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宰相様のお手伝い

あっという間に半年が過ぎ、私の16歳の誕生日ももう直ぐだ。


今日から騎士団の皆様は3日間の遠征に出掛けた。どうやら、近隣の森に大きなヒトカゲがでたらしい。


今回は浄化の聖女様も同行される。

彼女は18歳の美しい聖女なので、きっと騎士団の若い団員さん達は大盛り上がりだろう。そろそろ婚約者と結婚して引退の予定だし、今回の討伐が最後になるのかな。


私にはもちろんお呼びはかからないので、騎士団の寮で留守番だが、出発前にアラン様にマリさん達が休みの日は1人で掃除など無理してやらない様にと何度も言われた。


なので今日は宰相様の執務室にやってきた。


「騎士団が遠征に出かけたと聞いたので、呼び出そうと思っていた所なんだ、アラン団長がお前を寮に1人にするなと言ってきったからな。随分仲良くなったみたいだな」


「仲が良いんですかね?アラン様は前に私の事を母親のようだと言ってましたがね」


「なんだそれ、あいつはマザコンだったのか?」


ちょっと言い方!マザコンの何が悪いのよ。息子達は立派なマザコンだったけど、女の子にも優しいからモテてたわよ。


「それはそうと、来年の討伐予算案が財務から来ているんだが、どうにもわかりにくい。まとめ直してくれないか?国王陛下に明日説明しなきゃいけないんだ」


私がちらっと、資料を見ると。

過去5年、討伐費用と内訳が書いてあるが確かにわかりにくい。


移動費と防具など機材費がごっちゃ混ぜだして、合計が書かれていないので、予算内なのかオーバーしているのか分かりにくい。


そこで私は、家計簿を応用した表を作り、過去5年分の予算の中で何に1番お金が使われているのかを各年毎の円グラフで説明した。


「去年と今年の予算を元に来年の予算案を出してると思うのですが、来年は移動費より設備費を多めに割り当てておいた方がいいと思います」


「何故だ?移動費が毎年1番多く予算割り当てられているぞ」


「それはここ数年の討伐は国の国境に近い、王都から遠いところに行っていたみたいですが、今年からだんだん王都に近い場所での討伐が多くなっています。これは3年周期で起きている様なので、来年はさらに移動費が減るでしょう、しかし防具の耐久年数は5年ごとで丁度来年になります。なので今から鍛冶屋への通達をして、早めに作り始めて貰うのも良いと思います」


宰相様は円グラフを見て、黙っていたが。

私を見て、

「やっぱり寮のお世話係には惜しい人材だ、豊穣の聖女は引退した事にして、ここで働いて貰える様にするか」


なんか怖い事いってる。


「私は結婚の予定もありませんし、ほら新しい聖女は前の聖女が力を失わないと現れないんですよね」


「ああ、結婚して純潔を失えば力が無くなるんだよな。いい結婚相手を紹介してやるぞ」となんかお見合い写真みたいなのをゴソゴソ出している。


もう前世で結婚はこりごりだ。

子育てはもう一回したいけど、今は独身寮の団員さん達が息子みたいなもんだし。


「では()()()、私は寮の方の仕事がありますので。失礼致します」


私は宰相様が追っかけてくる前に執務室から逃げ出した。


「ふむ、これは上手くすれば、私の悩みとあいつの悩みも一気に解消できるかもな」と手に持っていた、1枚のお見合い写真を見つめた。





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