表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

喬木まことの短編

ダメ出し王子ーダメ出しなしの、ある日の午後ー

作者: 喬木まこと

短編【ダメ出し王子 ーそれは致命的だなー】のオマケ的な後日談。

あまりにもフレデリックが褒められすぎてるので、ただの変態だということをばらしてやる。

講義が長引いたため、少々遅れてモートンが生徒会室へと向かうと、書記や会計の後輩達が部屋の外でうろついていた。


「どうしたんだ?」


休憩だとしても、部屋の前でフラフラせず、中で茶でも飲めば良いのにと思いつつ声をかける。


「いえ、お邪魔してしまうと申し訳ないので」

「なんじゃそりゃ」


おそらく中にはフレデリック王子がいるだけだろう。婚約者のご令嬢も一緒ならば、気を利かせた彼らの言い分もわからなくもないが、今日は王子の婚約者様はいないはずだ。


「ちょっと、先輩!」


後輩に制止されるのを振り切り、ノックの後に扉を開ける。


「失礼しまーす」

「うん」


軽く返事をしたフレデリックは何かを熱心に読んでいる。ただ、その表情がちょっとヤバい。何やら愛おしげな微笑みを浮かべ、恍惚感溢れている。


「確かに様子がおかしいな」


お側にいてはいけないような雰囲気だ。おそらく、後輩達は婚約者からの恋文をそれはそれは嬉しそうに読んでいると勘違いしたのだろう。


「殿下、何読んでるんですか?」


しかしモートンは気にせず尋ねた。後輩達の「え、デリカシー、お家に忘れて来ましたか?」という視線を感じる。


フレデリックは手に持っていた物を持ち上げる。それは便箋ではなく、魔術学会が発行している論文冊子でだった。


そして得意げに言う。


「私の婚約者殿の論文が掲載されたんだ」

「それはそれは」


高等学園の学生で魔術学会に論文が認められるなど、そうはない。フレデリックの婚約者は間違いなく才女と言って良い女性だ。


「素晴らしいだろう、最高だろう、私の婚約者は」

「はいはい」


しかし自慢と惚気が止まらなくなるので適当に受け流す。また、後輩達に「な、気にすることないんだぞー」と視線を送るのも忘れない。


幼い頃から学友として付き合いのあるフレデリック第二王子は、一見、立派な王族だが婚約者へのラブが止まらない。年々、酷くなっていくが、特に害はないので、こうして周囲が必要以上に気を使い過ぎることだけ、気にしてやればいいとモートンは思っていた。


だけど、婚約者の論文読んで、うっとりしてんなよ。フレデリックは最近ちょっと変態じみている。


「そういえば、()()三人は休学届を出したそうですよ」

「ふーん、そうか」


フレデリックは全く興味のない返事をした。もう、すっかり三馬鹿令息よりも、愛する婚約者の論文に夢中だ。


先日、とある令息三名が一人の令嬢を連れてフレデリックに直談判した。その内容は平民上がりの男爵令嬢が周囲の令嬢達から受け入れてもらえないので、何とかして欲しいとの事だった。


その話を聞いた時のモートンの感想は「馬鹿なの?」であった。


そもそも、ただの男爵令嬢の人間関係の改善を王子に依頼する事からして非常識だ。「僕らはアッタマ悪いでーす!」と王族に示してどうするつもりだったのか。


特に不味かったのは、その男爵令嬢ティティの発言だ。王子を前にして「王子様とけっこんしたぁいですぅ」ときたもんだ。「フレデリック」と名指しはしていないが、国王によって決められた婚約者がいる王子に対してこの台詞。誤解を招きまくりだ。令息達はそんな事を宣う令嬢を連れて来たのだ。王家に反意ありと疑われてもおかしくはない。


しかし国王ではなく、令息達の家に連絡をしたのは、温情でもあるが、彼らの親族に対して、貸しをつくることにもなった。つくづく抜け目のない王子だと思う。


ただ、公衆の面前での出来事であったし、すでに王家に伝わっているだろう。令息達の親も理解しており、すぐに行動に移したので、彼らの()は明確な罰を受けずに済んだのだった。当の令息達が今後、返り咲けるかは本人達次第だが、モートンは微妙なところだと考えている。


