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死体愛

現在雨宮と僕二人で次の階層まで向かっている途中だ。

「それにしても、雨宮さん」

「何だい? 囚人君(ほるだーくん)

「あの……さっきの人達は何者ですか?」

「あーあいつらか、あいつらはね、ここの階層主だよ」

階層主?

「階層主って言うのは、各階層の最高権力者君いちばんえらいひとって意味で、この第1階層はさっきの二人、長女の両性愛バイセクシャルと長男の幼児愛ペドフィリア、そして末っ子の死体愛ネクロフィリアの三人姉弟が第1階層(ここ)で一番偉いんだ。後、第7階層以降の階層主を幹部って呼んでるよ。ちなみに僕は一番下の階層主だよ⭐」

キラッと決めポーズをする雨宮さん……なるほど階層主か、じゃあ……あんな濃いキャラがこれから沢山出てくるのか? 面倒だなー

「あ、でもね」

ん?

市場あそこだけはちょっと呼び方変わるんだよね。まあ、それは後々説明してあげる」

それからしばらく歩くと

「くさい」

確かに、何かが腐った臭がする。雨宮が僕の後ろを見た。

「君かー」

僕も振り向くと

「君は外へ出ないと思っていたのに」

そこに腐敗臭を放つ主がいた。さっきの二人同様に金髪碧眼だが、二人とは違い髪は短く性別にあった服装をしている。いや、正確には、中性的で男か女か分からない性別不明の大人が立っていた。

「久しぶりですね。幹部さん」

雨宮以上の狂気的な笑顔が張り付いた顔の大人が立っていた。

「それはこちらの台詞だよ、死体愛ネクロフィリア

「そうですか?」

口調は少年で声は少女の大人が僕達に近づいてくる。

「それにしても幹部さん、そちらの人が異常者イレギュラーさんですか?」

そう言うと僕の方を指差した。

「そうだよ、でも君には関係ないでしょ?」

「そうですね……ですが」

不意にさっきまでしていた腐敗臭が消えた。

「興味をもったので彼を死体(コレクション)にしてもいいですか?」

その瞬間、大人の背中からど黒いオーラを放つゾンビのような生き物が飛び出してきた。

「遊んであげて「我が死体達マリオネット」」

その生き物たちは僕に向って走り出している。動きからしてどうやら意思があるようだ。動きは気持ち悪い。

「……困ったな」

「雨宮さん! 逃げた方が!」

雨宮! 今は逃げるべきだろ! 何考え事しているの?!

「どうしようかな」

「雨宮さん!」

だけどその考えは浅はかだったようだ。

「うん」

雨宮の袖口から炎があふれでる。


「死体はやっぱり切るより燃やすだよね☆」


ゴオオと音をたて生き物たちに炎が襲いかかる。しばらくすると生き物たちは、奇麗に焼かれ動かなくなっていた。その様子を見ていた大人は次の瞬間


「―――――んーっ!! グッレーイッツ!!!!」


大声で喜びだした。

「いや!最高だよ! 死体達コレクションがまた素晴らしい死体(コレクション)にもどってくれたよ! いや! 本当に感謝しているよ! 幹部さん! 本当に僕ぼくは幸せものだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」

それもとてつもなく感謝されているようだ。しかもすごく興奮している。

「んー……ハアハア、ここまでしてくれた幹部さんに御礼をしなくっちゃ……ハアハア、んー何がいいかな? ハアハア、やっぱり死体?」

「それはいいよ、僕普通に生きている女の子が、恋愛対象だから」

雨宮がドン引いている。

「ハアハア、えー……じゃあ何がいいの?」

階層ここを通らせて」

「え? そんな事でいいの?」

「うん、後、君のお兄さんとお姉さんを止めてくれると助かるんだけど……」

「分かった!」

物分りがよろしいことで

「ちょっと待ってね」

大人は地面に手を当てると、地面に向かってブツブツ喋りだした。

「兄さん姉さん、そろそろ遊びの時間は終わりだよいえに帰ろう」

その言葉に反応したのか僕達しか居ないはずの空間から


「わかったよ」

「わかったわ」


と返事が帰ってきた。

「じゃあ僕達は帰るよ」

ニコニコと笑う大人は手を振りながら

「じゃあね、異常者(イレギュラー)さん」

「はい、さようなら……」

「うん、さようなら」

僕達に背を向けどこかに去っていった。


しばらくして二人が帰ってきた。

「二人ともすごいよね、無傷なんだから」

なんで無傷なんだよ

「ちっ、もう少しで仕留めれたのに……」

「仕留め損ねた」

物騒だな

「とりあえずここの階層は安全に通れる事になったし行こう!」

そらからは、今までの足止めがなかったようにすいすーいっと進む事ができた。そして、僕達は次の階層に進んだ。

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