表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

2話 死刑

 


  「では、皆様此方の札に魔力を流し込んでください」

  そういってゴッデスは俺らに札を渡してきた。


  俺たちは今、城の庭にて自身のスキルを見ようとしていた、魔力を感じるには、自身の中の血液、血の循環を思い起こせばいいと言われたが、できるわけがない、と思ったが、何気に皆んな出来ちゃったらしい、流石、異世界勇者様といったところか、俺も出来たけど、とそんな事を言っている間に周りの生徒達の札が光文字が現れた


  「それでは皆様、その札を此方へ」

  ゴッデスの指示に従い1人づつスキルを確かめていく


  「ふむ、これは素晴らしい。魔の身を滅ぼすとされる聖魔法ですか、勇者様にしか使えない魔法ですね」

  そう言われたのは我らが勇崎 護だ

  「あの、聖魔法とはそんなにすごいものなのですか?」

  「ええ、聖魔法とは遥か昔、召喚された勇者が使っていたとされる魔法です、それから聖魔法と言うものを聞いた限りではこの世界の人間は使えていません」

  「「「おお〜」」」

  「すげぇ〜流石、我が校の代表」「流石、イケメン」「カッコイイ〜」「キャー!ステキ」…etc


  そんな騒ぎがあったてからちょくちょく凄いらしい魔法が出ては周りがはしゃぎ持ち上げていた。


  竜魔法にモンスターテイム、海流魔法に紅焰魔法、火、水、土、風、光、闇魔法の全属性魔法、斬撃魔法……などなど珍しい魔法だ



  「さて、最後は劔殿ですね」

  「ああ」

  「では、此方へ」

  そう言われ俺がゴッデスに札を渡すと、驚愕な顔をされた

  「こ、これは…おい、至急王に連絡を」

  「はっ!」

  ゴッデスに命令された兵はどこかへ走り去った


  「あの、ゴッデスさん」

  俺の渡した札を見て唸っていたゴッデスに話しかけた

  「お、すまない、劔殿、貴殿には少しここに残ってもらいます」

  「はぁ〜」

  「では!他のものは前にいる兵の指示に従ってついて言ってください」


  そのあと各自自身のスキルにあった訓練をするためか、分けられた生徒達は自身達の前にいる兵士についていった。

  去っていく生徒達は何故か睨みながら、はたまたクスクスと笑いながら去っていった。





 

  そのあと俺は何故か牢獄へと入れられていた。

  周りは石で囲まれ正面は鉄の格子、用をたすためのゴットん便所、簡素なベットがあった。


  ゴッデス曰く、俺のスキル灰色魔法は遥か昔、勇者とやりあった魔王が使っていたとされる魔法で危険視されて牢屋に入れられたとのこと。


  なんじゃそりゃ、そんな事で俺を牢屋に入れたのかよ、これから楽しい楽しい異世界生活を堪能しようとしたのに、異世界もの小説のハーレムやって見たかったのに!なんて仕打ちだ、全く、魔王が使ってた魔法だからって、差別だ!ちくしょう!




 

  と、そんなこんなで一月ほどたったころ、俺は暇すぎたから何ができるか検証していた。

  結論から言うと影を操ったり、重力を操ったり、回復魔法が使えたりと色々出来た。他にも使えそうだが、今はやめといた。

  その他にもこの世界の事とか魔法関連の本などなど心優しい見張り番の青年に頼んで持ってきてもらっては読みあさった。

  青年にはバレたら俺が殺されるから頼むからバレないようにしてくれと念入りに言われた、まぁ影が操れるから影の中に入れたりして隠してたがな。

  一月ほどの間に王様がちょくちょく訪れ、異端者がとか人間の敵がとか言って俺をばっとうしながら暴力を振るってきた、仕返しするとあとあとめんどそうだったので大人しく演技しながら暴力に耐えた。

  とまぁこんな生活をしていたんだが……




  「さて、貴様にはこれから人間の敵として殺させてもらうぞ」

  不気味な事を言われ俺は町の広場らしきとこの中心に木でできた台の上のギロチンがある場所へと連行されていた。



  「さて、皆の者この者は我ら人間を裏切り、我らの敵である魔族と密な関係であり、我らの情報を敵である魔族に流していたことがわかった!よってこれよりこやつを死刑に処する!」

  「なんてやつだ!」「そんなやつ死んじまえ!」…etc


  王の説明により周りの民衆は俺を憎むような目を向け騒いでいた


  「静まれ〜!これよりこやつを斬首の刑に処する」

  「おおー!」「いいぞー!やっちまえー!」「人様を裏切り魔につく奴なんて死んでしまえ!」……etc


  ひどい言われようだ、俺はこの世界に来てから牢屋に入れられて過ごして来たのに、そんなことできるわけがないじゃないか。クソッタレだなこの国は。


  俺は抵抗もできずにギロチンへと首をセットされた。


  「やれい!」

  死んだと思ったその時

  「ちょ、ちょっと待ちなさい!」

  1人の女の声により一先ず助かった


  「なんでしょうか?勇者様?」

  「なんで、私たちと一緒に来た剣崎が訳も分からない罪にされてるんでしょうか?」

  俺の首チョンパを止めてくれたのは、俺に興味を持ってないはずの空森(そらもり) (いのり)だった


  「そうですね、では説明いたしましょう。彼は此方に来てから魔族の手により殺されたのです、そして本人を殺した魔族は彼になりすまし、情報を敵である魔族に流していたのです。」

