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フォカッチャで時短

大きなキッチンには肉の山が。それをグリルで懸命に焼く女性と大鍋でスープを作る女性。


シンクにはうず高く積まれた汚れた皿、ゴミ箱もパンパンだ。


隣の食堂を見ると、若い騎士達がゲームをしたり、おしゃべりをしている。


団長様をちらっと見たが何も言わないので、これが普通だと思っているのだろうか?


これは私1人が加わったところで、焼石に水だ。


とりあえず言いたいことは沢山あるが、感情をそのままぶつけても、話し合いは上手くいかない。

落ち着いて言いたい事をまとめてからにしよう。


「団長様、私は早速お手伝いを始めますが、後でお話しするお時間を頂けますか?あと、せめてゴミ出しを時間のある方に頼んでも宜しいですか?」


「わかった。他にも何か出来る事があれば言ってくれ」と団長様は足早に食堂の方へ行った。


私は女性2人に向かって言った。

「初めまして、アンナと申します。まだこのキッチンの使い勝手がわかりませんので、食器洗いをさせて頂きますが、他に先にして欲しい事がありましたら、お声をかけてください」


「初めまして、私はマリでこちらはケイト。あとで落ち着いたら自己紹介させて頂きます。とりあえずパンをお願いできますか?生地はできてますので、オーブンに入れてください」


「かしこまりました!」


私は息子たちの為にパンも焼いていた。と言ってもこねずに出来る時短フォカッチャだったけど。

スーパーの食パンを買ってきても、おやつでパン1斤全て食べてしまうので食費が嵩み、パンを自分で焼こうかと思ったが、なかなか面倒だしパン焼き器を買うお金もない。

なので前日の夜に材料を混ぜて、冷蔵庫で一晩寝かせて、朝に焼くだけの時短フォカッチャはよく作っていた。成型の必要もないし、前の日に余った野菜を適当に乗せて焼くだけ。


30人分のパンを丸めるより、焼いてからあとで切った方が早い。


オーブントレイにパン生地を伸ばして入れ、朝ごはんの残りらしきトマトのスライスがあったのでそちらとオリーブを乗せて、油を塗りハーブと塩を上にかけオーブンに入れる。


2人はあっという間にパンをオーブンに入れた私をびっくりした顔で見ていた。


「パンが焼ける間、食器を片付けますね」


食器は残り物がそのままで、こびりついてしまってる。私はお湯を沸かし、ソース汚れのひどいものはつけ置き、どんどん洗って行く。これは後で団長さんと話す時に改善案を話さなくては。


食器が洗い終わった頃にはパンも焼けていた。


「すごくいい匂いね、なんのパンなのこれ?」とマリさんが聞いてきた。


「私が住んでいた田舎のパンなんですよ、大家族だったので、パンを一個ずつ丸めるより早いので」


「お野菜を上に乗せれるのもいいわね、あの子達はお肉ばっかりでお野菜残すから困ってたのよ」とケイトさんもフォカッチャに興味深々だ。


料理ができたので、どうするのか見ていたら、団員達がお皿と食べ物をとりに来たので配膳はしてくれるみたいだ。


フォカッチャを見て不思議そうな顔をしていたが、そのまま持って行った。


そして、そのタイミングで団長様がキッチンにやってきた。


「みんなにアンナを紹介しよう、食堂にきてくれるか?」





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