第4撃 ここから先は…
焼肉食べたいです。
ん?やけに外が騒がしい。
たくさんの女の人の声が聞こえる・・・
あぁ、そうか、この声は天使、ここが天国か・・・
うっすらと目を開けた瞬間勢いよく、見ず知らずの女の人に抱きつかれキスをされた。
「えっ?」
理解ができない。が俺は生きている。
何処だここは。辺りを見渡しても女しかいないじゃないか。数えただけでも20人以上はいるぞ。
「良かった!本当によかった!!あの後1週間も寝てたんですよ!心配で心配で私たち・・・」
そう言いながら今度はいっせいにその場のみんなが抱きついてキスを迫ってきた。
(俺ってこんなにモテてたっけ・・・ )
やっぱりここは天国みたいだ。
「ちょっと待ってくれ!話が理解できない。ここは何処だ!」
「ここはアラクタール城下町の療養所、ヨビト様が倒れた酒場のすぐ近くです。」
「あぁ、そうなのか・・・」
(3年も住んで、こんな療養所があるなんて今まで全く知らなかった。)
まだまだ聞きたいことは山ほどあったが理解が追いつかないため一旦1人になるべくここを出ることにした。久しぶりの世界。外の空気を吸いたい。
何も言わなければ今にも全員が着いてきそうだったので、その場で待機しておいてもらうようお願いした。
1週間ぶりの外のそよ風はとても心地よかった。
(やっぱり俺は死んだのか・・・)
まだ、寝ぼけているのかもしれない。そうだ、近くにある湖に顔でも洗いに行こう。
湖につき顔を洗った俺はある異変に気づいた。
「えっ!どぅえぇぇぇぇぇぇぇぇー!!!!!!」
今までの謎も湖に映った自分の頭上を見て全てが繋がった。
頭上の上の文字・・・
【ハーレム呼びLv Max】
「・・・どういうことだ・・・。なんだこれ!」
要するにこういうことだ。どうやら俺は【おっさん呼び 】の最上位互換【 ハーレム呼び】を身につけてしまったらしい・・・。
恐らく、スキル増幅の実で…。
皇暦310年アダムスペクターが言った台詞【⠀人生何が起きるかわからない。】
フッよく言ったものだ。
これから語られる話は格好良い勇者譚でもなければ、感動の物語でも無い。
ある1人の勇者を夢見た男が築き上げるハーレム帝国の物語だ。
ここから本格的にヨビトの物語が始まります。
これから果たして立派な勇者としての1歩を歩み出せるのか。
作者の私ですら頭を抱えます。