいです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