表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すでに終わった世界  作者: 榮 裕也
9/12

増える謎、残る謎

「この世界よ。おはよう。」

俺って実は馬鹿じゃないのかと思ったがやっぱり気にしないでおこう。


「蒼。君が記憶を戻したら世界が終わるからだよ。」

そんなことを言われて俺は少し混乱した。

でも、それよりも俺の中に潜在能力があったという事実に心を躍らせていた。

「マジ!?本当か!?」

俺は少女の想像以上にがっついて質問したせいで若干少女が引いたようだ。

「お・・・おう。えっとだなぁ・・・・あの・・・えーっと、うん・・・そうだよ?・・・そうだよ!!だから記憶が戻ったらいけないんだよ!!」

少女は少し戸惑ったが勢いに任せてそう言い切った。

「因みにどんな能力なんだ?」

そうさりげなく聞くと少女は、

「それはだなあ、私にもよくわからなかったんだよな。物凄く強かったってことくらいしかわからなかったんだよな・・・例えば、____のグング・・・じゃない!!だから!!記憶が戻ったらダメなんだよ!!だから記憶が戻りそうな話はいけないんだよ!!」

あれ?この子かなりちょろいぞ?

もう少し粘ったらガンガンぼろが出てきそうだ。でもまあ、今は話の腰を折らないで聞いておこう。

「まあ、第一関門突破ってところだな。これからいくつかの関門がある。そこで選択を間違ったら時間が戻る。そしてまた同じ時間を過ごす。」

「ねえ、ちょっと待って?時間が巻き戻る?そんなことが出来るわけ・・・もしかして『魔法』?」

その質問を聞いた少女は驚いたようにこう答えた。

「よくわかったな。やっぱり昔から勘だけはいいよなー。・・・おっと。時間だ。後は自分たちで考察してくれ。んじゃな!!」


ここで冒頭に戻る。

少女が分かれを告げたとき、夢から覚めていた。

気を失っていたようだ。隣で寝ている少女も同じ状況のようだ。

「昨日は長かったなー・・・記憶が無いまま滅んだ世界に放り出されて少女に会って『ニンゲン』とバトって記憶が若干戻ってまた少女が現れて記憶が戻ってら世界が滅ぶと。・・・・日常が欲しい!!」

本当にそう、切実に思った。

「あー・・・眠いのに大声出さないで頂戴・・・」

こいつ・・・何言ってやがる・・・地べただぞ?ナンデそんなに熟睡できるんだ・・・?

「ご飯作るぞ。」

「今起きましたご飯は出来立てがおいしいからね!!」

なんて変わり身の早さだッ・・・

まあ食材が無いからご飯が作れないことは少女は知る由もなかった・・・

「何で食材がないのよーッ!!」

くそ・・・もう勘付いてしまったのか・・・

逃げよう。

俺は早速準備運動を済ませて、全力で走り始めた。


二日目の朝が今から始まる・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