そして、令息三名の未来をぶっ潰したティティ嬢はと言うと、まったく力のない家なので放置されている。特に何かせずとも、貴族社会から淘汰されていくとの判断だ。令息達や彼らの婚約者達の家からは恨みを買ってしまっているだろうし。


ただ今後は……


「殿下、ティティ嬢のことですが」

「誰だっけ?」


フレデリック王子、興味のない女忘れるの早過ぎ問題勃発。もう関わりたくないって言ってたもんなぁ。


「ほら“おもしれー女”の」

「アレか」

「よく、中庭でポツーンと言って佇んでるんですよ」

「んん?」


そこで、やっとフレデリックは顔を上げてモートンを見た。


取り巻きの三馬鹿令息がいなくなったティティを構う者はいなくなってしまった。完全ボッチとなったティティは昼休みや放課後に中庭に立ち続け、時折「ポツーン」と()()()いるのだ。


「ポツンと佇んでるのではなく、“ポツーン”と言いながら佇んでいるのか?」

「はい、しかも男子生徒が横切るタイミングで“ポツーン”と発していました」


モートンの言葉にフレデリックから「ブッホウ」という王子様にあるまじき爆発音が聞こえた。


「そうやって次の獲物を釣り上げようとしてるんだな。あはは。いや、本当に“おもしれー女”というのは愉快だな。あははは、今度見に行こうかな」

「娯楽にしちゃダメですって」

「でも、ひっかかる男なんて、もういないだろう」

「ええ、男子生徒は無視しています」

「その言い方だと、誰か接触したのか?」


元から令嬢達には距離を置かれていたし、三馬鹿の話しが学園中に駆け巡った後、令息達からは、ティティは危険物扱いになっている。そんな彼女に声を掛ける者などいるのだろうか。


「ジョアンナ・ハート嬢だと?」

「そうです」

「そうか、彼女か」


ジョアンナは子爵令嬢だが、元々貴族だった訳ではない。母親は幼い頃に亡くなり、平民の地方文官である父が男手一つで育てていた。しかし、その父も派遣先の山での事故で亡くなってしまう。その後、ジョアンナは父の兄である子爵に養女として引き取られたのだ。


そう、ジョアンナはティティ嬢と似た境遇なのだ。しかし、ティティと違い、ジョアンナは貴族としてのマナーや常識などを学ぼうと努力している。また、のどかな地方で育った朗らかな気質もあり、他の令嬢達から好意的に受け入れられていた。


「殿下の婚約者様とも面識があると聞きましたが」

「ああ、慈善活動で何回か一緒になったらしい」


ジョアンナは、王都や学園生活には、まだまだ馴染めていないようだが、細やかな気遣いができ、機転のきく令嬢だと聞いた。しかし貴族としては少々、いや、かなり人が良過ぎるのではないかと婚約者は心配していたのだ。


声をかけたのも、自分と似た立場のティティが学園で孤立してしまった事に胸を痛めたのだろう。


三馬鹿令息はともかく、世間知らずなだけの善人が“おもしれー女”に利用されるのは見過ごせない。何より愛しの婚約者はジョアンナを気に入っている。


「モートン。それで、ティティ嬢とジョアンナ嬢の状況は?」

「いえ、それが……」


モートンの説明が終わるとフレデリックは椅子の背にもたれかかる。


「そうだった、ジョアンナ嬢には合法ストーカーが付いてたな。良かった良かった」

「“良かった”じゃ済みませんよ。ストーカーは殿下に苦情の一つや二つ言いに来ますよ」

「来るだろうな。はっはっは」


フレデリックが呑気に笑っていると、侍従から同級生である伯爵令息から面会の希望があると伝えられた。フレデリックは部屋に通すように伝えると、入室してきたのは、しかめっ面で大柄の体格の良い男であった。


