昼休み2
「先輩も、一緒に楽になっちゃいませんか?」
楓の無邪気な笑みが、私にはどうしても残酷に見えた。
下腹部はすでに破裂しそうで、脚は震え、冷や汗が額を伝っている。
「だ、だめ……ここじゃ……」
私は小声でつぶやき、なんとかトイレへ歩き出そうとした。
しかし楓が、私の前に立ちはだかった。
「限界まで我慢して漏らせばいいっていうのは常識ですけど、我慢のしすぎもよくないですよ~」
そう言うと、彼女は私のお腹に軽く手を当て、ぐっと押した。
「や、やめて!」
思わず声が裏返る。
だが――その瞬間、私の体は抵抗できなかった。
じょわ……
黒のズボンの股間が、一気に熱を帯びて広がっていく。
止めようとしても、抑えが効かない。
「……あ、あぁっ……」
滝のような音とともに、温かな液体が太ももを伝い、床へと滴り落ちる。
瞬く間に足元に水たまりができていった。
楓は驚いた顔をしたあと、くすっと笑った。
「こんなに我慢してたんですか? すごいですね、先輩」
私は下を向いたまま、震える声を絞り出した。
「……見ないで……お願い……」
頬を伝うのは汗ではなく涙だった。
羞恥心に押し潰されるように、胸の奥が苦しくなる。
楓は不思議そうに首をかしげた。
「どうして泣いちゃうんですか? 失禁って普通のことなのに……」
その問いかけは、私にとって答えられないものだった。
ただ、私の中にだけ残る“恥ずかしさ”が、どうしようもなく浮き彫りになるのを感じていた。




