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すでに終わった世界  作者: 榮 裕也
10/12

蒼の『能力』、少女の『能力』

二日目の朝が今から始まる・・・


「知ってた?」

私は怒気を孕んだ声で蒼に声をかける。

「私って実は空飛んだりできるんだー・・・蒼が逃げ切れる確率は最ッ初からなかったんだよ?」

「はいすいません。マジ、本当にすいません」

蒼がうつ伏せにになりながらそう返事した。

このやろー。私にご飯を作るとか嘘つきやがって。本当に許さないぞ。

「仕方ないのでちゃんとご飯作ります。はい。」

裕也が顔だけを起こして私にそう言った。

何言ってんだこいつ。作れない理由が食材がないって事さっき知ったばっかりなのに、もしかして私がそれをもう忘れていると思っているのか?

「あのねえ、ご飯が作れない理由をもう私が忘れたと思ってるの?」

そう言ったら蒼が得意げな顔をして反論をしてくる。

「忘れたんですか?あなたは魔法を使えるでしょう?なら俺にも使えるはず!!なぜならッ!!俺はとても強い(はず)からだ!!世界を滅ぼすことが出来るなら魔法の一つや二つくらい・・・楽勝!!」

私は無言で蒼の体を踏んだ。

「いたいいたい!!ナンデ踏むんだよ!!」

こんなに分かりやすいフリを逃すことはしない。

というか私はどちらかというとボケなんだけど・・・察してほしいッ!!

「ほら!!これを見るのだ!!」

いきなり蒼が何処からか白く四角いものを出した。

「なにこれ?」

「ふふん。特売で売っている豚肉だ!!」

トクバイ?なんだそれは・・・?でも・・・

「なにそれ・・・?食べれるの?」

白い皿の上に赤からピンク程の色をしたもの、それを包むように透明な何かで包まれている。その透明な物の上に豚肉・・・生産地・・・丸い紙に『特売』と。

「こう!!魔法的なパワーで出そうと思ったら・・・出た!!」

「それって・・・魔法じゃないんじゃない?魔法はこの紙を使わないと発動しないから、多分・・・『能力』ってやつなんじゃない?」

蒼が使った『能力』は恐らく思い描いたものを出現させることが出来るというものだろうか・・・

私の能力は人を癒すというものだ。恩師の魔女がいなくなったせいで無用の長物になってしまったが。

「って、ちょっと待って?蒼、その能力があったら絶対に食料に困らないんじゃない?」

そう私が思ったことをそのまま伝えると、蒼は突然ニヤッとし、

「この食料が欲しかったら、ひざまずくのだ!!」

もっと強く踏みつけてやった。

「いたいいたいすいません!!もう調子に乗りません!!」


その後三十分程同じような話をしていたが言わないでおく。


「なにこれ!!おいしい!!」

私は蒼が作った『豚のショウガヤキ』というのを食べていた。

その後、蒼はショウガ、キャベツ、フライパン、マナイタ、アイエイチクッキングヒーター!、その他を取り出した。それでなんかかんかして完成したらしい。


「それで、今日は何するんだ?」

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