フレデリックはにこやかに声を掛ける。


「やぁ、マリーちゃん」

「なっ」

「ご機嫌斜めのようだね?マリーちゃん」

「くっ」

「少し落ち着いて、紅茶はいかがかな、マリーちゃん」

「殿下、マリオスをからかうのは、やめてあげて下さい」


早々に遊ばれ始めてしまった男を哀れんだモートンは、フレデリックを諫めた。「マリーちゃん」と呼ばれるその男こそ、マリオス・グレイ伯爵令息。彼はジョアンナの婚約者だ。


「聞いたよ。危険人物の魔の手からハート嬢を守ったらしいじゃないか」


フレデリックは何事もなかったかのように侍従に紅茶を用意させつつ、マリオスを称えた。


「当然です。婚約者ですから」


マリオスが言うには、ボソボソ呟きながら中庭に立ち続けるという奇行を繰り広げているティティに対し、ジョアンナは他人事のように思えなかったそうだ。


「共感力が高過ぎないか?」

「そこがジョアンナの長所の一つです」


ジョアンナも学園に入学した際。これまでとは違う、煌びやかな世界を目にし、浮き足立つ感情もあったと言う。


「そこで自分を律する事が出来たハート嬢と、アレは全く異なる人種だと思うがな」

「それについては完全に同意しますが、ジョアンナの慈愛の深さは、害虫にも及ぶのです」


そして、ティティを心配したジョアンナはとうとう声を掛けてしまったのだ。


「あの、ずっと、そこに立っていらっしゃいますが、もし良かったら、私とお話しませんか?困っていらっしゃる事があれば、お力になれるかもしれません」


おそらくティティの求めていたのは男子生徒だ。同情した男に声を掛けられるのを待っていたのだろう。しかし、引っかかったのは女子生徒。だが贅沢は言ってられる余裕はないはずだ。ティティもお人好しのジョアンナを利用して、しれっとボッチを脱出するために動くと思われた。


ところがティティは焦っていたのか。それとも、被害者意識が肥大化していたのか。はたまた、ただの馬鹿なのか。理由は分からない。


「……ひっどぉおうぃい!」


ティティはヒドイヒドイと喚き始めた。


「ヒドイわぁ!ティティがここにいちゃあ、いけないんですかぁ!ヒドオイ!ティティはここにいたいだけなのにぃ!ここに立っているだけなのにぃ、イジワルいうなんてぇ!ヒィドオイ!ティティが元ヘーミンだからぁ!ヒドオイ!ヒドオイ!ヒドオイ!」


哀れジョアンナ嬢は、未知との遭遇に脳が停止してしまったらしい。固まる慈善の令嬢にティティは被害者ムーブをぶつけ続けた。


「何をしているんだ」


そんな状況を良しとしなかったのはジョアンナの婚約者であるマリオスだ。颯爽と登場するとジョアンナとイカレポンチに声を掛けた。


「はぁあん、ヒドイんですぅ。ティティはぁティティはぁ」


ティティは女生徒に意地悪された自分を、マリオスが助けようと声を掛けてきたと思っていたのだろう。


「ハート嬢、私だ。気を確かに」

「ハッ!グレイ様、私……」

「ぴえん、ぴえん、ティティ、怖かったぁ」


しかしマリオスはティティを完全無視をして、ジョアンナの肩に手を置いた。


「ハート嬢、君が心の優しい人であることは知っているが、誰かれ構わず、それを見せてはいけないよ」

「申し訳ございません……」

「いや、君が謝る必要はない。ただ、慈悲をかける価値もない存在もあるというだけの話だ」

「ヒドオイのぉヒドオイのぉヒドオイのぉ」


まさか、声を掛けただけで「酷い!」と責められるなどジョアンナは予想もしなかった。いや、誤解を生むような言い方をしてしまったかもしれない。しかし、そんな気持ちをマリオスは気付いてるようで、首を横に振った。


「不審な行動をしている女子生徒がいると聞き、生徒会役員と教師にも来てもらっている」


マリオスはジョアンナがティティを気に掛けている事を察知しており、今日あたり動くのではと当たりを付け、生徒会役員であるモートンを呼び出し、教師にも立ち会いを頼んでいたのだ。


