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愛のLOVE KILL YOU チョコレート

20.


 ここはどこだろう?

 何もない真っ暗闇が私を覆っているようだ。

「私どうなっちゃったの?」

 自問自答してもなにもわからない。

 ただ覚えているのは、最後にたけるの姿を見たことくらい。

 あぁ、そっかぁ。

 私きっと死んじゃったんだわ。

 そうでなきゃこんな現実的じゃないところにいないものね。

 私の人生、あまりにも短かったわ。

 一体神様はなんで私をお作りになったのかしら。

 短すぎるわよまったく。

 まだピチピチの高校生よ!


 あぁ、ダメだ。

 テンションとかもコロコロ変わるし、夢の中か何かだとまだいいんだけど。

 え?

 ふと私の目の前に、二人の高校生の男女が登校している様子が映っていた。

 後姿ではあったが一人は見間違えるはずもない、たけるだ。

 楽しそうに二人で会話している。

 まるで恋人みたいだわ。

 じゃあ隣にいるのは誰?

 外見はロングストレートの可愛らしい女の子ってまではわかるのだけれど。

 顔までは見えないわ。

 私と髪の長さが似てる・・・。

 もしかして隣にいる女の子って・・・?



「ちかげーー!」



 前で歩いているはずのたけるの声が後ろから聞こえた気がした。

「ちかげー! 起きてくれーーーー!」

 目の前に移っていた映像が歪む。

 

 あぁ、頭の中がクラクラする。

 あれ? 目開けれそうだわ。

 私は重い重い瞼をゆっくりと開いた。






「ちかげ!」

 そこは病室だった。

 開いたばかりの視界には心配そうに私を見つめるたけるがいた。

「よかった! 目を覚ましたぞ」

 まだ視界がぼんやりとしている。

「ちかげぇ、うっ・・・うっ・・・」

 隣には泣いているさとみがいた。

「ごめんね、私が無理させちゃったせいで、こんなことに・・・」

 さとみはしきりに謝っていた。

 さとみは何も悪いことしてないのに。

「だ、大丈夫だよさとみ。心配かけてごめんね」

「ううん、ちかげが元気なら私はそれでいいから」

 涙をぬぐいながら私はそう言われた。

 こんなに心配してくれてたなんて、早く起きて元気なところ見せないとね。

「ダメだろ。先生が念のためまだ安静にしてろって言ってたぞ」

 まぁそりゃあそうよね。

 私もあんなに痛い頭痛は初めてだったし。


 だけど正直体はとても軽い。

 今すぐにでも動けそうなくらいである。

 だけど安静にしといたほうがいいわね。

「私少し寝るわ」

「おう、そうした方がいいぞちかげ」

 

21.

 1時間くらい眠っていたのかしら。

 気が付いたらたけるとさとみは病室を後にしていた。

 あれ、置き手紙?

 差出人はたけるである。

 まだぼーっとする頭の中、私は手紙を読んだ。


 ~ちかげへ~

『突然倒れてびっくりしたよ。でも先生が入院する必要ないって言ってたし、明日には帰れるってさ、良かったな』

 もう、たけるったらほんとマイダーリン(?)

『俺の言葉覚えてるか? 途中でちかげが倒れちゃってうやむやになってたけど、あれが俺の本気だ』

 私は黙って手紙を読む。

『明日の・・・14日の日に、また俺とどっか出かけよう』



 『恋人同士として』



 ・・・。



 ふぅ、読み切ったわ。

 なるほどね。

 またたけるとデートできるってことね。

 急に体調悪くなるから、不幸づくしかと思ったらそんなことなかったわね。

 まったく、私はなんて幸せ者なのかしら。

 たけると恋人同士としてデートすることになったし。


 私は数秒のタイムラグを終えてようやく気付いた。


「恋人同士としてーーーーーー!?」

 

 いかんいかんいかん。

 顔がにやけてきちゃうわ。

 鏡、鏡・・・。

 そこには今までに例を見ないほど、ニヤニヤした顔の気持ち悪い自分の顔があった。

 だ、だってしょうがないじゃないの。

 も、ももももう、たけると私は・・・こここ恋人どどど同士ななのよよぉ??

 はぁ、もうダメだわ私。

 でもこんなことでくよくよしてられないわ。

 なんせ明日は『バレンタインデー』だものね。

 腕によりをかけて、ちかげちゃん特製『愛のLOVE KILL YOU チョコレート』をお見舞いしてやるんだから☆(語彙不足)

 期待に胸ふくらませ、私はまた病院のベッドでにやにやしながら横になった。


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