モフモフの刑に処す。(倍増しました)
気づいたらブクマ付いていて、3回ほどページの更新しました。見間違いじゃない、と思う
多分あれだ。朝起きたら全て消えていて、「騙されたな!調子乗らせる罠だ!」とかそういうのでしょう。
「んで?その愛らしい子犬はなに?」
「ええと、この子が大きくなるまで面倒見てほしいかな」
「まぁゲームだしそういうのもいいわね。わかった。引き受けてあげる」
「おぉ!ありがとう!」
森から戻ってきた俺たちは、たまたまログインしてたミコトに宿の中で遭遇し、狼の世話を任せることができた。
街に戻ってきた時に門番に止められると思ったんですよね。何せライオンがやってくるんだから。
だけど流石神獣のゲッコウさん。身体の大きさを変化させるスキルをお持ちでした。
膝くらいまでの大きさで、デフォルメされたぬいぐるみのような姿に変化して、今は俺の頭の上に前脚を放り出してぶら下がってます。
ポニーテールがちょうど引っかかるとか。
狼を引き連れて街へ来たはいいが、なんか問題あると困るので門番さんに聞くと、「問題が起きた場合、所有者が全責任を負うだけだ」とのこと。
テイマーもモンスターを全てどこかに登録しないといけないとかだと面倒ですもんね。
「そういえばゲッコウさんや。」
『何じゃ?』
「ゲッコウやあの狼のHPが0になったらどうなるんだ?」
『我は死にかけても「死ぬ」ことはないな。他の獣だとHPが無くなると死ぬ。しかし、テイムされていたり特別な状況下であれば「死ぬ」ことはなくなるぞ』
あれか。いわゆるクールタイムみたいなもんか。再召喚に時間かかるんかね。
「よしミコト。この子をテイムして名前を付けてしまえ!」
「アォン!」
「んー、仕方ないわね。スキル枠余ってるし。」
そう言って空中をタップするミコト。メニュー開いてるのは見えないんだな。
「それじゃやるわよ。『テイム』」
精霊狼の周りが薄く輝いた。成功だろうな。
「ちょっ!キーチ!何よこの子!狼じゃない!しかも精霊って!?」
「あー、すまんすまん。言ってなかったな。まぁ狼だ。犬と変わんないでしょう。よろしく!」
「はぁ…まぁいいわ。可愛いし。」
抱き上げてモフモフしてる……ずるい……俺ももっとモフればよかった……
「それじゃぁ、あなたの名前は『リル』よ!」
「アォーン!」
『我からの餞別として「念話」をリルにやろう』
「マジか。なぁミコト、スキル枠もう一つ余ってない?」
「レベル上がったから一つ増えたわよ。どうして?」
「ゲッコウがリルに『念話』をあげたらしい。ミコトも念話を取れば会話できるようになるぞ」
俺が言い終わった途端スキル探し出したな。足元をうろちょろしてたリルも御座りしてミコトの顔をじっと見つめてる。尻尾もパタパタ揺らして待ってるな
「取ったけどどう使えば?」
『おねぇちゃん!わたし!わたしリル!!ありがとうおねぇちゃん!!』
「わっ!ちょ!リル!?」
リルがぴょんぴょん跳ねて猛アピールかましてる。流石の聖獣。跳躍力が尋常ではない。
『あー、あー、聞こえるかしら?』
『きこえるよおねぇちゃん!わぁい!わーい!』
「リルが尊い……」
「わかりみが深い……」
なんなのこの子…可愛すぎでしょ……
「っは!トリップしてたわ。そういえばさっきは聞き流したけど、そのゲッコウ?ってのは誰のこと?」
「俺の頭の上にいるじゃん」
「へ?ぬいぐるみ頭の上に乗せちゃって、そんなに疲れてたのって心配してたのに違ったの?」
「違うわ!誰が痛い子じゃ!ゲッコウも動いて!」
『なかなか乗り心地がよかったものでの。はじめましてミコト。キーチの友をやっているゲッコウじゃ。』
「は、はじめまして、ミコトです!キーチ!抱っこしても大丈夫!?」
「かまわん!モフってしまえ!」
『あ、ちょ、何をする!やめ、ああああああ』
数分後、俺の腕の中でぐったりしているゲッコウさんの姿が…
あぁ。ミコトがモフってる間、リルちゃんをもっふもふしておきました。楽しかったです。