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ランチタイム
社員食堂の丸テーブル。
私と美咲、佐伯先輩の3人が並んで座り、向かい側には後輩の楓がいた。
彼女は箸を動かしながら、ふと不思議そうに首を傾げる。
「あの、ちょっと思ったんですけど……」
「なに?」と美咲。
「先輩たち3人って、どうしていつも着替えなくて済むんですか?」
――心臓が一瞬止まる。
この世界では、女性が失禁したら下着も服も濡れるのが当たり前。
だから昼休みや勤務中に、一度は必ずロッカールームで着替える光景があった。
それなのに、私たち3人は……。
(……バレたか……?)
「えっと……」美咲が慌てて笑顔を作る。
「私、けっこう我慢できちゃうんだよね。だからあんまり失敗しないの」
佐伯先輩もすぐに合わせた。
「そうね。私も昔から膀胱が強いのよ」
「私も似たような感じ」私は苦笑いでごまかす。
楓は箸を止めて、じっと私たちを順番に見た。
その眼差しは、明らかに納得していない。
「ふーん……。でも、いくら我慢が強くても、毎日着替えないなんて普通ありえなくないですか?」
「……」
「まあ、いいですけど~」
にっこり笑ってそう言った楓の瞳は、探偵のように光っていた。