「どうも、生徒会です」


こうした事情により、モートンはジョアンナがティティに陥れられそうになってきた事を目撃しており、彼女達の発言も全て聞いていた。


突如現れたマリオスやモートンに向かって、被害者アピールをしていたが、彼らが自分に対して同情的でないことを段々と気が付いたティティ。


「ええとぉ、ティティ……ビックリしちゃってぇ」

「中庭で不審な行動をしている女子生徒がいると相談がありましたが、まさか、虐めの捏造を企んでいたとは。あなたの言動は全て、見せてもらいました。学園側に報告させて頂きます」

「ちがもぉーん、ティティ、こわかったんだもぉーん」


モートンの言葉にプルプルと震えはじめたが、そんな行動で誤魔化される事はない。


「噂通り性格が悪いな。ハート嬢は“力になれることがあるかもしれない”と言っていただろう。怖いなどと妄言を吐くな。この件はグレイ家から正式な抗議をさせてもらう」


マリオスにも冷たくあしらわれ、ティティは教師達にしょっ引かれて行った。


「本日の昼休みの事です」

「なるほど」


ずいぶん、情報が早いと思っていたらモートンはマリオスに引っ張り出されていたのかとフレデリックは納得した。


フレデリックとしてはティティは大した脅威にもならないと思っていたが、少々認識が甘かったのだと反省する。病気を持っていそうな捨て犬や捨て猫を保護する慈善家もいると聞く、世の中には完全な善意で動く人間もいるのだ。


マリオスの愛しの婚約者が頭のおかしな女の餌食になりかけたのだ。フレデリックが放置したおもしれー女のせいで。


「私が()()()()、その場にいたから良かったものの」

「マリーちゃんは基本的にジョアンナ嬢に張り付いているだろう」

「そ、そんな事は……」


しかしジョアンナには詫びを入れたいとフレデリックは考えてる。


「だが危険に晒したのも事実だな。ハート嬢とマリーちゃんを私の店に招待しよう」


フレデリックは個人資産でいくつか事業を起こしており、その一つが王都で人気にのカフェを併設したパティスリーだ。


友好国ルヴァラン皇国へ留学した際、一緒に来た婚約者が皇都で初めて食べたマカロンにいたく感動した。フレデリックは、早速自国から才能あるパティシエを皇国に修行に来させ、婚約者が帰国後も大好きなスイーツを堪能できるよう手配し、どうせならと自分達がお忍びでデート出来るスポットまでつくりあげたのだった。


そのパティスリーは今や王都の女性達が通い詰める人気店となっている。カフェの予約は3ケ月待ちもざらであるが、オーナーが王族のため、高位貴族だろうが金持ちだろうが、店側に理不尽な要求は出来ない。


