うぃーあーほーりーうるふ!
夜もすがら初投稿です。
「おう、そうか。いいぞ!なれなれ。」
軽っ!てっきりダメって言われるかと思った・・・。
だって最近の私、ナレガにムチャ言いまくってるし。
冒険家になるのだって面倒な手続きが必要そうだし、本当にいいのかな?
「別に冒険家になら誰だってなれる。金もかからねぇし、地域に貢献すれば報酬ももらえる。いいことだらけだ。お前もこの世界に来たなら登録しといて損はねぇよ。」
へぇ~・・・。そういうものなのか。ギルドなんて言うからもっと厳格なものかと思ったが、意外とユルいっぽい?ソシャゲのギルドみたいに出入り自由みたいなもんなのかな?
「ねぇ!ナレガ!お願い!私と一緒に組まない?」
先程、青年からギルドの説明を聞いてるうちに、ギルドではそれぞれのチームがポイントを競い合うランクシステムみたいなものもあることを知った。といってもガチで競い合っているわけではなく、あくまで各々のモチベーションを保つための形式上のものにすぎないけど。
「私とナレガでさ、一緒にトップチームを目指すの!」
図々しいのは承知の上だ。私よりもナレガの方がよっぽど異世界に詳しいし、腕も立つ。
お金もあるし、彼の人柄なら引く手数多だろう。もしかしたらもうどこかに所属してるかも。
でも、私はナレガと一緒がいい。ナレガと一緒なら一番を目指せる気がした。
「あぁ?俺?別に構わないが・・・。」
必死に頼み込む私に、ナレガは戸惑いながら返答する。
やった!私のチームの完成だ!私とナレガと・・・あとぺドルも登録できるのかな?
とにかく、このチームで私は一番を目指す!何もなかった異世界で私は一つの目標ができた。
きっと旅を続けていれば、このチームで一番になれば。情報も人も集まってくる。
そうすればこの世界を滅ぼした人の正体。そして元の世界に戻る方法も見つかるかもしれない。
「なんだよ、二ヤついて・・・。そんなに嬉しいのか?」
「うれしいに決まってんじゃん!ナレガが仲間になってくれるなんて最高だよ!」
私は上機嫌で書類に書き込んでいく。エンブレムは狼のシルエットに、リボンをつけて可愛くして・・・。
「なんだソレ・・・。」
「可愛いでしょ!」
次にチーム名。かっこいい名前にしよう。ウォルフ・・・。
柊は、ホーリーだったかな?
「ホーリーウォルフね・・・まぁ、いいんじゃねぇのか。」
ナレガがまだかとのぞき込んでくる。焦るな焦るな。
最後に意気込みを書いて終了・・・っと。
「これでよし!」
私は満面の笑みで申請を行う。私たちのチーム・・・なんだか素敵な響きだ。
これからの異世界生活がもっと楽しくなる。そのための第一歩を、私は踏み出した!
「ギルドか・・・。あの頃が懐かしいな。」
ナレガは誰にも聞こえない小さな声で、そう呟く。
その姿はどこか寂しげだった。
ひーちゃんがナレガになつき始めました。
ちなみに二人の年の差は大体15歳ぐらいです。




