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 さて、ラーシャ様の休憩が終わられたようで机の下から這い出ていかれました。

 そのまま真っ直ぐヨロヨロとではありますが進まれておりますと、遠くの方でラーシャ様の名前を呼ぶ声が致します。

 どうやら、部屋から脱走したのがバレたようです。


 時間的にはまだそんなに経ってはいないのですが、わたくしはまだまだ未熟者ゆえなにやら冒険に出たようでワクワクしてまいりました。

 こうなってくると、わたくしはラーシャ様の共犯者となり無事に王妃様の執務室まで誰にも見つかること無くお連れしたくなってくるのです!!だってまだ子供だもん!!

 おっと失礼いたしました…さぁ、気持ちを入れ替えラーシャ様の冒険の実況を続けましょう。


 また5分ほど行きましたら、今度はテラスに続く大きな窓……扉?が御座います。

 その両端にはカーテンが今は纏めてあるのですが、そこがラーシャ様の第二の休憩ポイントでございます。


 カーテンにくるまって遊ぶのが大好きでございまして…わたくしの母の話では、他の王子王女殿下も幼い頃はよく遊ばれていたそうですので血筋なのでしょうか?

 本当にたまにではございますが、王妃様も遊ばれております。

 それを拝見してしまった時には慌てて周りを伺ったものでございます。

 傍に控えておりましたわたくしの母は動じず、若干呆れた目をしていた様にも見えましたが…


 カーテンの中に入っておられたラーシャ様の楽しそうな声が聞こえなくなり、わたくしが目を離した隙に出ていかれたのかと廊下を見やりましたが歩いておられず、ちょうど乳母がラーシャ様を探して廊下を小走りにこちらに向かってきた事もあり、わたくしもカーテンの中に失礼致しましたらなんとも可愛らしい天使の寝顔がございました。


 西日が入り、程よくカーテンの中が暖かくなっていた事と少し頑張って歩いた事とお昼寝の時間が重なって寝てしまわれた様でございます。

 これは乳母に伝えるべきか、このまま寝かせておくべきか…


 ちょうどこのカーテンの中にいる時に見つかった事は無いので、乳母が執務室のほうに向かって去っていく足音が聞えました。

 ん~…もう少しこのままにしておきましょう。

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