  「まじかよ」「あいつ、剣崎じゃないのかよ」「どっちでもいいんじゃね、あんなの」……etc


  「証拠はあるんですか?」

  「ええ、ありますとも、やれ」

  そう言って王は俺の近くにいた兵士へと命令した


  「なんだそれ?」

  俺の目の前には丸い鏡があった。そこに移された俺は黒目の部分が赤く髪がアッシュグレーになっていた。


  「これが真実です!」

  「ま、魔族だ、」「赤い目をしてやがる!」「今すぐ殺せー!」「本当に魔族だ」「マジかよ、あんなのが俺たちの近くにいたのかよ」……etc


  周りの民衆と勇者達は俺の映った鏡を見せられザワザワとしていた。

  この時、王と護の顔に笑みが浮かんだのを見逃さなかった人物が2人いた。

  俺と空森 祈だ。


  「どうでしょう、こやつは我らが敵、魔族です」

  「なるほど、しかしこれはほんものなのですか?」

  「本物とはなんのことでしょうか?」

  「少し魔力を使った跡が見えるのですが?」

  「な、何を仰いますか、勇者様」

  「何をって、正直な意見ですけど」


  反論をされ王は黙ってしまった。

  王様口口論弱!そんなんで王やってけるのかよ、そんなことを思っていたら



  「空森君、もしや君も魔族ではないだろうな」

  「はぁ?」


  いきなりぶっ飛んだことを言った犯人は勇崎 護だ


  「何を言ってるのかよくわかりませんが?」

  「何をって、その魔族を庇ってるということは空森君も魔族の味方ではないかと思ってね」

  再び周りが騒がしくなる

  「何を訳わからないことを」

  「ではその鏡に移されるといい」

  「な、ちょっ、離しなさい!」

  そう言って護は空森を後ろから羽交い締めをして逃げれないようにした

  「王様」

  「あいわかった」


  2人の連携により空森の鏡に映された姿は俺と同じ黒目の部分が赤く髪は白色となっていた。


  「ふん、決まりだな」

  「勇崎殿、そのまま抑えていてください」

  「な!離せ!私は人間だ!」


  抵抗むなしく空森 祈は俺と同様ギロチンに首をセットされた

  その間にも勇者達からはざわめきが起きていた。



  「さて、空森さんどうしますかね?」

  「くっ、どうするも何も、どうもできないでしょ!あんたなんて助けようとするんじゃなかった」

  「さらっと酷いこと言うな」

  「だってそうでしょ!あなたなんか助けなければ私はこんなことには…」

  空森 祈は涙目になりながら訴えてきた


  たく、泣くぐらいなら助けようとするなよ…

  まぁ助けようとしてくれた気持ちだけでもありがたいがな


  「空森 祈、曲がった事が大っ嫌いで、男子が苦手、自分の可愛さに気づいていない、運動神経抜群のくせに部活は帰宅部、勉学はトップクラス…」

  「な、何を言ってるんですか⁉︎こんな時に!」

  「助けようとしてくれてありがとな、こんな美人に助けてもらえるなんて俺は幸せ者だよ。」

  「た、助かってないじゃないですか!」

  「まぁまぁ、ふぅ〜、すまないが最後にタバコ吸わせてくれないか?」

  「ふん、いいだろう」


  王様から許可をもらい兵からタバコとライターをもらい俺はタバコを吸いながら、クズどもに宣戦布告をしてやった


  「ふぅ〜さてと……女を泣かす奴なんて糞食らえだ、俺が原因であっても、それを助けようとしないクズ生徒ども、俺を殺そうとして空森も巻き込んだ奴ら、覚えておけよ、クソ王に護あとその他の生徒どもよ!っ、ふっ!」


  バキ!


  俺は力を入れ首と手を挟んでいた木をぶっ壊した

  「なっ、そ、其奴を捕まえよ!」

  王の命令により近くにいた兵達が俺に向かってたかってくる

 

  「よし、ふっ!」バキ!

  俺のせいで巻き込んでしまった空森の拘束を素手でぶっ壊した

  「あ、え?」

  「何驚いてんだ、逃げるぞ」

  「え、てっ、ちょっ!」


  俺は空森をお姫様抱っこをして自身の影えと潜った

  「あばよクソッタレな王様、あと護いや勇崎覚悟しとけよ、勇者達もな」



  影に潜り終わってから周りでは静寂に包まれていた。


  「く、くそがぁー!」

  「ちっ、流石は劔兄さん」

  「勇崎殿!褒めている場合か!あやつを生かしておけば遥か昔のように魔族を、魔王どもを纏めて攻めてくるやもしれんのだぞ!」

  「その時は我ら勇者一同全力を持って潰しにかかります!」

  「むぅぅ、お主達の手にかかっている、頼むぞ」


  王様はそう言い残し城へと帰っていった


  「さぁ〜解散だ解散、皆仕事に戻れ」


  その後の広場ではゴッデスが民衆を散らしこの騒ぎはお開きとなった。

 












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