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第十九話 今後の計画はCCCCCCCCC

「そうか。取りあえず、自己紹介も済んだことだし、次は今後の冒険者としての行動を話し合おう」


「分かったわ」


「まず聞くけど、レノールの冒険者になった目的はAランク冒険者になることだよね」


「そう」


 荒木が再確認のためもう一度聞くとレノールは頷きながら答えた。


「取りあえず。モンスター討伐のできるランクになったから、CCランクまで一気に上げたいから、ダンジョンでたくさんのモンスターを倒したいと思ってるんだけど」


 実際のところCランクまで行けばれ半年に一回だけ依頼を受けるだけで、臨時にお金を得ることの出来る冒険者を続けることが出来るから問題ないんだけど、一応もっと上のランクを目指す可能性のことも考えてCCランクまでは行きたいな。


「なんでCCランクまでのなの?」


レノールが中途半端なランクを目指すことに疑問を思い聞いてきた。


「Bランクに上がるには試験があるからな。面倒だから」


 確か。Bランクに上がるためには、同ランク以上の冒険者が同行して、試験で十分な評価をするしかランクを上げられないらしいから。そうなると、時間が掛かかるし、一つのランクを上げるのにも時間が掛かって面倒だからな。


「試験官が付くだけですよ」


 レノールの感覚ではそれくらいはすぐにできるので、我慢くらいできるだろうと思っていた。


「数週間拘束される程暇でもないからな。CCランクからはのんびり上げたいんだけど、どう?」


 高ランクになれば色々と情報収集がはかどるようになるが、魔王軍との戦争が直近に迫っているし、エヴァンジェリアの対応もあって、いつ何が起こるか分からないから今の目的と情報収集以外に時間を割きたくないんだよね。


「まぁ、私も慣れれば一人で上げるつもりだから好きにしていいんだけど、何か用事があるの?」


「調べたいことが有るから」


「調べたいこと?」


「俺は異世界から来たからな。この世界の情報を調べたい」


 荒木は抽象的に話して目的を誤魔化そうとしたが、レノールがその調べたいことを具体的に聞いてきたので、仕方なく話すことにした。


「別に試験なら調べながらでもできると思うけど、それに荒木ならランクを上げるのは簡単でしょ」


「俺の場合はレノールと違って、情報を優先したいからな」


 俺ならば余裕で最高ランクに到達できそうが、到達できたとしても得られるものは名声と大金と多少の情報と進入禁止の所への許可。俺にとって自力でも難なく手に入れることが出来るし、お金も強いモンスターを売れば大金になる。だから冒険者は登録抹消されない程度に依頼を受ければいいだけの趣味の範囲になってしまっているからな。


