表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
試しに書いた話  作者: 若葉マーク
6/19

6 残された手段


拠点のボロ小屋に到着した時、最初20人近くいた仲間達は、たった5人にまでその数を減らしていた。




誰も、喋れなかった。足の震えが止まらなかった。



そのまま1時間近くの時が経った。永遠に続くかと思われた静寂を破ったのは、誰かが拠点の扉を蹴り飛ばした音だった。


「おい!あの()()()を連れて来やがったのはてめえかアドラー!」


コイツは確か、この近くに拠点を構える別のグループのリーダーだった筈、レオとか言ったっけか。


顔の下半分を隠すような布切れが印象的だ。



目の上のたんこぶだった俺達が弱体化したから、潰しに来たのか?


「…化け物ってまさか、でかい蜥蜴の魔獣のことか?」

アドラーが聞き返す。


そうだ、コイツ今『化け物』って言ったよな、まさか!


「ああそうだよ!アレを連れて来た奴は誰だ?俺がぶっ潰してやるよ!


「待てよレオ、今はそんな時じゃないだろう」

「てめえらの事情なんか知るかよ!こっちだって大蜥蜴(アイツ)に仲間をやられたんだ、元凶をぶん殴ってやらねえと面子が立たねえんだよ!」


「蜥蜴にびびって逃げて来た奴に、面子なんて元からあるわけないだろうが!!」


うわっ、怒ってるアドラーなんて久々に見たな。


アドラーの覇気に圧倒されて、レオも思わず口を閉じる。ここで何も言えなくなるあたり、いまいち小物感の抜け切らない奴だ。



「で、本当の要件はなんだ」


「…ああ、悔しいが俺達は、どうやっても大蜥蜴には勝てない、壁外に逃げれる場所もない、このままじゃ俺らは大蜥蜴(アイツ)の餌になるのを待つばかりだ。このままじゃな」


「何か深みのある物言いだな、何か案があるのか?」


「時間が惜しいから簡潔に言うぜ、俺達は大蜥蜴(アイツ)に見つかる前にDランクに上がって壁内に逃げるしかねえんだよ


「だから、俺達は魔獣狩りの為にお前達と同盟を結びに来た!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