第5撃 目論見と龍
ごきぶりって嫌ですよね。
引っ越してからまだ1度も見た事は無いですが…
個人的な話ですが友人の結婚式が近々あるのですが、
その祝辞を世界の友人が読むことになりました。
勉強させていただきます。
辺鄙な街 リオワール
年中靄がかかっているこの街には古くから龍が住むと伝えられ
忌み嫌われてきた。
住む人はおろか、近づくものなんて1人も…。
『今日集まってもらったのは他でもない。またこの世界にスキル使いが目覚めたようだ。』
中性的な顔立ちで綺麗な銀髪、片目には眼帯をつけ
その細身な体型には似合わず、大きな長刀を身につけている。
閻刀【竜刻】
静かな表情とは裏腹に彼の言葉には不思議と人々を支配するかのような
気迫に充ちている。恐らくここにいるもの全て寄って集っても彼には…
『おぉ~。可哀想に。この世は盛者必衰。
いずれ朽ちゆく世界でか…』
『うっせぇにゃ。バルハ。じょうじょうピッシャーだがにゃんだか知らんが
あたしゃ腹が減ったんだ!三日三晩何も食べてないんだにゃ!』
『アリアル様、可哀想に…』
『キッシャシャ!まさかルオニス、そんな話の為にこのジラーク様を呼んだのか?なら俺は帰らしてもらうぜ!今、負けが込んでるのよ…』
『ガッハッハッ!久方ぶりの再開だと言うのにお前らときたら!ガッハッハッ儂は嬉しいぞ!』
『それを言うなら妾も嬉しいぞ、ブローグ。久しぶりに汝の無様な顔ぶりを拝むことが出来て。』
『何!ファミエラ』
『皆、うるさいぞ! 今はスキルの話が重要だ。ルオニス続けてくれ。』
『すまないフェイツ。話を続けさせてもらう。まず、そのスキルを身につけた男の名だが…。』
時は戻りアラクタール城城下町療養所
『分かった!分かったから!今は一旦1人にしてくれ!』
【はーい…】
渋々部屋から出ていくおなご達の後ろ姿を眺めるのも悪くは無い。
よしっこれでやっと1人だ…。
しかし、モテまくるってのも悪くは無い。がスキルありきなのが複雑。
ってナンセンスな考えは捨てるとしてだ…。
これからどうする?
こんなスキルで何が出来る?
ただの性欲のはけぐ…
おっといずれ主人公に、伝説になる俺が放つ言葉ではないな。
そっと胸にしまって…
『貴方ですよね。龍殺し。』
『えっ?』
黄色い声援で賑やかしかった部屋も今は俺1人。のはず?
俺の目の前にいるこの女性は?