「何の情報が欲しいの?」


 レノールは何もわかっていないのか荒木に聞いてきた。


 発展のしていない異世界ではまだ情報とかはそんなに重要でもないのか。本質を話して奪われなければいいだけの話だから、理由は行ってもいいか。


「この世界に付いて何も知らないから情報が欲しい。情報があればこれからどう行動していくか方針を決められるからな」


「?」


 レノールは頭に疑問符を浮かべた。レノールは何故情報を集めるのか分かっていないようだった。


 ここは俺から情報を得ようとしているリクシーが適任だな。


「リクシーなんか言ってやってよ」


 荒木は自分の情報を抜き出そうとしているリクシーに任せた。


「ダンジョンで罠を知らないことは危険って知ってるよね」


「なるほど」


「つまり、荒木は知らないことが怖い、臆病者なのよ」


 リクシーは荒木と遊びたくなったのか挑発した。


「そうそう」


 荒木は臆病者と言われたがそう誘導しているので頷いて、さらに臆病者だということをみんなに認識させるために言った。


 俺の場合は普通の情報なんてどうでもいいからな。危険を凌ぐための情報と勘違してもらいたいからリクシーに感謝だ。


「納得するんだ」


 リクシーは強がって反論してくる姿が見たかったのかつまらなさそうに言った。


「へー」


 そこまで情報は必要ないと感じていたレノールは二人に納得させられ、感心していた。


「というわけで、明日準備をしてからCCランクまで一気に上げるつもりだから一緒に付いてくる?」


「いいの?」


「いいよ。チーム登録の仮だ。CCランクまでだけどな」


「ありがとう。それで一つ質問なんだけど、もしかして、一気に上げるってダンジョンに入って討伐数で上げるの?」


「あぁ、一々依頼をこなしたら時間が掛かるからな」


「依頼でないと相当な数か、相当強い敵を倒さないと行けなくなるけど」


「余裕、余裕。それにチーム行動すれば、一緒にランク上がるから」


 この世界のダンジョン入ったが、ボス部屋くらいしか、雑魚がいないからな。他のモンスターはいてもいないような感じだから、俺がいればランクを上げる分には余裕だ。それにエヴァンジェリアはしばらく資料を探しているだろうから、1週間くらいは出払っても問題ないはず。


「そうね」


 レノールは俺がドラゴンを倒していることを知っているのですぐに納得した。しかし、荒木の後ろにいる3人は荒木の実力を知らないので、どこにそんな余裕があるのか疑問だった。


「今後の予定はとりあえずランク上げでいい?」


「はい」


 レノールは迷いなく言った。


 俺以外の人たちとチームを組んでもそんなにすぐにランクは上がりそうにないからな。ランクを上げやすいと思って、賛成してそうだ。まぁ、俺も師匠には興味あるからいいけど。


「なら、解散だな。準備は明日の朝から始めて、夕方くらいに出発するから今日はもう自由でいいだろう」


「2階はこの応接室以外は空き部屋だから、自由に使って、これがその部屋の鍵」


「ありがとう」


 荒木は二つの空き部屋の鍵をレノールから受け取った。


「今日は疲れたから私も休みたいから、部屋に戻る。一回の玄関直ぐ横の部屋にいるから何かあったら訪ねて」


「わかった」


 荒木が鍵を受け取るとレノールは応接室を出た。レノールは階段を降りて自分の部屋へと戻って行った。


「俺たちも空き部屋に行って休むか」


 荒木達は応接室から出て、空き部屋に向かった。


 俺が自由に行動できなくなるから一応部屋は分けておこう。


「3人は右の部屋を使って、俺は左の部屋を使う」


「え、夜伽をしないの?」


 部屋を別々にすると言ったとたんリクシーが驚いたように答えた。


「戦闘で買ったからな。それに2部屋使えるしな」


「女ばかりだけど」


 なるほど人選でそういう目的だと思われたのか。


「いや、女性の方が強いから仕方ない」


 一般の人たちは男性と女性の力量差はないけど、戦闘する者は魔力の影響か女性の方が強いからな。エヴァンジェリアに女性の奴隷を集めようと思ったが、強いものを集めるとなると必然的に女性になったからな。


「確かに、そうね」


 ご飯を与えて上げないとな。適当に美味しいオートミールを上げよう。他の料理も上げたいが保存のきくもの以外存在しないから、作ってあげたいが材料がないから今度にしよう。


