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すでに終わった世界  作者: 榮 裕也
11/12

ほのぼのした少女、シリアスな少女

登場人物

1蒼(本名:裕也)

男、記憶喪失。想像したものを創造できる。ボケ役。


2蒼と共にいる少女

女、五歳から世界が滅ぶまでの記憶が無い。その間体は成長してない。

人の体を治癒する能力がある。

ボケ役。


3恩師の魔女

女、少女を保護し、育てていた。三年前に『ニンゲン』に襲われて、

生きていない。


4金髪の少女。

女、蒼の記憶が戻ると世界が終わると忠告した。謎に包まれている。

どちらかというと、ツッコミ役。語尾が『だぜ。』。

「それで、今日は何するんだ?」


俺は少女に問いかける。

「豚の生姜焼きをもっと作りなさい。嫌なら豚の生姜焼きそのものを召喚しなさい。」

と、少女は答える。

こいつ、肉のおいしさを知りやがったな・・・

聞くに、この少女が五歳の時から肉を食べたことが無く、五歳まででも、お金が無く頻繁には食べれなかったと言う。そのせいで、肉の存在と見た目、味について何も覚えていなかったのだろう。

だが、不可解なのが、少女の五歳まで育った環境が神社だったということ・・・ではなく、買い出しで行く『人里』の時代が明らかに江戸時代後期から明治維新後当たりなのだ。そのような理由で『スーパー』や『プラスチックのトレイ』などの存在を知らなかったという。

「先に言っておくが、肉を沢山食べると・・・太るぞ?」

俺はそういう脅しをしてみた。すると少女は、不思議な顔をして、

「あの魔女も太る太るって言っていたけど、私が覚えている人物ってみんな『ナイスばでー』なのよね。太るって事は迷信じゃないとは思うけど、いまいち実感が無いのよね。」

と、少女はぶっちゃけた。

なん・・・だと・・・!?

その魔女も、あんたのお母さんも、人里で会う人々すべてがナイスバディなのか?

というか、ナイスバディって男には使わないはずだからこいつは人里で男に会ったことがあるのか?いやしかし、俺と会ったとき、そこまで大げさな反応をしていなかった。つまり男の存在は知っているということ。

「なんか今のセリフで滅ぶ前の世界についての謎が増えたぜ・・・いや、お前の周囲の環境の謎が増えたって事なのか・・・」

「話変わるけど、あの金髪って何でも知ってる風な話し方をしていたけど・・・」

「あ。すまない。シリアスは今はいいんだ。止めてくれ。ほのぼのとした空気だからあと二日くらいはほのぼのとした日常が欲しい。」

因みに、『あの金髪』とはいきなり現れた挙句、俺に『記憶が戻ったら世界が終わるよ!!』って言った少女のことである。全く・・・まだ話していない単語を出しながらシリアスに戻るのは止めてほしい。

「そうだ。散策をしよう。色々な所に行きたいな。お前が行っていない未知の領域に行きたいで候。」

「何よ候って。」

少女が呆れながら返してくる。

「しかも散策って。あんたの記憶が戻る可能性が高くなるじゃない。ちょっとしたきっかけで記憶が戻ったんだからまた同じことが起こるんじゃない?・・・というかそんなことが起こったらシリアスまっしぐらじゃないの。」

おっと。そうだったな。いやしかし・・・やっぱり散策したいなあ・・・

まあ、製作者が何とかしてそんな流れを回避してくれるだろう。

よし・・・まあ、


「よし!散策に行こう!!進路は北北西!!!」


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