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ブックマークといいねに気づきました。ありがとうございます。


 まだ目処はたっていないようだと聞いてスーは肩を落とした。スーのりんごに対する思いの強さが息苦しいくらいに伝わってくる。

 スーから謎のりんご圧を感じる。あまり深掘りしないほうがよさそうだと貫太の直感が告げている。


「まさかマジのりんご好きとはな」

「兄ちゃん、なんか言った?」

「なんでもない。こっちの話」

 にこやかな表情(かお)を見せつつ隆は何か呟いたが小声すぎて貫太は聞き取れなかった。


「なんだったら、鈴木くんが名谷教授のゼミに入って研究するっていう手もあるぜ」


 隆の提案にスーの心はかなり動かされたようだった。

 ちなみに七宝学舎高等部の園芸部は農学部の手伝いに駆り出されることがある。

 七宝大学農学部を目指すなら七宝学舎高等部に入学し園芸部入部で人脈を作っておくと大学入学後の生活がスムーズになると思う、と隆はやり手営業マンみたいに七宝学舎高等部から入学するメリットを滔々(とうとう)と述べた。


「どう?」

「あー……。ちょっと……無理ですね。俺、下に弟四人いて大学行くにしても国公立で頼むって親には言われてるんで……。七宝学舎ってお高いんでしょう?」


 最後、テレビショッピングみたいになったなと貫太は思った。

 弟がいるのは知っていたが五人兄弟だとは思っていなかった。スーの面倒見のよさはそこからきてるんだなと勝手に納得する。


 それにしてもさすが首席。真っ先に学力の心配をした自分とは観点が違う。

 学費のことなど考えもしなかった。


 スーは安くはない学費を弥彦に聞き、自分には関係のない話と割り切ったらしく隆に大学について質問しだした。


「斉藤さんは農学部なんですか?」

「俺は理工学部。長田(ながた)が農学部だ。あ、長田っていうのはこのりんごくれた奴な」


 学部は違うがサークルが一緒で仲良くなったらしい。所属サークルは漫画研究会だと隆はなぜかドヤ顔で言い放った。


「……兄ちゃん……。漫研だったの?」

「言ってなかったっけ?」

「人のこと散々アニオタとか言っておいて……?」

「あれは貫太とマモの反応が面白すぎるのが悪い」

「兄ちゃんもぷにキュー、知ってたんじゃん!」


 ぎゃんぎゃん噛みつく貫太を隆はニヤニヤしながら余裕で受け流した。


「貫太、聞かないと」

「え?」

「牛島が言ってた週末のアレ」

「あ」


 スーに促され、貫太は今の今まですっかり忘れていた週末イベントを思い出した。


「なになに、どうした?」


 そんな二人の様子に何か面白そうなことがありそうだと隆が食いついた。



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