「それとこれが食事と水と鍵。部屋でゆっくり休養してね」


 荒木は気の世界から保管してある美味しいオートミールを木の皿に移した状態で、スプーンと竹の水筒を一緒に取り出してみんなに配った。


「ありがとうございます」


「へー」


 リクシーは自信にある荒木の象が違ったらしく、普通に感心していた。


「…」


 レジーナはまだ無言だった。


「食べ終わったら魔法で木と竹は燃やしちゃっていいよ。それじゃ、お休み。何かあったら俺の部屋に来て」


 荒木はそのまま3人の返事を待たず廊下に残して部屋に入った。


 しばらく経って、レノールが寝てから行動するか。3人は起きててもいいか。


 荒木はレノールが寝るのを空き部屋で座禅しながら待った。



○3人の視点


 3人は中に入ると円を作り座った。


「(情報聞き出せなかったなー。そのうち手に入れられるか。ふふふ、どう料理してあげようかあの少年。ふふふ)」


 リクシーは無表情で心の中で荒木を料理している最中のことを想像して笑っていた。


「レジーナさん。主様が気にしてなかったからあの場で言わなかったけど、何であなたは主様に口をきいてあげないの?」


 ユードラは主様の役に立とうとしないレジーナに対して主様が動く前に役に立つように説得しようとしていた。


「人間に話す価値があるのか?」


「過去に何があったかはどうでもいいですが、ちゃんとゆうことを聞かないと奴隷から逃れられませんよ」


「別に構わない」


 レジーナはその憎しみが強く残っているようで、荒んでいた。


「あなたがそれなら私はどうでもいいんですけど、主様の邪魔はしないでくださいね」


 ユードラは強情なレジーナの姿を見て説得をすることは諦めた。


「お前は何で腕を治されたくらいでそんなに、べっとりなんだ?」


「助けてくれた恩人ですし、別にいいじゃないですか」


 ユードラは少し赤くなりながら言った。


「あんな子供のどこがいいんだか」


「むっ。まぁ、あなたは危害を加えそうにないですからいいですけど、そちらの、悪魔さんは何がしたいんですか?」


 ユードラはムッとしたが、レジーナが危害も加えず何もしないような感じなので、次に危害を加えそうな悪い噂の悪魔に注意し始めた。


「ユードラはどう思っているのかな?」


 リクシーは遊びたかったので、ユードラに笑みを浮かべて面白がりながら聞き返した。


「主様を陥れようとしているのではないですか?」


「尽くそうとしているだけだよ?」


 リクシーは疑問形で胡散臭そうに言った。


「何で、主様はこんな問題だらけの二人を仲間に入れたんだろう?」


 ユードラが自分のことを棚に上げて、二人に聞こえるように言った。


「「(あっ、美味しい)」」


 ユードラに評価されようがされまいがどうでもよかった二人はユードラを無視してご飯を食べ始た。心の中だけで美味しさを実感していた。


「これ、美味しい」


 二人ともご飯を食べ始めたので、ユードラも仕方なく食べ始めると、意外に美味しかったので声に漏らした。


 ご飯を食べ終えると、レジーナは何か考え始めた。リクシーも荒木をどう料理するか再び妄想を始めた。ユードラは右腕の痛みがなくなり緊張の糸がほぐれたのか今まで溜めていた疲れが出たようで直ぐに眠りに着いた。そして、3人の間に会話はなくなった。



○荒木


 何か話し込んでいるが急に静かになった。レノールも寝たし、師匠の部屋とやらに行ってみるか。大盗賊と言われるくらいだ。いい情報持っているだろう。


 荒木は扉を静かに開けると音を立てずに一階の部屋の間に辿り着いた。


 どうやらこの部屋には罠はないようだ。ここまでなら入られたことに気づかれても問題はないから普通に入るか。


 荒木は師匠の部屋に侵入した。部屋は多数の本棚、箪笥、机、寝台があったが、荒木にとって必要な情報はありそうになかった。


 このさらに奥の部屋に何かの情報が隠してありそうだな。正攻法があるのだろうが、この場合正攻法で行くと気づかれる場合があるからな。


 荒木は隠し部屋に気づき、隠し部屋に行くための仕掛けがあった。その仕掛けから正々堂々と行きたいと思っていたが、気づかれる可能性を考え仕方なく細い糸を作り出した。荒木はその糸を操り、部屋の様々な隙間に入れ仕掛けを作動させると、隠し部屋への扉がゆっくりと埃の一つも落とさずに開いた。

 部屋の中には本棚とテーブルがあり、本棚には綺麗に置いて有り、テーブルには様々な資料が乱雑に置いてあった。


 沢山の資料があるな。気づかれないように安全に図書館のように気を使って、糸に眼の感覚を宿して見ていくか。糸術―見通糸。気術―識翻訳


 荒木は糸を操り本の隙間などに糸を入れ情報を抜き取って行った。


 色々と王城にはない情報があるね。流石は師匠になれるほどの実力。情報は持ってるね。


 この付近にある遺跡の調査資料、ダンジョンの内部資料、この地域の情報、闇ギルドの情報などが結構荒木が興味のある情報が多数あった。


 王城の図書館では表上の情報がなかったが闇ギルドの資料だ。情報を得るために行こうとは思っているがあの3人をエヴァンジェリアの護衛にしてからだな。


 荒木は全ての資料を読み終り、痕跡が残らないように隠し部屋を閉じた。


 闇ギルドもそうだが一番興味があるのは南東にあるミサナ森林のさらに奥にあるルーバ森林にあるダンジョンたちだな。この資料だけでは情報が少ない。机に置いてあるし、まだ調べている途中か。たくさんあるみたいだから行って見るか。


