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2023.04.02
前話40にてビデオ通話会議を終了させてましたが、通話内で葉月と晴香の関係性など掘り下げたほうがいいと判断し、ビデオ通話は終了せず、会議が続く方向に加筆修正しました。
修正前に読まれた方はお手数ですが前話を再度、読み返していただけると幸いです。
葉月が晴香を止めるわけがないと隆は呆れている。
紗帆は優しく言い聞かせるように話しだした。
「見る限り、二人の仲はあまり上手くいってる感じはしなかったわねぇ。表立っては仲良し風だったけど。私が思うに葉月ちゃんははるちゃんが何かをしてるのはわかったうえで、はるちゃんを放置してたんじゃないかしら」
「わかってて放置としたら……葉月サンは晴香サンが闇堕ちするのを待ってるってことっすね」
「闇堕ち……。嬢ちゃんの目的はあの子に追放者の証を出させて一族から追放することか? だとしたら……いや、とんでもねぇな」
「お互い様。あのお姉さんだって自分の従姉、七宝不適格にしようとしてたから。やってることはまるっきり一緒だね」
「貫太の謎提案のおかげで二人が何をしようとしてるか、なんとなーくわかったんじゃなーい。二人ともヤバすぎっしょ」
自分のことをすぐにでも報告したいほど喜びを共有したい相手と葉月が思ってたわけではなかったのだと貫太はようやく理解した。
それにしてもと思う。七宝として責務を果たすつもりがないと看做されたら自分が追放者になってもおかしくないのに。
「葉月さんてずいぶん、危ないことしたんだね……」
そうまでして晴香を嵌めたかったのだとしたら、葉月の晴香に対する嫌悪感の強さにゾッとした。
実際の話、七宝となった者は一族のなかでも特別、加護が強く働く。七宝を罠に嵌めようとするのは追放への近道と嘯く者もいるくらいなので、葉月は自分より先に晴香が自滅するとたかを括っていたのだろうと紗帆は暗い表情で呟いた。
「『逃げたい』も、はるちゃんを煽るために言ったんでしょうねぇ。はるちゃんが家の後継問題で自分達を恨んでるのは気づいてたろうし」
「自分は追放者にならないように立ち回ってたけど本来の代替わり期間を過ぎちまったから名乗りでたってところか」
「二人とも相手を追放者にしようとしてると仮定して……。葉月ちゃんはおそらくこれ以上は動かない、いえ動けないわね。最初にはるちゃんを煽ってあとは相手が勝手に自滅していく算段のはずよ。これ以上のことをしたらいくら七宝といえど無事に済むかわからないもの」
紗帆の推測を聞きながら貫太の中で戸惑いが広がっていく。
葉月が晴香を好きじゃない──いや、嫌いなのはその通りなのだろう。
だが、なぜ──
「何でそこまではるさんを追放者にしたいのか、わっかんないんだけどー」
ナオミの言葉に貫太は大きく頷いた。
そうなのだ。晴香が叔母一家に恨みを持つのはまだわかる。家を乗っ取られたというのは晴香の思い込みか、はたまた事実か、貫太にはわからないが。
なぜ葉月はそこまで晴香を嫌うのか。どう考えても葉月のほうが恵まれているのに……?
「人の心は摩訶不思議ってやつだな」
弥彦がよくわからないことを言った。




