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 追放者──一族から完全追放された者。今まで当然のごとく持っていた一族の力と神の加護を失った者。


 その子どもはどういう扱いを受けるのか。貫太には想像もつかない。

 だが、隆の話を聞く限り、ひどい扱いは受けていないように思えた。


「じゃあ晴香さん、別に意地悪で教えてもらってないとかじゃないんだ」


 息苦しさがなくなったように感じる。

 ホッとしたような貫太に隆は苦笑した。


「ないと思うぜ。昔はともかく今はそんなことしたら非難轟々だし。そもそもどんなことしたら追放に繋がるか、そこまではっきりわかってないからな。意地悪して追放とか洒落になんねーだろ」


 もちろん明確に追放者認定される行いはある。

 七宝の力を私利私欲に使うこと、七宝に選ばれたにも関わらず、その役目を全うしないこと、それらは厳禁であった。

 故意に一族の不利益になることもしないほうがいいと隆は述べる。


「でも親切だよね。段階があるんなら気をつけられるもん。あ、晴香さんは見えないか。教えてあげる?」


 隆はなんとも言えない表情(かお)をした。

 それを見てチベットスナギツネを思い出した貫太の感覚は間違ってないはずだ。

 追放者の証は一族の人間なら男女関係なく見えるが、証が出ている本人には見えないという不親切仕様だった。


「ええっ、何それ。それじゃあ気をつけられないよ?」

「なあ、追放者の証が出るってどういうことかわかってるか?」


 隆は呆れ顔だ。

 貫太が首を傾げたところで夕飯ができたことを告げる声がする。


「時間切れだな」

 その言葉を残し、隆はそそくさと部屋を出ていった。


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