 ルーバ森林は行ったことがないから、今回はみんなの速度に合わせてのんびり行くからそのついでに色々と糸で採集しつつ、森の全体を把握していくか。


 荒木は考えをまとめると、師匠の部屋を後にし、2階の空き部屋に戻って行った。荒木は王城で半分しか眠れなかったため、床に体を丸めて本格的に眠りに就いた。そして、早朝荒木が一番速く起きた。


 よし。これで全開。しばらくは寝なくて済む。まだ、誰も起きてなさそうだな。奴隷だし、気を使わずに起こすか。


 荒木は糸を使い3人が眠っている鍵のかかっている部屋を開けた。荒木は皆が起きないように部屋に侵入した。


 皆ちゃんと眠っているな。一番に起こすとしたら俺を嫌がっているレジーナだな。リクシーでもいいけど、やっぱりレジーナだな。


 荒木は窓を開けると縄を取り出した。その縄をレジーナに括り付けて、縄を思いっきって窓に向かって投げ飛ばし、さらに上に力を加えて上空に飛ばした。


「…へっ?」


 浮遊を感じるとレジーナは目を覚まし、少し自分の状況を考えると、自分が青空を見上げて飛んでいることに気づいた。


「ヒャーーーーー!」


 レジーナは涙を流しながら重力に引かれると屋根に向かって落下していった。荒木は地面に着くスレスレで縄を引っ張り、レジーナを十分に怖がらせると部屋に戻した。


 飛んだね~。地面に落とさない辺りは優しいな。今度は地面にそのまま落とそう。


「何すんのよ!」


 顔を赤くして怒ったレジーナが涙で目元を濡らしながら言った。


 やはり、驚かせると話してくれるようになったな。しかもレジーナから話してくれるとは。


「泣くほど嬉しかったのか。これから」


「泣いてないし、嬉しく見えるんだったら、お前の目が腐ってるんじゃない?」


 レジーナは凄い形相で飛ばされた恨みを荒木に向かって強がりながら吐き出してきた。


 二言も発した。これから朝はレジーナアラームで決まりだ。


「そう怒るなよ。可愛い顔が可愛くなってるよ」


 荒木は嬉しそうにレジーナに向かって褒め称えた。


「…はぁ…」


 可愛いと言われて素に戻ったレジーナは人間と話してしまったことに溜息を吐き、口を閉ざした。


 それにしても今の悲鳴で起きないのか。ユードラは疲れているんだな。リクシーは起きたみたいだけど、どうでもいいから再び眠りに就いたのか。


 そんな早朝の中、完全に目が覚醒した無言のレジーナに悪戯しつつ、二人が起きるのを待った。そして、朝になるとようやく二人が起き始めた。


「おはよう」


「おはようございます」


 リクシーは眠そうにしていたため頭が回っていないのか返事をせず、ユードラだけが挨拶をした。レジーナは荒木が虐めていたため怒っているので、挨拶どころではないようだった。


 みんな元気そうだ。


「二人ともそろそろ準備して、買い出しに行くよ」


「はい」


「…早いな」


 ユードラは直ぐに起きて、荒木の後ろに付いてやる気満々だったが、リクシーはユードラと違い文句を言いいながらも渋々立ち上がった。


「早くないですか?」


 ユードラもリクシーと同じ感覚なのか荒木に聞いてきた。


 この時間からも空いて有る店があるんだけど、他の種族では違うのか。


「他種族はしらないが人間はこれくらいから開けてる店もあるよ」


「そうなんですか」


「じゃ、3人とも行から、付いて来て」


 荒木は3人に命令して下の階に降りて行くと、レノールが準備を終えて自室から出てきていた。

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