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勇者パーティーの料理番  作者: ゴン太
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第二十二話 酢の物


今日は保存食を作っている。いつも私が料理を作れればいいのだが、私はドラゴンだ。どうしても人目につくと色々と問題がある。これは彼女らがそう言ったところで日数のかかる依頼があった場合、持たせるためのものだ。基本的には干し肉や乾パンなどだが、漬物や酢の物も案外日数が持つのでそう言ったものを作る。


下処理を済ませた肉やパンを〈乾燥〉と〈時間促進〉の魔法で完成させて、今作っているのはオクトパスヘッドとキュウリの酢の物だ。これはもともと作る予定はなかったのだが、保存食を作っている途中でツツジよりリクエストがあったので、作ることになった。意外とツツジは酸っぱいものが好きなようで、もしかしたらエルフの里では酸っぱいものがよく食べられているのかもしれない。


さて、料理自体はいたって簡単だ。まず薄切りにしたキュウリを塩揉みをして、水気を取る。そこへ小さくぶつ切りにしたオクトパスヘッドの足とお酢を加えて和えれば完成だ。


完成した酢の物をツツジに食べさせるとおいしそうにしていた。するとエルメアがこっちにやってきて物珍しそうな目で酢の物をながめて、


「これおいしいの?」


とツツジに問いかけた。


「食べてみたら分かるわよ」

「ふーん・・・じゃあ私も食べる」


そう言ってツツジより一口もらうと見る見るうちに顔をしわくちゃにすぼめていった。


「うう…酸っぱい」

「ふふ、エルメアのお子ちゃま舌には早かったかしら?」


そう言われたエルメアは不機嫌そうに頬を膨らませて私に向かって、


「クロ、酸っぱくないやつが食べたい」


と言った。その後私は仕方なく、お子様舌のエルメアのために料理を作る羽目になった。


ツツジの好物

クロの作る甘いものと酸っぱいものが好き。エルフの街では料理をしていたので、パーティーの中ではクロを除けば一番料理ができる。

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