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とととてん  作者: くる
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壊れた世界1-3

 玄関にたどり着くまでは、それほど難しくなかった。

 校庭はスペースがあるから簡単に半ゾンビを避けられたし、まだ無事な生徒がうまい具合に半ゾンビの注意を受けてくれていた。

 ただ玄関に入った俺は、すぐに後悔した。

「ううぅ……」

「があっ!」

 そこには通路を埋め尽くすほどの半ゾンビがいて、なおも生きている生徒を襲っていた。

「きゃああ――!」

「やめろぉおおっ!」

 その光景はなんとも顔を背けたくなるものだったが、そういうわけにもいかない。

 なんとか校内に入れる隙がないか探してみるが、至る所に半ゾンビがうごめいていて、もはやどこが安全か危険かさえわからない。

そんな中不意に、半ゾンビの向こう側から、二人の女生徒が俺に助けを求めてきた。

「ねえ、あなた、助けてよ! 通れないの! ねえ! お願いっ」

 けれど俺は声を掛けてきた二人の状況を確認して、すぐにサッと視線を逸らした。女生徒二人の両側には複数の半ゾンビがいて、俺と彼女たちの間にも数体の半ゾンビがいた。……この状況下じゃ、とてもじゃないが助けられない。助けに行けば、俺もろとも奴らに襲われてしまうだろう。もともと校舎内の廊下は狭い。半ゾンビが二、三体いるだけでもう通り抜けることさえ困難なのだ。助けたくないわけじゃない。けれど……仕方がない。

 俺は二人の声に気づかない振りをして踵を返す。

「ねえ! ……ねえ……あなた……」

 最後に恨めしそうに二人がこちらを見たが、俺は目を合わせることはせず、一旦玄関を出た。

 そして急いで校庭のさらに奥の方へと進んでいく。

「まだ、非常階段なら……!」

 校舎の奥側についている非常階段。それなら直に四階まで行けるし、音楽室からも近い。少なくとも中央玄関から入るよりはマシだと考えた。校庭を進む分にはまだ半ゾンビに捕まるおそれが小さいのも幸いだ。俺は、道中数体いた半ゾンビを大回りにかわしながら、非常階段へと向かっていった。

なんでもいいので、感想をもらえるとうれしいです

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