意中の女性を連れていくことが出来れば、それはもう好感度が爆上がり間違いなしの店なのだ。


「オーナー専用個室を用意させる。()()にはもってこいだろう」

「こっこっこっ告白?」


フレデリックの言葉にマリオスは固まった。


周囲から好意が丸わかりのマリオスであったが、ジョアンナへの想いを彼は非常に拗らせていた。なんせジョアンナへの恋心は10年以上熟成されているのだ。


出会いは二人が幼少の頃。マリオスの生家の領地にジョアンナの父は王宮より派遣され、幼いジョアンナも父と共にやってきた。


ジョアンナとマリオスはその際、出逢っていたのだ。のどかな領地で二人は共に育つ。しかし……


初めての挨拶の時。


「こんにちは、わたし、ジョアンナよ。あなたは?」


マリオスは可愛らしいジョアンナに一目惚れしており、上手く返事をすることができなかった。


「わ、わたしは、マ、マリ……」

「マリーちゃんね。いっしょに、あそびましょ!」


おまけに当時のマリオスは、今の厳つい男とは思えぬ、小柄な美少年であったため女の子だと勘違いされた。


マリオスは訂正出来ぬまま、よく遊ぶようになったのだが、ジョアンナの父が別の領地に派遣される事になり、二人は離れ離れになる。


三男とはいえマリオスは伯爵令息。平民の文官の娘とは結ばれる事は難しいだろう。幼くても聡い彼は理解しており、淡い初恋は思い出として、厳重に心にしまっていた。


しかし、運命は動いた。


子爵家の養女となったジョアンナと再会したのだ。その時の衝撃たるや。マリオスはすぐに父に頼み込みジョアンナの婚約者としての立場を得た。


ハート家は実直な領地経営をしており、また親族には優秀な文官も多く、ハート家との縁組は決して悪いものではなかったのだ。


ところがマリオスはかつての幼馴染に自分の正体を明かせずにいる。ジョアンナは政略の絡んだ縁組だと誤解したままだ。マリオスは婚約者でありながら片想い継続中なのだ。ただし、貴族社会に不慣れなジョアンナが困らぬよう、ストーカーの如く彼女の周辺をうろつき、様々な面から婚約者を守っていた。


何故、そんな事情を知っているかと言うと、話させ上手のフレデリックが懇親会を兼ねた学園の夜会で、酒を勧めて、ほろ酔いになったマリオス自身から全て聞き出したのだった。


以来、マリオスは「マリーちゃん」とフレデリックから呼ばれ、おちょくられるようになる。フレデリック本人はマリオスの恋を見守っていると言い張っていた。


そして今回は詫びも兼ねて、二人の仲を進展させるべく、パティスリーに招待すると言う。


フレデリックが自分の婚約者とのデートのためにつくらせた個室にはこだわりの調度品や美術品が置かれ、また広めのテラスがあり、そこには常に美しい花々が咲き、王都の景観を望むことができつつも、プライベートは保たれる設計になっている。ロマンティックがこれでもかと詰め込まれた社交界で噂の一室だ。


「私の店は告白にはもってこいだぞ。マリーちゃん」

「いやっ。しかし、もし……!」


成績も優秀で卒のない男であるが、ジョアンナに関する事はヘタレなマリオスは絞り出すように言う。


「“私もずっと愛してた”と、ジョアンナに言われたら、正気を保てる自信がありません」


えー相思相愛の設定なの?と横で聞いてたモートンは思った。


「はぁはぁ、想像しただけで呼吸が……!」

「いや、私は“マリーちゃん”がマリオスだと言うことを告白したらどうかと言ったのだが」


妄想が走り出したマリーちゃんにフレデリックの声は届かない。こりゃ、ダメだ。


「愛してる!私は生き続ける!君が望む限り!」

「あーうん、やっぱり、個室はなしだ。開放的なテラス席を用意させる」


婚約しているのにストーカー化している男とジョアンナを二人きりにするのは、まだ早いか。フレデリックの見立てでは、ジョアンナもマリオスを憎からず想っているように思うが、しばらくは、この状態が続くだろう。


「まあ、頑張れよ。マリーちゃん」

本編より長くなっちゃった。

おまけにフレデリック以外にも変態な男が現れちゃった。フレデリック、マリオス、共に溺愛を通り越して変態。


ちなみに、フレデリックは留学先の皇国の第二皇子にパティシエの修行先を紹介してもらいました。この第二皇子は一見、にこやかな皇族ですが、無駄が嫌いな合理主義で、妹を溺愛しているシスコン。フレデリックと第二皇子は、お互いに通じるものがあると感じており仲良くなる。


明日7時、この話の人物紹介などを【 短編の後書きとか解説とか 】にて公開予定

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
愛情が根底にあるのなら、嫌われたくないという理由で女性達の前ではそれなりにまともでしょう。 (その他はモートンとか使用人とかが頑張るしかない) 残念ながら、フレデリックの評価は揺るぎませんでした(許容…
変態だが、婚約者が受け入れてるなら害がないからセーフ!そこんとこどうですか、婚約者さん。 類は友を呼ぶし、変態は1人見たら10人いる( ˘ω˘ )
フレデリック? 誰だっけ? と、鳥頭をフル稼働させて思い出しました! あの王子様! 婚約者激ラブ! ボッチ飯して 無 意 識 に婚約者の好物のマカロン注文してたあの人ですか! 今回 は おかしなのに…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