表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なろうラジオ大賞2 • 3 • 4 • 5 • 6参加作品

入道雲を見上げて


俺は1人畑を耕していた。


こんな事していても無駄だっていうのは分かっている。


それでもなにかしていないと気が狂いそうなんだ。


ハァー。


溜め息をつき畑にクワを振り下ろす手を休め腰を伸ばし、空にモクモクと湧きあがる真っ黒な入道雲を見上げた。


放射能をタップリと含んでいるであろう入道雲。


昨日の朝始まった核戦争は、夕方に終わった。


本当に終わったのかどうかは分からない、だけど、平原の彼方にあった多数の都市に次々に立ち上がったキノコ雲が途絶えたのが昨日の夕方だったんだ。


村の村長など金持ちは逃げこむ場所を探して右往左往しているけど、何処に逃げるって言うんだ?


それにもう手遅れだろうしな。


朝から歯茎からの出血や鼻血が止まらないし、身体中に鬱血による痣が出来ている。


先程より大きくなり心持ち近づいたように見える真っ黒な入道雲をもう一度見上げてから、俺は畑にクワを振り下ろした。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 広島出身としては辛いですが、これが非日常ではないこと、すぐ隣に横たわる起こり得る姿であると理解しています。 核でなければパンデミック、人類は増えすぎたのか、迷走進化してしまったのか。 警鐘…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