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引き籠りでFPSゲーマーの俺が異世界転移してアサルトライフルで無双したZE!  作者: ♰闇からいでし災厄♰
第三章 これが私の異世界デビュー!
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アンダーグラウンド

初投稿期間です。



「やれやれ・・・。」


ひときわデカい黒服は私の横を通り過ぎ、他の黒服たちの下へ向かう。

近くで見ると本当にデカい。声も低いし、迫力がある。


「ちょ、ちょっと!」


デカ黒服が勝手に縄をほどこうとするのを、私は慌てて止めようとする。

アリーさんをこんな風にしたやつだ。ピストルだけで勝てるか・・・?


「ん・・・?」


デカ黒服が振り返り、私の方に近寄ってくる。


ひぃぃぃ!殺される!殺される!

私はピストルを構える。手が震える。怖いよぉ!


「それ、どうやって使うん?」


「へ・・・?」


私を見降ろしながら、男は質問する。

こいつも他の奴らと同じように銃に興味があるのか・・・?


どうすればいい?アリーさんは倒れているし、子供たちは目の前の状況に怯えている。

誰か!ヘルプ!私はカエル男の方を見る。


「ビ、ビゼラー様!そいつは危険です!離れてください!」


「んぁ?お前あの二枚目にやられたんじゃないの・・・?」


ビゼラーっていうのか?このデカい奴は。

私は隙をついて距離を取ろうとするが、腕をつかまれる。


「細いなぁ・・・。この細腕でどうやってあのカエルを倒したん・・・?」


私は正直泣いてた。よく見たらこの人、デカいだけじゃなくてすごい筋肉。

たぶん少しでも力を入れたら私の腕なんて簡単に折れてしまうんじゃないかってぐらい太い。


「ゆるしてぇ・・・。」


腕を動かそうとするも、全く動かない。

強化魔法はもう切れてしまったのだろうか?


「別にそんな泣かなくても・・・。取って食おうってわけでもないし・・・。」


怯える私を見て、デカ黒服は戸惑っていた。

この人いったい何なんだよ。初めて見たときから思っていたがマフィアっぽくない。

どこまでもマイペースな感じだ。アリーさんを倒したのだから、かなりの強者なんだろうけど。


「あの、どうすれば、ゆるしてくれますか・・・?」


もう訳が分からなかった。この人は仲間が倒されて怒っているんじゃないのか?

相変わらず腕はつかまれたままだし、カエル男たちも戸惑っている。


「なぁ、ここから逃げたいんか?だったらさ、その武器。俺にくれないか?そしたら君も子供たちも、逃がしてあげるよ。」


へ?ピストルが欲しいの?そしたら見逃してくれるの?

どうしよう・・・。こいつ、使い方とか分かるのかな。


「あ、もちろん使い方は教えてもらうよ。」


だよね・・・。これを渡したら、きっと多くの人が悲しい目に合うんだろうな。

でも、渡さないと私だけじゃなくて子供たちもどんな目に合うか分からない・・・。


「ビゼラー様!そんなことしなくても無理やり奪い取れば!」


デカ黒服はカエル男の方を振り返る。


「お前、この子にやられたんでしょ・・・。それに俺、あんまり小さい子をひどい目に合わせるの、嫌なんだよね。今回の件はそこのカエル男と二枚目で痛み分けってことでさ。お互いナシにしない?」


「あの、これを渡したら皆を解放してくれるの?妖精も?アリーさんも?」


デカ黒服は少し悩むそぶりを見せた後、頷く。

決めた。ピストルを渡すことにしよう。仕方ない。


戦うことも考えたが、少ない武器でこいつらに勝つのは無理だ。しかも全員を守りながら。

弱体化魔法、強化魔法も時間が経てばとけてしまう。だとしたらもう助かる手段は一つしかない。


私はあきらめてピストルを差し出す。


その時、遠くから聞き覚えのある声がした。


「ここにいたのか・・・。」


あぁ、この声、聞き間違えるはずもない。その姿、見間違えるはずもない。

いつもピンチになった時に助けに来てくれる。


「ナレガ・・・か。」


私がナレガの名を呼ぶよりも早く、デカ黒服が呟く。

さっきまでとは明らかに雰囲気が違う。なんだかすごく怖い。怒っているような。

カエル男の方を見ると震えているのが分かった。これが本来のコイツの姿・・・?


私は腕をつかまれたまま、静かにナレガの方を見つめていた。

私も身長が欲しいです。でも2mは日常生活において色々と不憫そう。

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