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引き籠りでFPSゲーマーの俺が異世界転移してアサルトライフルで無双したZE!  作者: ♰闇からいでし災厄♰
第二章 戦車分隊、異世界へ
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魔法学校の眠らない夜

気持ち新たに初投稿です。



「東の国・・・。」

俺達がいるのは地図から見て西側の地域だ。

ずっと夜なので正確なことは分からないが、事件が起こってからまだ一日もたっていないはずだ。

それなのにこの対応の早さ。このまま放っておけば他の国々もすぐにやってくるだろう。


「権丈院君、飯山君。頼みがある。」

山田さんが神妙な面持ちで俺たちの方を見る。


「分かってますよ。俺たちが塔に向かえばいいんですよね。」

「任せてください。すぐに大ババ様を見つけてきますよ。」


俺と飯山はほぼ同時に山田さんにそう告げる。


「うん。私はここで他国と交渉して時間を稼ぐ。ごめん。付いて行ってあげられなくて・・・。」

山田さんがうつむき、申し訳なさそうに俺たちにそう言う。


別に山田さんが悪いわけじゃない。彼女がここに残ることは理に適っている。

龍族も、魔法使いとも争いをせずに話し合いに持ち込んだ山田さんなら。安心してこの場を任せられる。


「すぐに戻ってきます。」

俺と飯山は覚悟を決め、銃を取り出す。


「危なくなったらすぐに戻ってきてね。無理だけはしないように。必ずだよ。」

初めて見る山田さんの不安そうな顔。俺たちはここで再会することを約束し、塔へと走り出す。


「彼らは希望だ。異世界から訪れた一つの希望・・・。」

ダフは祈るようにそう呟いた。


* * *


「なんなんだこれは・・・。」

マーレとシズクは高台を訪れていた。上から辺り全体を見ることで、どのくらい結界が広がったのか、今敵はどこにいるのかを探ることにしたのだ。


マーレは驚いていた。結界の広がり方が尋常じゃないぐらい早い・・・。

普通、大規模な結界というのは術式の完成のため、膨大な量の計算が必要になる。

そのため、完成するまでは時間がかかり術者にも隙ができる。


「おい、あれは何だ?」

シズクが魔法学校を指さし、マーレに尋ねる。


「あれは・・・大ババ様の魔法結界・・・。」


魔法学校にそびえる塔は、紫色の光に包まれていた。


「なぁ、あいつらは大丈夫なのか?少し前に龍族が魔法学校に向かったのも見えたぞ。」


シズクは焦っていた。戦車が使えるならともかく、生身のあいつらが影に勝てるだろうか。

魔法学校は影、そしてガクチョーの本拠地だ。何が起こるか分からない。


「やっぱり、私はイーヤマたちを助けに行く!」

我慢できなくなったシズクが走り出す。マーレは必死にそれを止めようとする。


「ちょ、待て!私たちだけで魔法学校に向かうのは危ないよ!一回里に戻ってこのことを報告しよう!」


「いーやーだー!」


マーレはため息をつく。こうなるとシズクは何を言っても聞かなくなる。

私だって権丈院たちのことは心配だ。だが、彼らにはしっかり者の山田さんもついている。無茶はしないはずだ。それに、魔法学校にいるのは大ババ様のような人だけではない。きっと、ワケを話せば彼らを助けてくれる人だっているはずだ。


「はーなーせー!」


「シズク、静かに。」


マーレがシズクの口を抑える。シズクも、何かを察したのか大人しくなる。



・・・影だ。はるか遠くにある木々の間を、影の大群が抜けていく。

里の方向でも、魔法学校の方向でもない。いったいどこに向かっている・・・?


シズクが弓を構える。マーレはそれを止める。


「今の私たちに適う相手じゃない。魔力の大きさも、数も、私たちが圧倒的に不利。」


シズクは弓をおろし、影たちの様子を探る。


「やけに数が多い。あいつらと一緒にガクチョーがいる可能性は?」


「分からない。とりあえず戻って里にこのことを伝えよう・・・。」


マーレが転移魔法を唱える。二人の体が光に包まれ、やがて消えた。

影たちはそれに気づく様子もなく、ただ一心にある方向へと向かっていた。

東の国には龍とか鬼とか天狗とか河童とか色々います。

適当です。

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