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10月の雨

作者: のぶ

こうしてこの世界が誕生し、世界は始まった。動き、動く。信じるべき神の前に、人々は生きている。

それは古代から人々の間で語り継がれていたお話。おお、始まりが見えるのだ。人々は入れるかよくわからない飾り戸の中に入り、聖なる精神がまだ櫓の中で人々は踊り、神を祀っていた。その神像の前には菊がそなえられ静かに雨が凍ることなく降り続け、そして恵の雨となった。


祝いの言葉を詠んだ神職が子供時代の遊戯を想像した。

そう、朱い月が降りて、そしてまた陽光は昇る。


かようにして高い朝は始まり、神が流した涙の、粒形の雨は今日という日を流していく。

宮殿から窓を見上げ、牢屋で音を聴く。

玄族の盾はアオい、その形を変えることもなく、稲妻が落ちて常闇に一瞬灯りを照らしてく。あれから月日が経ち、10月の神は、まだ歌われているのだ。


カーテン色、曲楽の正位を曳く。

誘致、誘致、誘致。


もう行っておあげなよ、という感覚。

終わりを告げた、その雨が、今日も降っている。

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