ビバ!選択!
13.
『ガッツポーズ』
それは体育会系な私にとって、ピッタリの言葉。
キュッと引き締まったウエスト、裏腹にムチッとした太もも。
すべてはスポーツで作り上げた天然ものなの!
他にも魅力はいっぱいあるわ。
けど今日はこの辺でおあずけよ☆
うふーん、焦らし上手かしら? よく言われるわ。
この魅力でたけるを映画館でメロメロにしちゃうんだから☆
待ってなさいよたける!
「あのさぁ・・・」
「え、なに?」
「さっきからずっと待ってるんだけど・・・」
たけるがジト目で見てくる。
「どの映画にするか早く決めようぜ」
そうだった。
まだ映画何にするかたけるに話してないんだっけ。
まぁ、もう決まってるんだけどね・・・。
さとみの考案はこうだ。
①『映画はホラー映画にしなさい。ベタだけど、まずはたけるくんと手を繋いで距離を縮めることが先決よ。恋愛映画じゃタイミングわからないでしょ?』
②『手を繋いだらポップコーンを自分のスカートにばら撒きなさい、ジュースでもいいわ。そしてたけるくんに拭いてもらいなさい』
③『ムフフ・・・』
・・・というわけだが。
①は良いとして、②はハードル高すぎじゃないかしら? スカート汚れちゃうし後々困るわ。
ていうか最後の③は何よ! 全然アドバイスしてないじゃないの!
「さっきから、なにごちゃごちゃ言ってるんだ?」
たけるがこちらに寄って来る。
「ううん、な、なんでもないの! 気にしないで!」
たけるは不思議そうな顔をする。
あぁもう、完全に変な女の子って思われちゃったじゃないの。さとみのバカバカ!
でも実行するしかないわね。
他に策あるわけじゃないし・・・。
渋々私は、ホラー映画を選択することにした。
えーと、上映されてる作品は・・・と。
『消費税増税物語~10%へのラプソディ~』 『テクノミクス~政治にもっとテクノを~』 『本当にあった怖いお話スィ』
選択権ないじゃないの・・・。
それにこれ本当に怖いのかしら。
まぁ時間ないしこれにしましょう。
私は『本当にあった怖いお話スィ』のチケットを店員さんに頼むことにした。
14.
「テクノミクス本日分完売でーす!」
高らかに店員の声が聞こえる。
え? ていうか人気あるの!? それ!?
今度は低い声が聞こえてきた。
「消費税増物語はあと2枚になりまーす。あ、お買い上げありがとうございまーす」
なんかこっちの2作品の方が気になってきたわねぇ・・・。
おっといけない。しっかりホラー映画の買わなきゃ。
「すいません怖い話(ry 2枚ください」
「はい、怖い話(ry 2枚ですね、100円のお返しです。ありがとうございました」
これでチケットは確保したわ。あとは上映時間を待つのみ!
実は上映時間まで30分の余裕がある。
何をしようかしらねぇ・・・。
そういえば、上映時間までの過ごし方は、さとみからまったくアドバイスがなかったのよねぇ。
「おい、ちかげ上映時間まで何する?」
ほらきた。
「ゲーセン行くのもちょっと時間足りないし、飯食うにはまだ早い時間だしさ、どうするよ?」
たけるが行きたい所ならどこでもー☆
・・・と言いたいところだけど、このセリフは男子がデートで困るフレーズNO.1って雑誌に書いてあったわ。
困らせ女子の時代はもう終わったの。
これからは、エスコートも軽々とできる知的な女子が流行るのよ!
女子力を極めた(?)私にしかできない高度なテクニック(?)・・・披露してあげるわっ!
「あ、ちかげ」
ふっふっふドーンと来なさい☆
「俺暇つぶせるなら、どこでもいいわ」
・・・。
困らせ男子の誕生であった。




