聖女を救出せよ その2
(アラン目線です)
俺はロブの案内で町外れの宿屋まで来た。
あまり流行っていないようで、受付も閑散としている。
受付にいた眠たそうな男につかみかかる勢いで怒鳴った。
「ここにデカい麻袋を持った男2人が泊まってないか?」
受付の男が答える前に後ろから、何かをを落とす音が聞こえた。
そこには青ざめた顔の少年が食べ物が乗ったトレイを落としていた。
ロブが「お前どこかで見た事があるな、神殿の近くパン屋の息子じゃないか。お前の店のパンを食べるのを楽しみにしてたのに、帰ってきたら店が閉まっててびっくりしたぞ」と言うと。
すると受付の男が
「あ、そいつともう1人だよ、麻袋を抱えて部屋に行ったのは」
それを聞いた瞬間に俺はその少年に掴み掛かった。
その瞬間に少年は引き攣ったように泣き出した。少年の顔は真っ青だ。
「団長!気絶させたらダメです、落ち着いて」ロブが俺から少年を引き剥がす。
「こうするしか妹を助けられないんだよ」と少年はガクガク震えながら言った。
なんとかロブが少年を宥めて話を聞くと、死んだ父親が残したらしい身に覚えのない借金があり、借金取りが借金を返すまで妹を監禁しているそうだ。そんな時に外国人から借金を肩代わりする代わりに、聖女誘拐の仕事を持ちかけられたと。
「僕達は聖女誘拐の罪を認めます、死刑でもなんでもいいです、でも妹は絶対に助けてください」と大泣きだ。
俺は少年の頭をポンポンと叩き、
「お前達は明らかに騙されただけだろう、誰も罪にならないし、妹も絶対助けるから、いつその外国人がここにくるか教えてくれ」
「日が暮れたら部屋に来る事になってます」と少年がいうと。
受付の男が
「そういえば、お前さん達が来る前に外国人の男が2階に行ったな」
「お前、それを早く言え、部屋はどこだ!!!」と俺は今度は受付の男に掴み掛かった。
「2。。。2階の1番奥です」
俺は最後まで聞かずに、受付の男を突き飛ばして、階段を駆け上がった。
奥の部屋のドアが開きっぱなしで、中から女性の叫び声が聞こえる。
どうか間に合ってくれ。
「アンナ、大丈夫か!!!」と叫びながら部屋に飛び込んだ。
。。。これはどういう状況だ。
「あ、アラン様、ちょっと手伝ってください」
そこには、男を麻袋に入れようとするアンナと青年がいた。
そして袋の中の男は女性のような甲高い悲鳴をあげていた。




