パーティー結成!?
「おいこら、迎えの一つくらい寄越しやがれ!!」
俺はフィレンの胸ぐらを掴みながら、詰め寄る
「実感はあんまねーけど、俺死んだんだぞ!?大事なメンバー見捨てて何お前らだけで豪勢な晩飯食ってんだよ!?」
「だってしょうがないじゃない!だってソウタの顔グシャーってなってたんだから!!それにしたい特有の異臭も出て、それのおかげでトロールは帰ってくれたけど、モナが魔法を解くや否や死体を見てゲロっちゃったんだから!」
「おい、それ俺の体にじゃないよな!?あまつさえ見捨てた仲間の死体の上にゲロだけお供えするなんて、んなことしてねーよな?」
「「・・・」」
「なんとか言えよーー!!」
せめて今晩食べたものだけでも出させようと、フィレンの体を激しく揺らしていると、口に美味しい晩飯を含んだモナがそれを飲み込んで、やはり細い声で聞いてきた。
「あ、あの。後ろの子は・・?」
「あぁほら、魔法使いのメンマだ。こいつの親からそこそこのお金ももらってきた。ついでに魔法使い欲しがってたから拾ってきた、ほら」
「人を投げるな!!痛いだろ!」
俺は乱暴にフィレンの前にモナの体を投げると、フィレンは驚いたのちモナの顔を見て顔を輝かせ、頭を撫でる。
「可愛いーッ!何歳なの?うちのソウタがごめんね、大丈夫?」
「し、しばくぞ!?ワタシはこれでも百歳は余裕で生きてるんだぞ!」
必死にフィレンの顔を見上げながら睨みを効かせるメンマだが、体格差のせいか、それは猫の甘噛み程度にしか感じなかった。
「でも、魔法使いって一体何魔法なの?やっぱり遠距離から攻撃できる系なのかしら?」
「おま、そうやってフラグ立てるのを−―」
「ま、まぁ〜、そういう感じ・・的な?」
「ホラ、図星だよ!このろくでなしが!!」
「な!?ソウタには言われたくないのだ!これでも一時期は最強と呼ばれてた頃もあったのだ!」
煉獄でも、この異世界でも変わらず言い合いを続ける俺とメンマ
それを見てこのパーティーのリーダーであるフィレンはまるで子を見守るような母の様に微笑んで
「ほら、ご飯の時間よ。みんなで食べましょう、ね?」
「見捨てたくせに」
「んグッ!?」
今日の晩飯は少しだけ豪華になった。
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